なんか最終巻出てるし
ふとKindleストアみたら、いつの間にか本作の5巻が出ていて、かつ最終巻だって。この本ずっと積読していた。そもそもなんで買ったんだろう…たしか、Amazonのレビューでボーイ・ミーツ・ガール的なことが書かれていたからだったかなぁ。
なんにしても、この本の存在を思い出して、ようやく読んだのだ。昔読んだ天野こずえの漫画とか思い出した。以下ネタバレ。
なんだか懐かしい
天野こずえって書いたけど俺浪漫倶楽部しか読んでないんだよね。しかもうろ覚え。でもなんか思い出した。昔のガンガンの、どっちかっていうと女子向けっぽい系の漫画。いや、少女漫画だとひょっとしてこういうのが多いんだろうか?あまり読まないからわからないな。この漫画やってるREXって、サイト見た感じだとかなり男向けっぽいラインナップに見えるけど、少女漫画っぽいなぁ。ページの半分使って作者のエッセイチックなのとか自分語りとか入るのって、少女漫画文化よな。
いいや。オムニバス形式の魔女っ娘ものだが、舞台が現代で、だいたいラブコメ。でもなんだかしんみりした話が多かった。本巻最後の、死ぬ間際に魔法で遺書ビデオを自撮りして、一年後にロマンチックにカレに見せるという恥ずかしさで二度死ぬみたいな話とか、あらゆる意味で少女漫画的である。でも俺こういうの好きなんよな…昔は絶対そんなこと言えなかったけど、歳くうと逆に言えるね。
ジェンダーフリーとか言うけど、女が少年ジャンプ読んでBL妄想振り撒くようになって久しい昨今、男が普通にりぼんを読めるようになってこそ真の男女平等じゃなかろうか。いやこれはりぼんじゃないが。
本作は微妙にジェンダーに踏み込んでいるところもある。男でも魔女の素養を持つことはある設定で、そういう奴も出てくるんだが、何しろ魔女は女のイメージであるし、というか名前がまず魔「女」であるし、男で素養があると、ちょっと肩身が狭いようだ。特に自我が芽生え始める幼少期は、それが原因でちょっとしたトラウマにもなるらしい。それで、才能(ギフト)を持ちながら弄れてしまった少年がいるが、気持ちはなんだかわかる。
↑は、才能(ギフト)を隠しているのを「やりたいことと一致していないから」と言い訳する少年・増田に対する、同級生の魔女・河野の言葉だが、かなり厳しい言葉だと思う。正論は優しく言わないと。だが、この娘は孤立しながらも、人の役に立とうと必死なので、言う資格はあるだろうし、それだからこそ、男の心も揺れ動き、そして二人は互いに協力して…といい感じでボーイ・ミーツ・ガールで素敵だったんだが、オムニバスなのですぐに終わってしまうのであった。悲しい。
絵も話も綺麗で、割とラブいし、なかなか楽しめて読めたよ。4巻まで既に買っちゃってるんだが、ここまできたら最終巻まで読み通すべきよなぁ。増田と河野の話はまたちょっとやってほしい。
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