『ヒナまつり』17巻まで感想、瞳ちゃんの愛憎劇はもはやラブコメだから多分

大武政夫, ヒナまつり 17, 2019

まぁギャグ寄りのギャグ漫画なんだが、個人的には割とラブコメ的にもちょっと引っかかるところがある作品だった。

とはいえ本質的にはギャグ寄りのギャグ漫画なので、このサイトでは特に言及してこなかったのだが、最新刊である17巻は表紙のとおり瞳ちゃん大活躍の巻で、この哀れな子の生き様はもはや泣けるラブコメであることだなぁと思い、記事にすることにした。

以下瞳ちゃんメインで感想。いや実際、この子の愛憎劇は一部の人に刺さると思うんだよね。。。

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ギャグ寄りギャグ漫画だけれども

本作はギャグ寄りのギャグ漫画である。特にヒロインはいない。いやいるとしたらタイトルのヒナなんだろうけれど、間違っても恋愛的なそれではない。17巻ではいかなる未来でも恐らくは独身のままクソニート生活を続けることが示唆されている。

そんなヒナも登場時はちんちくりんの少女だったが、17巻までくると立派な女子高生になっており、着替えやお風呂のシーンで一瞬ドキッとしてしまいちょっと悔しい。でもこの子は多分きっと生涯バージン、ネットゲームに命を捧げるのであろう。仁志はいい男なのでコイツにはもったいない 笑。

恐らく主人公格と言えるのはへっぽこヤクザの新田だが、新田とヒナの間にあるのはラブはラブでも家族愛というべきものである。新田に娘と言われて嬉しそうだったヒナが感慨深い。

瞳ちゃんの悲劇

まぁそういう漫画だから、面白いは面白いのだけれど、ラブコメ的観点からいくとちょっと違う……のだが、個人的には気になるところがあった。というのも、瞳ちゃん関連である。

瞳ちゃんはスーパー女子高生で、ダメバーテンダーに変わるバイトから始まり、その大きなポテンシャルを発揮しては大きな仕事につき、若くして海外グローバル企業のCEOにまで上り詰めたのだが、本人はそうなることをまったく望んでいなかった哀れな子である。さらに遠くない未来に、内戦の引き金を引くことになるため、未来を変えるという重荷まで背負うことになってしまった。

親も遠く及ばない彼女が唯一頼れるのは新田だけである。

大武政夫, ヒナまつり 17, 2019

新田を頼る瞳は可愛らしい女子高生だ。

しかし、彼女の真の姿を知っている新田はまったく絆されず、瞳懇親のお願いを華麗にスルー。もはや新田からしてみても瞳はもはやモンスターであり、彼の手に負えるものではなかった。もともと新田はかなり面倒見のいいタイプであるが、瞳についてはどう考えても自分の力量を遥かに上回っているので、突き放し気味になってしまうのかもしれない。

が、力量はともかくとしても、学校で青春を取り戻すと意気込んでいた彼女は精神的にはまだ成長しきっておらず、また自身の運命を受け入れきれているわけではない。最後の拠り所であった新田に突き放された彼女の失望は深く、それは大きな怒りへと変貌していく

大武政夫, ヒナまつり 17, 2019

潤んだ瞳で訴えかけた可愛らしい女子高生だった瞳は、たった2ページで怒れる敏腕CEOになった。まぁでもこういう感じだから新田もスルーするんだけどね。。。

瞳は怒りのままに、経済的にも、そして精神的にも新田を追い詰める。そして追い詰められた新田は、ついに瞳に跪き、彼女に忠誠を誓うのである。

大武政夫, ヒナまつり 17, 2019

「そこまでは求めてないよ」という瞳のどこか寂しげな表情が印象的である。瞳は別に新田を屈服させたいわけではなかったのだが、怒りにまかせて動いたらまぁこうなってしまった。彼女は一人である

なお、跪く新田を瞳は白けた様子で眺めていたが、この後体よくアンズというオアシスの維持を新田が求めると

大武政夫, ヒナまつり 17, 2019

と、もっと追い詰められたかといわんばかりである。そういうところだぞ。まぁでも瞳的に、新田のアンズへの執着にはやや複雑な気持ちがあるのだろう。かつて新田に父性を求めた際に思いっきり無下にされたのもアンズ絡みだし。だがこの要望については受け入れるあたりに、彼女のビジネスパーソンとしてのバランスの良さが伺える。まぁこれもまたそういうところと言えるのかもしれないが……。

可哀想な瞳ちゃん

瞳は難儀な性癖をしている。ポテンシャルに満ちており、その力量は恐らくこの世界では割と真面目に最強の一角なのだが、彼女自身は甘えられる男性を求めているフシがある。なので、彼女にとって唯一それができそうな新田が特別な男性であったことは、まぁそうなのだろう。

そこには異性的な感情もあったと思われる。たとえば、ハルくんに未来を見せられたとき、特に意味のないマオの裸シーンがあるのだが、この時新田の隣の瞳は、新田がどうしているかを確認していたりなど。なお、この時紳士な新田はきちんと目を瞑っている。

ところでこの時、ヒナも新田の目を確認している。その後自分の裸が出るかもしれないとわかれば、「ハル君 私は高いよ?」と牽制するなど、意外とそういう意識がちゃんと育っているらしく感慨深い。余談だが。

まぁそもそも、マオは新田の好みからは逸脱するので、あまり興味もないだろう。新田はセクシー系を好む。マオ・アンズ・ヒナの超人3人娘はどいつもこいつもちんちくりんなので、性的には新田を刺激しない(新田がアンズに執着するのは、あくまで父性的な理由による)。

したがって、瞳ちゃんの体型ももちろん新田の好みからは逸脱する。しかもその体型を今後も維持し続けてしまうことが確約されてしまっている。一部では俺達の合法ロリ(実は違法ロリ)社長として人気を博しているようだが、そういう人たちは彼女の好むところではないだろう。

金も、名誉も、人望も、力も、能力も、あらゆるものを手に入れながら、自分が真に求めているものは何一つとして手に入れられない、現代の皮肉を背負った瞳ちゃんである。

とまぁこんな感じで、瞳ちゃん関係の話は、ラブコメ好きの一部にけっこう刺さっているのではないかとちょっと思っている。

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