『不徳のギルド』2-6巻感想:エロコメの皮を被せた一級のストーリー

河添太一, 不徳のギルド 6, 2020

面白かったのでイッキ読みしてしまった。私的エロコメ部門文句なしの1位やわ。ラブコメとしても楽しめるし、ソフトエロとしてガチエロにはないエロさがあるし、なにより世界観が作り込まれているかつそれが嫌味なくコメディカルに落とし込まれており、話としてまず面白い。岡本倫とか光永康則とかあのクラスにも引け取らないんじゃなかろうか……。

ちょっとシリアス方面に触れすぎて、大丈夫か?戻ってこれるか?と思ったけれど、なんとか頑張って戻した……のだろうか。どうかな。そこは微妙かも。まぁ7巻に期待か。

以下2-6巻感想。

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これは良いものだ

この漫画は良い。ちょっと予想外だった、と言っては失礼だろうか。いやだってさ、設定だけ聞いたらあーはいはいって感じするやん。ヒロインがエロい目にあうファンタジー漫画とかこのご時世R18じゃなくてもちょいちょい見るし。

と思ったんだが、まずこの漫画はマジで大丈夫かこれっていうくらい容赦なくエロい目にあっていた。もっとも、エロい目にあうとはいってもR18ではないので、戻ってこれる範囲…つまりまぁせいぜい揉んだり吸われたりという程度だ。

しかしこれが逆に良かったと思う。というのも、ファンタジー系のエロ、特に職種みたいなのが出てくるようなやつは、どうにもハードになりがちだからだ。見ているこちらが痛くなってしまうようなものもしばしば。

そこへいくと本作は、R18にならない程度のエロースでかつファンタジーということで、意外と需要の少ないニッチな隙間にうまいこと入り込んでいると思う。

個人的にエロとソフトエロの境界線は、引き返せるかどうかだと思っているんだが、この漫画は常に引き返せるギリギリを攻めていて、たいへんよい。

特に最初のほうでは、そのエロが主人公キクルという絶対強者の保護下でなされていたので、エロ自体がギャグに落とし込まれていたのがまたよかった。まぁ正直、ヒロインの可愛さっていう点でいうと……まぁこの競争の激しいラブコメ・エロコメ界隈ではね、うん、という感じなんだが、キクルのやけに冷静な観察が面白くてつい笑ってしまう。

ソフトエロって書いたけど、境界線ギリギリなだけあってやられてることけっこうハードだからね。それが笑えるのは、キクル視点だからなのだよ。ギャグとは視点なり。

ラブコメ度に比例してエロスも上がる

もっとも、3巻くらいからはキクルの見えないところでヒロインズがエロい目に遭うことも増えてきて、そうなるとそれはもうギャグではなく完全にただのエロである。

もっとも、この頃にはキクルとヒロインズのやりとりを経て、正直見た目そんなに惹かれなかったヒロインズもやけに魅力的に見えるようになっているものだから、エロスも非常に映える。ラブコメとエロスが引き立てあっている

特にトキシッコとかトキシッコとかトキシッコとか。

まぁトキシッコは3巻のvs蜘蛛のキクルと共闘でヒロイン株爆上げしたよね。そしてまぁ、他のヒロインズはぶっちゃけそんなにというか、テンプレに収まっている感があるので、皮肉でもなんでもなく現状もっとも正ヒロインに近いと思うわ。

とはいえトキシッコも4巻以降大したことしてないんだけどね。他ヒロインズが情けなすぎるのはあるかもしれない。

どシリアスの果てに

が、6巻表紙を飾ったオックリは、一気にごぼう抜きする可能性無きにしもあらず。なにしろシリアス。どシリアス。

カンゼボウとオックリの兄妹の話は読んでいて面白かったのだが、途中不穏な空気を察して、「ん?ちょっと、大丈夫か…?」と思いながら読み進めていたのだが、まさか本当にどシリアス決めてくるとは…。

基本ギャグはすべてを飲み込むブラックホールなんだけれど、本当によく出来たシリアス・ストーリーは、ギャグを上回っちゃうんだよなぁ。往年の名作、GS美神も、ルシオラの後の日常はどうも何か上滑りした印象を受けてしまったというか……ってもはやGS美神は古典に入るのか……?GS美神は古めかしさは否めないものの今でも楽しめるはずなので、若い人にも読んでほしいなぁ。そしてルシオラで鬱になってほしい。まー機会があれば。

と、それはいいんだけれど、作者さんは実際一級のストーリーテラーなんだと思うんだが、それだけにガチでどシリアスやっちゃうと、元に戻ってこれないところまでいってしまう可能性がある。

実際、カンゼボウが既に死んでいた、というのは衝撃的だった同時に、やっちまった、という風にも思ってしまった。これ戻ってこれないかもしれないぞ、と。

エロコメというジャンルで、出てきて1巻程度の野郎の死でそう思わせるのはすごいことだと思う。すごいんだが……いいのか?大丈夫か?連載は続くんだよね?

などとモヤモヤしながら読んでいたら、一応魂は現世に残り、人形として復活したので、ギリギリ保ったかなぁ……とは思う。あとがき読むと、実際作者さんもかなり苦労していたことが窺えるが……でも正直なこと言うと、まだ戻りきってはいないな、と感じる。

だから、この後まだ兄妹は絡むだろう、と思う。というかオックリはこれで一気にヒロインレースの先頭まで抜きん出たといっても過言ではない。ここまでキクルとの直接の絡みは少ないのにも関わらず。それだけのことであった。

いやー、エロコメでストーリーの力を再認識することになるとは……。いい作品だ。続きも楽しみにしている。

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