『かぐや様は告らせたい』21巻感想:ミコちゃんがラブコメの真理に近づいていて素敵だった

赤坂アカ, かぐや様は告らせたい 21, 2021

ということでようやく単行本追いつきました。表紙は会長妹の圭ちゃん。兄の恋愛を支援するタイプの良き妹キャラ。

本巻では石上くんの恋愛戦争、会長とかぐやのラブコメフィールド、四宮家のストレスフルなお家事情など、まぁ色々あったのだけれど、一番良かったのは会長と伊井野のやりとりだったかもしれない。

伊井野めっちゃおもろいな。正直そんなに好きなキャラではなかったんだが、前巻から俺の中で株がストップ高になっている。

もちろんかぐやin白銀家もよかったけれど……というか、あれ、今回のニヤニヤ回これだけ?以下21巻感想。

目次

ニヤニヤさせればいいってもんでもなくなって

もう開幕二秒でニヤニヤというわけにはいかなくなってしまったなぁ。誇張ではなく、この漫画は以前は本当にページをめくって1ページ目でニヤつかせてくれたものなんだ。

まぁでも、うぶうぶラブコメ時代は終わり、会長とかぐやは周囲公認のもと付き合い始めたので、とっくに次のステージに行ってるんだな。もうただただニヤニヤできる時間は終わっているわけだ。なにしろ四宮家のお家事情は重たいし。

このままいくとかぐやは政略結婚コース不可避なので、これからは二人でそれを全力回避していくということになる。スタンフォードの約束破るのはいいんだろうか?それともまだ一波乱あるのだろうか。

いずれにせよ、四宮家には楯突くつもりであるらしい。白銀家に泊まったのもなにかしら意味がある行為なのかもしれない。

ところで、圭ちゃんはどうもかぐやと昔話したことがあるっぽいことを呟いているが、四宮グループとの因縁については知っているんだろうか。まぁ知っていたら単純に「憧れの人」にはならないように思うので、お兄ぃも含めて、そこらへんの事情は知らないのだろう。わざわざあの親父さんがそれを言うこともないだろうし。

会長とかぐやの話はまさにこれからなのだな……なんか終盤戦ってあったけど、もうすぐ終わるんだろうか。なんだかんだで終わってほしくない作品だが、もう20巻の大台だし、仕方ないのかね……。

失恋どシリアス

繰り返しになるけれど、既にニヤニヤさせてればいいっていう段階じゃなくなっているものなぁ。石上くんまでどシリアス決めるし。正直もうちょっと波乱があるかと思ったら、けっこうすんなり終わったな。会長もかぐやも何もしてないやん。なんかする感じだったけどなぁ。読み違いか。

しかしこの手のラブコメで失恋の悲哀を描くのもまぁまぁ珍しい。しかも野郎の失恋。そんなところもまた、もう最初から随分遠くまできたのだな、と感じさせる。

失恋といっても、まぁ、石上は伊井野ってことなんだろうとは思う。石上は否定するものの、伊井野が他の男と仲良くなるのはあまりいい気持ちじゃなかったようだし、脈は全然あるよね。

うーん、石上と伊井野かぁ。まぁ伊井野からしたらいいんだろうけどね。でも石上からすると、うーん、どうなんだろうなぁ。大仏が友人のミコちゃん推せなかったのも、石上視点だと微妙だからってのはあるだろう。とはいえ、つばめよりは伊井野かなと思う。本当は藤原書紀とくっついてほしかった(しつこい)。

伊井野の良さがわかってきたんだ

などと書きつつ、実は「伊井野もいいかもなぁ」なんてちょっと思いつつある。というのも、前巻から引き続き、伊井野と会長の絡みはとてもよいもので、魅力を感じたんだ。実際、本巻で一番よかったのはぶっちゃけ会長と伊井野の会話だった。

赤坂アカ, かぐや様は告らせたい 21, 2021

伊井野「その時は一緒に地獄へ堕ちましょうね」
白銀「いちいち言う事が重い!」

これ良い。すごくいい。この距離感いい。お互い別に想い人がいることをわかっている男女だからこその距離感。地獄の窯の口に立っているのが、お互いの信頼関係で堕ちずに済んでいる、しかし100%堕ちないとは言い切れない、そんな関係。こういうの好きなんだよ俺。いやまぁ、もちろん実際には堕ちないこと前提の楽しみではあるんだけれど。

伊井野は白銀は女の子だったらいちゃいちゃできたのにと残念がるけれど、白銀とのこの距離感は男女だからこそなんだよね。実際大仏とはこういう会話できないわけで。まぁ、そのことは伊井野もわかっているようだが。

伊井野「性があるから男女は結びつき 性があるから男女は仲良く出来ない まるでいじわるな呪いみたい」
白銀「だから重いって」

ミコちゃん確実にラブコメの真理に近づいている。ラブコメの真理、それは誰も抜け出せない迷宮……。ミコちゃん迷い込みそう……。

この流れからの石上とつばめの仲を揶揄するのも素敵だった。

赤坂アカ, かぐや様は告らせたい 21, 2021

お前最高だなぁ

石上を振ったつばめ先輩に対する言い草も良かったし。それでいながら、そんな風に思ってしまう自分に嫌悪感を抱くのも俺によし。

……と、書いていたらだんだん伊井野のこと気に入ってきたんだよね……。ああ、そうか……早坂の時といい、なんかこう、言えない想いみたいなものを感じさせる要素のある子が好きなんだ俺……。石上は失恋できただけ幸福なんだと思うよ。

幕間

とまぁ、こうして記事を書いてみると、自分がどこに注目していたのか否が応でもよくわかるものだ。ミコちゃんですね。ケラケラしてるミコちゃんよき。

いやもちろんかぐやの白銀家来訪イベンドもよかったのだけれどもね……本巻で唯一のまともなニヤニヤ回だし。

ただ、会長とかぐや、あまりにもどストレート過ぎて…むしろ二人のラブコメにドギマギする圭ちゃんのほうが気になってしまった。あ、でも会長の部屋を見て耐えたかぐやは良かったよ。

まぁ会長・かぐやのラインについては、これから本格的にまた始まるんだろうから、今は幕間なのかもしれない。

3年になってクラス替えもしたし。転校生きたし。まさかのツンデレ先輩の弟っていうね。打倒帝は気になっていたんだけれど、ツンデレ先輩の弟がそうだったとは。白銀よりも学力上太郎だっけ?

でも大丈夫、会長の真の力は学力じゃないから。単純なスペックは妹の圭のほうが上かもしれないが、それでも頼れるのは兄のほうだろう。会長は数値化できない能力のほうに真価がある。その真価を優しさと表現してしかも説得力があるのが、本作の凄みと思う

そもそもツンデレ先輩弟、インド話面白かったし、悪い奴じゃなさそう。というか普通に味方になるのかな。どうも、そういう意図で集められたクラスっぽいし。

かぐやを救う総力戦みたいになるのかな。ibみたいになりそうだな。22巻は出たらすぐ読めるかしら。

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