『虚構推理(漫画)』6巻感想:ニヤニヤできる虚構はもはや現実

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原作 城平京, 漫画 片瀬茶柴, 虚構推理 6, 2017

本巻で鋼人七瀬編は完結。

めっちゃ好みこの作品。協力プレイ最高やね。琴子ちゃんめっさ可愛いし(本人的には岩永みたいだけど)、九郎くんもなんだかんだ言いながら彼女こと大好きやんツンデレか!

まぁ元カノはミニスカポリスで新しい恋をするがいいよ。確かに見た目なら好みは俺も紗季さんかもしれんなぁ。。。でも紗季さん言うほどミニスカでもなくない、と思う俺はきっと野郎向けラブコメに毒されすぎている。そして琴子はミニスカ似合わなさそうなんとなく。

以下6巻感想。

目次

面白い話

鋼人七瀬編は本巻にて完結。岩永は「より面白い」「合理的な」仮説を以て、九郎の能力を借りながら七瀬が消える未来を決定した。

七瀬かりんの真実は藪の中なのだが、まぁ真実はどうでもよいということなのだろう。紗季の言う「都市伝説を合理的に説明する面白さを教えたのだ」という言葉が妙に印象深い。何も物語に限ったことではなく、今まさにこの現代においても、自分たちの知る話のほとんどは、合理的に説明されたお話であって、それが真実かどうかは誰にも知る由もない。俺が感動したあの話も、虚構なのかもしれないなと思うとなんとなく虚しい。感動した、という感情の揺れ動きを本質だと考えるべきなのかもしれない。

感情の揺れ動きを本質と考えるなら、現実の世界の話もラブコメ漫画の夢いっぱいのお話も、本質的には変わらんのかもしれない。現実世界では経験し得ない世界を、お話の中に求めているわけだ。

……なんてつまらんことを考えてしまったくらいなので、本作はまずお話として面白い。まー鋼人七瀬のサイト(しかも個人が作った感ありあり)にあまりにも人が集まり過ぎているのは、現代的なネット感(特にSNSしか使っていないような人)からすると違和感が大きいかもしれないのだが、ほんの20年くらい前のインターネットであれば、総本山的なサイトの掲示板に皆が集まるのは、まぁありえるかなと思える。実際、世界観は2000年代なんじゃなかろうか、となんとなく思う。

見ていたい二人

とまぁ世界観は2020年も近づく今からすると多少古いかもしれないのだが、しかしそんなことはキニシナイ。面白ければ万事OK大事なことは読んで心に感じるものがあるかどうかよ

感じたわ。具体的に言うとニヤニヤしたわ。そう、この漫画はラブコメとしてもとても素晴らしい。琴子可愛いし九郎もなんだかんだ岩永のことを想っていることがわかったし。岩永に連絡をしなかったのも、六花が絡む今回の事件に、無茶をする彼女を巻き込みたくなかったからだと。

「幸せになるべき人間」と思える人と付き合えるのは素晴らしいことだ。死んだ目でデートに付き合ってもいいくらいには好きなんだろう。

そして本巻では、湯上がり半裸の琴子ちゃんが九郎にルパンダイブして思いっきり抱きつく、という本作最大のサービスが。物語の区切りだからか。攻め攻めの岩永だが、九郎から「お前は花より綺麗だ」と歯の浮く言葉をさらっと言われた時には、真っ赤になって照れ隠しをするあざとい。可愛い。

見ていたい二人の漫画だった。よかった。そのつい原作も読みたいが、その前に漫画の続きも読もうじゃないか。最新刊の11巻もポチり決定だな。

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