『不徳のギルド』7巻感想:キクルお疲れ様回

河添太一, 不徳のギルド 7, 2021

うーん…けっこう楽しみにしていた新刊だったのだが、期待値上げすぎてしまったかも。いや、普通に面白いんだけど。

前回のガンゼボウの話が大きすぎたせいか、今回は全体的に幕間という感じでストーリー的に山がない。また、モンスターからのいやらしい攻撃も随分と控えめで、各キャラ1発ずつくらい、メイデナに至ってはなし。まぁメイデナは年齢シールドがあるのか、元から控えめではあったけど…いやそうでもないか。あとノマもない!キクルとの絡みが多めだけどノマがモンスターにやられるの個人的には楽しみだったのに。この漫画の魔物は男の娘相手の場合お尻じゃなくて前を攻めるのがよい。

作者さんの素の安定した漫画力の高さのために、さらさらと読んでいけるものの、あの大きな話の後だけに、どうにも尻すぼみ感さえ感じてしまったのが正直な感想か。8巻には期待したい。

あ、いや、面白いんだけどね。特に鬼教官モードのキクルに興奮するハナバタはよかったわ。以下7巻感想。

目次

幕間が続く

なるほどーー。うーん、なるほど。

この漫画は多分去年もっとも良い意味で期待を裏切られたラブコメで、まさかこんなに面白くなるとは、と思わされる劇的かつよく考えられた展開だっただけに、山を超えたこの7巻はどうなるかな、と気持ちありつつ読んだのだが、なるほど。まぁちょっと期待値上げすぎた感は正直ある。

や、面白いんだけどね。たとえばさ、キクルが心を鬼にしてスパルタ始める話。キクルは心ならずも厳しくする自分に自己嫌悪を感じる。その理由として、彼女たちが可哀想だから…ではなく(まぁそれも多少はあるだろうが)、普段思っていることでもあるので舌が回ってしまってつらいと。そういう微妙な心の機微を拾い上げてくるのはさすがだと思う。素の漫画力が高い。

そんで鬼教官モードのキクルにドッキドキのハナバタはちょっと笑った。先輩の叱咤でビクンビクンする

まーでも、うーん、そうね、ストーリー進まないし、サービスシーンは控えめだし。いや、控えめってこともないんだけど、今回は割とキクル役得。キクルは苦労人だしそれはいいんだけれど、でもやっぱり魔物相手に比べると、エロース的には物足りない。主人公とヒロインのイチャイチャなんていくらでもあるんだし……。どうにも幕間感。また魔物と肉欲の宴開催するのもどうなの?ってのはまぁそうかもしれんのだが、しかし幕間で1巻分費やされたような気もする。

キクル頼み

まぁ……でもそうなるのかも。このパーティーだと、基本的にキクル大活躍で女どもは宴要員になりがちなんだよなー、と。もうちょっとみんな、それぞれ活躍できるといいんだけど。サービス的な活躍しかできない。それつまりワンパターン。それだったら、お疲れ様のキクルにみんなとイチャイチャさせてあげたくなるような気もする。

何しろキクル頼みだからなぁ。たとえば同じような特化型パーティー編成として、このすばのカズマ様御一行があるが、あのパーティーは各々十分に実力を発揮できている。それは万能型のカズマがサポートに徹底していることが大きい。

万能型と特化型が一緒に戦場に出るなら、万能型はサポートに徹するほうがうまくいくのだろう。が、キクルはなまじっか自分ですべてできてしまうかつ、万能型といっても純粋な強さで段違いにパーティー最強なため、決め手を任せるモチベーションが教育以外になく、ここぞというところで特化型にサポートさせてしまっているため、特化型がイマイチ活躍できない。

唯一違ったのは、トキシッコを中心に据えて蜘蛛退治をした時だ。この話は本作でももっともエキサイティングかつ、読み応えのあるバトルだった。まぁこの時も、実際的にはトキシッコと二人だけで行動しているのだが。

まぁでも、基本自信過剰で功名心の強いカズマ様御一行と違って、性格的には控えめだったり物臭だったり臆病だったりするキクルパーティーの面々は、そもそも自分でなんとかしようとするメンタリティがないのかもしれない。そんでまたキクルが強くて面倒見もいいから、ついつい頼りがちに。

次に期待

まぁ魔物によるエッチな攻撃のサービスシーンはこれからも続けてほしいのだが、それはそれとして、ヒロインズもキクルに頼るばかりでなく、キクルに頼られて仕事をやり遂げる強さを身に着けてほしいなぁと思う。

あと性別的にヒロインではないのだが、ノマについては後ろではなく前から攻める感じでお願いしたい。本当に貴重なので。股間を中心に攻めてほしいです。ありがとうございます。

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