作・こんちき。2017年4巻。
相変わらず緩い(家電と言い張る)ロボ子なラブ(風味)コメディ。ヒロトが一線引いているから、厳密にはラブコメってわけじゃないかもしれないけれど、楽しみ方はラブコメのそれに近い。
ラブコメとしてはかなりぬるいことになるが、ラブコメはぬるいくらいが一番心地よいこともあるので、これはこれで。
以下4巻感想。
ケイちゃんはつつがなく
3巻の引きはケイちゃん破棄されるかもという、この漫画では割と深刻な事態で不安を感じさせたが、ハッピーに解決。子供に労働させるとは何事かというクレームが実際にありそうで笑った。人間に近い精巧なアンドロイドが出来たら、古来SFより伝わるロボット人権の話はマジで議論されるんやろね。
晴れてケイちゃんもヒロトたちのところでご厄介に。正統派に可愛いケイちゃんを、どう扱ってよいかわからないヒロトにほっこりする。アレやね、普段悪ガキ相手にしているアンちゃんが、自分を慕ってくれる姪っ子に対し、逆にどうしていいかわからん、みたいな。
ぬるめ
本質的には家族愛的でありながら、どことなく異性愛的なそれを感じさせるこの漫画は、一応ハーレム系に分類していいと思うが、それにしてもかなり緩いハーレムである。ヒロトはアイたちを人間の女の子とは一線を引いて接していることがまず一つ。そして今回、アイたちが人間の女性には嫉妬しない、という描写までされた。ヒロトとアイたちの両者において、境界線を超える意思がないことを明確に示されたと思う。
まぁこの手のやつはどうしても倫理の壁があるので、境界線を超えられると逆にしんどかったりもするから、それでよいのかもしれない。近親ものとか、ちょっと異性愛に片足突っ込んでいるような気がしないでもないなー?くらいの間はそれなりに人気を博しても、いざ一線を超えるとドン引きされたりするものだ。たとえオタクでも、倫理の壁は分厚く高いのである。
なにごともほどほどが一番心地よいということである。倫理上何ら問題のないラブコメであったとしても、恋愛自体が人生においてそれなりの大事なので、ガチれば深刻化する。あまり近づきすぎても息苦しい。
ラブコメにもなってないラブコメくらいのぬるさが、この漫画には合っているのかなと思う。
しかし、ヒロトには是非彼女を作ってアイのほうが彼女より役に立ちますと言って怒られてほしいと思っていたのだけれど、それは叶わないらしい。残念。
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