河添太一, 不徳のギルド 1, 2018
面白い!最初あらすじを読んだ時はヒロインが魔物に襲われてあれやこれやって感じで「あーまたこれ系かー……」なんて思ったのだが、試し読み読んでみたらこれが非常によかった。即ポチ。
なんていうか、そうね、賢者モードで薄い本読んでツッコミ入れているみたいな感覚。基本は表紙の子がエロい目に遭うんだけれど、主人公の野郎がいい性格しているのがポイント高い、というかそこがこの漫画のポイントやね。
なるほど、これはたしかにR18じゃないね!でもあんまり18歳未満には見せたくないのはそうかな。健全なR18やね。
全体的に高いレベルでまとめあげられた、一般向けエロコメだったよ。以下1巻感想。これは続きポチるしかないね。
ただのエロコメじゃなかった、面白いエロコメだった
やーよかった。最初見たときはよくあるヒロインがエロい目に遭うだけのあーそれ系ですかーみたいなこと思ったんだけれど、良い意味で裏切られた。いや、確かにエロい目に遭うんだけどね。エロコメはエロコメなんだけれど、エロコメでありながらきっちり一般向けギャグに落とし込まれているのが素晴らしいよな。
面白いエロコメって、とても貴重。やっぱりエロコメってエロありき、みたいなところがあるんだけれど、この漫画の場合はエロがしっかりとギャグに落とし込まれているのが良い点だ。だからといってエロスが台無しになっているわけでもないんだよ。エロスはエロスなんだけど、ギャグでもあるんだ。
ヒロインと主人公の視点で変わるエロとギャグ
多分、視点が違うんだろうな。薄い本だって、冷静な賢者モードで見ると「おいおい」ってツッコミ入れたくなる展開の連続で、実際賢者モードだとなんか笑っちゃうこともあると思うんだけれど、それってつまり視点が違うんだよな。
で、この漫画で描かれている状態は確かにエロで、実際ヒロイン目線だったら完全にエロなんだけれど、主人公・キクルの視点にたつとギャグになるんだ。
エロに限らず、シリアスやホラーだって視点を変えるとギャグになるものね。エロだってそうさ。ギャグはすべてを飲み込むブラックホール。
だがそれにしても、それをここまできっちり仕上げている作品ってのはそうないんじゃないよなぁ。
お話部分が、なかなかどうしてしっかりしているんだよな。ギャグ一つとっても、いつまでたっても前線で活躍できず、ついにはスライムにさえ勝てるビジョンが浮かばないと仕事を任せてもらえなくなり、凹んでいたひたむきが、索敵を褒められると誇らしげに敵を探し始めるなど、現実の仕事場でありそうなリアリティをコメディカルに描いていて、気が利いている。
またエロスにしても、「いくらなんでも魔物がエロいことしかしなさすぎておかしい」などと、主人公が世界観に疑問を持ち始めるなど、どうもなにやらストーリーの核に忍ばせているらしい。その種がシリアスであろうと結局コメディであろうと、いずれにしても先を読ませる小憎らしい仕掛けだ。
ということで、すっかり楽しめてしまったので、続きもポチることにする。
……ちなみにラブコメ的に楽しめそうかどうかは……未知数。正直主人公はいいやつだしヒロインも面白いが、カプ映えするかというと……。まぁでも面白いよ。