『五等分の花嫁』3-6巻感想:ホームドラマ系ラブコメミステリー

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作・春場ねぎ。2018年6巻。楽しみにしていたラブコメの一つ。風太郎と結ばれるのは誰なのか。俺は三玖推し。

でも正直誰になるのか皆目わからんなぁ。今のところ風太郎的には皆イーブンだよね。ヒロイン側の気持ちにたつと、四葉以外はなにかしら異性的な想いを自覚していそうに見える。いや五月はまだか?何か対立イベントが控えていそうな気がする。風太郎の思い出のあの人は名前に零がつくあたり五つ子っぽいように見えるし、そうするとやはり五月…?

というわけでラブコメラヴァーズのためのラブコメミステリーは今回も面白かった。以下感想。

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楽しみでして

3-6巻というえらくまとまった単位での感想になってしまったが、6巻までまとめて読んだわけではなく、単に感想記事を書いていなかっただけだ。むしろ手にとるのが(といっても電子だけれど)楽しみな類で、きっとこの漫画を読んでいる間はいっときの幸福感を味わえるに違いないと思わせてくれる良質なラブコメである。

ただ週間系はとにかく刊行ペースが早いので、ちょっと油断するとすぐに置いてけぼりにされてしまうのだ。毎日何かと忙しいしねぇ……はー、もっとのんびりと暮らしたいものだなぁ。

愛があるね

という愚痴は置いといて、さすがに6巻までくると風太郎と五つ子の関係もずいぶんとよくなっていて、特に風太郎の五つ子に対する想いの変化が際立つ。思い出の子、零奈と再開した時に五つ子のことを「馬鹿ばかりなんだ」と、とにかく最後に「だが馬鹿だ」を付けるのは風太郎節は相変わらずにしても、それはまぁ単なる照れ隠しであり、その裏には愛情がある。

まぁ愛情とはいっても、思春期の男女らしい色っぽいものではなく、どちらかというと身内に対する愛情に近いだろう。ヒロイン側でも、一花と三玖は明確に異性としての気持ちを意識するところがあるけれど、ベースにあるのは家族愛のような性質に思える。

ホームドラマの側面

この姉妹を相手にする以上、どうしてもそうなるのかなとは思う。というのも、風太郎と五つ子の関係でいえばラブコメディーになるけれど、姉妹同士の関係となればホームドラマだからだ。その輪に入ろうとなれば、まずはどうしたって家族愛的になってしまうかなぁと。

6巻の四葉の話なんか、ほとんどホームドラマだったしなぁ。あの話でわかりやすくヘイト役を買っていた陸上部の先輩は、お人好しの四葉タイプの人間にとっては非常に厄介で、あれに勝つにはあれと同じくらい勝手を押し通さないといけない。

あの先輩は、二乃が喝破したように四葉のことなんか何も考えていなくて、もっと言えば最悪四葉との関係がどうなろうが別に知ったこっちゃない。陸上という目標のために、色々なものを切り捨てられる人なわけだ。だから強い。

一方、風太郎や姉妹はそうではない。四葉との関係はこの後もずっと続くし、四葉を大切に思っている。だから四葉の意思を大事にしたい。四葉の困っている人を助けようという気持ちを蔑ろにしたくない。四葉の気持ちを切り捨てられない。だから弱い。

ここで勝手を押し通せるとすれば、それは人生を共有する彼氏と呼ばれる存在だろうけれど、風太郎はまだまだその位置ではなく、あくまで他の姉妹たちと同じように、家族的なポジションで対応せざるを得なかったわけだ。

本当の家族になるのは?

まぁでも、これが他の姉妹だったら風太郎はもう少し我を通したかもしれない。それなりに男女としても親しい関係を築いているし。いやまぁ四葉がそうではないとは言わないんだけれど、やっぱり恋愛感は姉妹の仲で一番薄めかなぁと。

実際、風太郎と二乃の話では、風太郎と二乃の一騎打ちが占める割合が高く、そのことで三玖にも勘ぐられているくらいだ。最後風太郎が五つ子の誰と結ばれるんやろー、というラブコメ的ミステリーの視点からいくと、うーん、四葉は今の所なさげ。

まぁでも、話はこれからっぽいしね。五つ子は風太郎に家庭教師を続けてもらうために家まで出るんだから、もう若いって素晴らしいね。実際彼女たちに必要なのは、人生経験豊富で引っ張っていってくれる先導者ではなくて、一緒になってもがき苦しみながら、互いに支え合っていける仲間だと思うよ。

ここまでは物語の序章に過ぎない、本番はこれからだぜ、って感じやね。もうあと20巻くらい続いてほしいわ。できれば三玖エンドでお願いします。

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