作・峰浪りょう。2017年8-9巻。既に11巻まで出ているが、ひとまずここまで。
9巻は江火野巻。と言っていいと思う。この漫画は基本的にタロウと指宿の路線なのは間違いないはずなので、江火野がフィーチャーされるとつらい。ただ、タロウが自身の恋愛について意識するには、江火野が必要なのかなぁとは思う。
にしても江火野は胸すげーな。以下8-9巻感想。
江火野巻
イヴのパンツが毎日変わっていることに対してキレる指宿など細かく楽しいネタはありつつも、正直、8巻のじーちゃん編から選挙編(男と思われているとはいえ、たいへんな目に合う指宿…割とあの学校最低なやつが集まっているよね)くらいはまぁマンネリだなぁという感じで読んでいたのだが(指宿の親父のクズっぷりとか泣ける)、文化祭編になると、だいぶ楽しめてしまった。ここにきて江火野話かー。文化祭は江火野がヒロインだったねぇ。
ラブコメで文化祭といえばやっぱりロミオとジュリエットなのか。タロウほどロミオが見合わない奴もそういないし、江火野もジュリエットっぽくはないのであるけれど。まぁそれだけに、ジュリエットをやりたがる江火野ってね。性格的に、まったくそういうの憧れなさそうなだけに、それはつまりタロウとこの古典的ラブ・ロマンスを演じたかったってことよな。
まぁ選挙編の時点で、選挙活動に積極的なタロウに対して、「あたしのため?」なんて質問した挙げ句
(違うのは、こんな質問をするようになった、あたし…?)
こんなことを考えるくらいだから、江火野は自分の気持ちについて少しずつ認めるようになってきているのだろう。
そんな折、文化祭の出し物ではせっかくロミオとジュリエットを運良くタロウとやれることになったのに、タロウがその役を人吉と交代しようなんてするもんだから、江火野は涙目で「そんなことしてほしくなかった」とタロウに言うわけだ。そのうえ、本番の直前には「タロウのロミオとこのシーン(バルコニーのアレ)がしたかった」なんて言うから、いくらラブコメ主人公特有の鈍感属性を備えたタロウでも、何も思わないわけがない。
また、指宿は指宿で、一時は嫉妬心に押され、江火野とペアになったタロウに対して、江火野が好きで失恋ゾンビ化しそうになっている人吉と変わってやれば、なんてけしかけてしまったものの、その結果江火野を傷つけてしまい、自責の念に苛まれ(これは人間感情のままならなさがまざまざと表れていてよかったなー)、この三角関係は当事者間でいよいよ自覚的になってきた模様。
タロウの江火野に対する気持ちはイマイチわからないのではあるが、江火野とロミオとジュリエットのワンシーンを演じた時に、またイヴが眠ったということは、まぁ憎からず思うところがあるのだろうねぇ。
で、9巻最後、ついに指宿の着替えシーンを江火野が目撃してしまうところで、この巻は幕引き。これまでで一番気になる引きで次巻に続くというわけだ。やー、いよいよ物語が動いてきた気がするなぁ。ってか指宿ガードゆるゆるなのによく今までバレなかったよね。
そして久々に見たクラスのバカップルたちをほとんど忘れていた。やはり久しぶりに読むとあかんなぁ。10巻はあまり間を開けずに読もう。ってかもう11巻まで出てるし……買わないとなー……少年誌連載漫画は刊行ペースが早くてついてくのも一苦労だわ。。
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