『GAN☆KON』5巻(最終巻)感想:イサナさんの御姿拝見

菅原健二, GAN☆KON 5, 2012

終わったか……。大団円ではあるものの、ちょっと消化不良ではある。作者さんも描き切れなかったところがあるといっているし、打ち切られてしまったか……。少年誌は厳しいねぇ……。

まぁでもこれくらいかなぁという気はする。見た目という一大テーマに挑んだ本作で、ラブコメというジャンルにおいてこれは非常に野心的ではあったのだが、まーやっぱり難しいよね、と。

イザナギの話は実際物語を聞くと非常にあんまりだよなぁというのは確か。まぁもちろん頑張れば素敵解釈もあるんだろうけれど、ってか研究レベルで散々やりつくされているような気もするが。どうなんだろね。

漫画的にはイサナさんの正体が分かればいいかなっていう。以下5巻こと最終巻感想。

目次

難しいテーマだった

最終巻か。週刊連載で5巻だから、長く続いたとは言い難い。作者さんも描き切れなかったところがあると正直な気持ちを述べているし、まぁそういうことなのでしょう。少年誌の競争は激しいから、仕方ないよね。

ラブコメバトルの発想は面白いと思ったけれど、漫画としては正直微妙な描写であった。やっていることがバカバカしいのに、登場人物たちのノリが変にシリアス、というか普通のバトル漫画みたいなテンションなので、どうにも入り込みづらかった。ここらへん、今の作者さんならもっとうまいこと描きそうな気もする。まぁでもサンデーだしな。

ラブコメということを考えると、見た目という一大テーマに挑んだのは非常に野心的だと思う一方、あまり少年誌向きのテーマでもないような気もするし。少年たちにはあまり受けないよな。うーん。っていうかもうこのテーマ自体がめちゃくちゃ難しいし。特にラブコメで描くと難易度Very Hardだと思う。東村アキコの主に泣いてますくらいか。でもアレはラブコメよりギャグ色のほうが強いしな。

イサナさんはやっぱり美少女

結局イサナさんは依代の姿に限りなく近い美少女だったしね。というより、依代の姿は本来の姿に近かった、という理屈で、非常に納得のいく理屈なだけにうなずく以外ないのだが、最終巻まで引っ張ってそれかー、という気持ちもないでもなし。結局美少女やん、ってまぁわかっていたしそれ以外ありえないんだけれど。

ただ元の姿だと胸が小さくて、無意識の間に依代の姿では多少盛ってしまった、というのは確かに可愛いポイント 笑。まぁでも、顔が可愛ければオプションなんだよな胸って結局三峰がイサナさんの見た目次第で自分にも勝機があると踏んでいたのが生々しいなぁ。

日本の神話ってさ…

イザナギの神話が出されたあたりはちょっと面白かった。イサナさんはイザナギが産み出したお偉い神様だったわけだけれど、これ勘のいい人は最初から予想していただろうなぁ。美醜というテーマにもマッチするし。

イザナギのあの話は、ラブコメ脳的には確かにクソ物語なんだよな。多分いい感じで解釈した研究もありそうな気もするけれど。ってか日本の神話って、コノハナサクヤヒメとイワナガヒメの話といい、なんというかにべもない話が多いよな。続いていれば、イワナガヒメのエピソードもあったかもしれないが、しかしどうやってもおいしいラブコメにはならなさそうな気がする。

もっとゆるーく変態漫画やっていてもよかったのかもしれないんだが、でもサンデーだしなぁ。こうなるか。三峰さんのキャラはかなりポテンシャル高かったなぁ。もったいない。この頃からサブヒロインが可愛かったのか……。いやイサナさんも可愛いけどさ。

でもぶっちゃけ新太はイサナさんより三峰とくっついたほうが幸せになれそうな気がする程度には、難あり家族だよなイザナギ一家。しっかりしてくれ日本の神よ。

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