『花見沢Q太郎短編集 変態兄と中2の妹』感想:こんな仲良し兄妹は嫌だ。有望なる紳士淑女に幸あれ

花見沢Q太郎, 変態兄と中2の妹, 2015

作・花見沢Q太郎。2015年。Kindleでアダルト扱いだったけどこれアダルトか?

無茶笑った。表紙の妹も大概だけれど、兄貴のナイスガイぶりを笑う漫画。なんだかんだで仲良し兄妹なのがまたいい。短編なのが惜しまれる。もっと読みたかったなぁ。

以下感想。

目次

ぶっ飛んだ兄

兄がぶっ飛んでいる↓。

花見沢Q太郎, 花見沢Q太郎短編集 変態兄と中2の妹

実にいい顔。妹の靴下を口の中に入れて喜びを噛みしめる兄。靴下を噛んでいるときのこの静かに恍惚とした顔が。顔が。この後の兄の興奮ぶり、発奮ぶりがまたいい。一発でやられてしまった。

その後、妹も兄に劣らず変態であることがわかる。ただし、SM趣味やスカトロ趣味など、兄とは変態の方向性が違う↓

花見沢Q太郎, 花見沢Q太郎短編集 変態兄と中2の妹

なかなかドン引き。腕を模した便座に拘りを感じる。小とはいえスカは俺もキツイなぁ。スカは自称紳士 を篩い落とすわかりやすい踏み絵だと思う。とはいえ変態にも色々な種類があるので、あらゆるものを受け入れられるわけではないのだ。

この兄は紛うことなき変態なのだが、妹の嗜好にはちょっと引いている。方向性の違いに悩む兄、まるでバンドメンバーの音楽性の違いに悩むバンドリーダーのごとく。普段の変態的行動とのギャップもあり面白い。

ただこの兄にしてこの妹ありといったところで、変態モノであるにも関わらず、仲良し兄妹な感じが妙にほっこりさせる良いバランス。

このノリが最初から最後まで続き、とても楽しめたのだが、短編集とのことで、あっという間に終わってしまった。悲しい。もっと読みたいと思った。

期待できそう

後半はなんだか懐かしい感じの1話読み切り話がいくつか。昔のガンガンを思い出させる何か小っ恥ずかしい作品もありつつ(かなり古いらしいがいつ頃に書いたんだろうか)、どれもラブコメの波動感じる代物だ。この作者さんの作品は本作が初めてなのだが、なんだか期待できそうな作者さんである。今後、作者買いで他作も読みたいと思った。

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