ゆーじ, いんてる先輩 1, 2011
時代を感じられるナンセンスギャグ漫画。00年代後半っぽいと思ったが10年代前半だった。一言で言うと、起承転結の承と転だけ繰り返すようなあの作風です。ラブコメ分は1巻時点ではないし今後もなさそうだが、オマケ漫画はラブコメしてる。あの時代の。
作品との距離感を掴むのが中々どうして難しかったんだが、2011年にこの作品を読まなかったかもしれない、とは少し思った。というよりかつて2011年を生きていたので、なんとかギリギリわかったような気がしなくもない、といったところだ。2011年といえばCore-iシリーズの出始めか……Sandy Bridgeくらいだね(オタトーク)。
この記事書こうとして調べていたらインテル入ってることIntel Insideが日本からの逆輸入であるということを知って驚いた(「intel inside 「インテル 入ってる」秘話: リアルETの英語学習」)。
以下インテル入ってないPCで書く1巻感想。
ナンセンスギャグ
まぁ本作はけっこう前に読んだ記憶があるんだけれど、記事を書いていなかったので、ちょうど内容忘れているしもっかい読んで見るかとおもって読んだのだが、これは確かに記事書きづらいな、と思った。
インテル入ってる女の子がなんか懐かしい感じのガジェットを取り出して、日常のすったもんだを解決するようなしないような、何一つかみ合わないまま話が進み、主人公・高見沢のついていけねぇという心の叫びで一本締め。毎話こんな感じで話が進む。美少女はいるが、特にラブコメるわけでもない。立ち位置がドラえもんなので、妄想するにもつらいものがある。というかそういう漫画ではないだろう。
ではどういう漫画かと言えば「あの時代のナンセンスギャグ漫画」だと思った。あの時代というのは、10年代の境目あたり、まぁ今(2024年)から15年くらい前と思えばいいだろう。もっといえばニコニコ動画が流行っていたあたりだ(どうでもいいがちょうどこの記事を書いているまさに今、ニコニコはたいへんなことになっている……果たして来年存在しているだろうか)。
人を選ぶ、というより時代を選ぶ?
まぁ個人的に思ったことを言えば10年代というより00年代の感覚だ。本サイトで取り上げた作品の中でいえば、みなみけあたりの空気感をさらにナンセンス方向に持っていった感じかな……。
もっとちゃんとギャグにしたら彼とカレット。に近い感じもあるかもしれない。
みなみけや彼とカレット。は人を選びつつもハマれば面白い作品と思うが、本作は……さらに人を選ぶと思われる。この起承転結の起承と転だけ繰り返す感じは、特にあの時代に青春を過ごしていないとマジでノリがわからないのではなかろうか。「え……?」と思っている間に次の「え……?」がきて、いやわかんねーよと思っている間に最後のページになり、主人公が「わかんねーよ」と読者に代わってキレて終わる。主人公が読者の代弁者をしているだけまだ親切かもしれない。
今でもこういう漫画ってあるのかねぇ。今となっては珍しい気もするから、興味があれば読んで見てもいいかもしれない。
おまけの妹漫画はラブコメ
ところで本単行本の巻末には、オマケのショート漫画(作者さんのデビュー作らしい)があり、こちらはちゃんとわかりやすくラブコメしている。ノリはやっぱりあの時代。ド直球の下ネタをロリ広ロインに対してナチュラルにやる。このナチュラルな感じがね、あの節操のなかった時代を感じるなぁと、当時を駆け抜けた世代としては思うのである。
あと当時は妹系ヒロインがとても強かったなぁ、ということも思い出したりした。義妹が大量に生産されたし、なんなら実妹でもフツーにヒロインだった。そして幼馴染みキャラがスライムかゴブリンのごとく激弱だった時代でもあったっけかな。その反動か今は幼馴染みヒロイン大勝利漫画が増えた感。
移ろいゆく時代を感じた。地味に続きもあるのでそのうち記事書く。
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