胸クソの予感から始まる14巻。金田一少年の事件簿の犯人がかつての被害者パターンのようなモヤモヤ展開をドシリアスなバトルモードで吹き飛ばす。……エロ?まぁおっぱいとかは見えるけど……。正直このモードに入っちゃったらもう何もエロくないどころか、いつもの愉快なエロシーン見せられても鼻白むまである。
……と思っていたんだけれど、捕まっているサンを助けたところはそこはかとなく色気を感じてよかった。あーそうか、シリアス展開の時は、エロもシリアスである必要があるんだ……と妙に得心した以下14巻感想。村人は死んでどうぞ。
このエロがすごい
この漫画は最初あからさまにエロで売り出しておきながら、その高いストーリー性で読者をあっと言わせた希有な漫画なのだけれど、そうはいっても最初にエロやってる以上、求められていることの一つという意識があるのかないのか、シリアス展開でもちょくちょくとエロはあった。あったというか、ある。本巻にもある。
ただ正直、シリアス展開の中での特に意味があるとは思えないサービスシーンなんかは、俺にはどうも雑味に感じられて、個人的にはない方がよいと思うくらいだった。本巻でも、ハナバタやノマがチューチュー吸われているシーンなどは、性的なところを強調されても、今そんな気分では……という感じだったね。
しかし、捕まっているサンのシーン、これはよかった。サンが捕まって嬲られているところをキクルに見られ、助けられた後の、やりとりがよかった。「子供じゃないんだから裸程度で騒がない」と強がる彼女の姿はよかった。これはその前の、嬲られているシーンがあったからこそ輝く。
また、自身のしたことに今さらながら罪の意識を感じ、絶望して動けなくなったオックリが涙で顔を歪ませたシーンもたまらない。
で、これらに共通しているのは、シリアスなエロというところだろう。少しばかりの「悲惨」を感じると言えばいいかな。「シリアスの中でエロされてもなぁ……」というのは認識は誤っていた。「シリアスならエロもシリアスで頼む」が俺の性癖のようだ(知らん)。
まぁ実際、普段の不徳のギルドのエロは割とギャグ入ってるからね。ギャグってシリアスとは相殺の属性だから、いつもの感じで入れられると、違和感感じてしまうのかもしれないなぁ。その一方で、いつもとひと味違うシリアスなエロを差し込まれると、なるほどこれは良いと、そう思えるのかな。
ストーリーは半ばなので……
とまぁ、とりあえずエロについて語ったが、それは本編で進行しているドシリアスが思いっきり途中のため、ストーリーについてあれこれ言いづらいというのもある。多分ここからまだどんでん返しがあるんだろうし。
まぁカボスの人たちは屑で安定なんだろうし、なんなら屑の輪は実はもっと広かったまであるかもしれない。ただそこにはいくつかの不幸な誤解やすれ違いもまたあった……とかはありそうではあるものの、でもやっぱり少なくともカボスの老人どもはどう考えても絶許だよなぁ。金田一少年なら、事件を解決するのは犯人が殺したいやつを全員殺してからにしてくれと思うタイプの話(そして本当に一番殺されるべきやつだけ助かるという)。
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