積ん読消化の季節。いつポチったのかすらもはや覚えていない。覚えていないが、確かこの漫画はハーレム系に入るものの非常に抑制された作風が特徴、ということは前の感想記事を見て把握。
記事書いたの2年以上前でおうふ。本当に長いこと積ん読状態だったんだけれど、なんか急に読みたくなったんよ。急や。
風紀を乱す風紀委員
なぜラブコメの風紀委員は破廉恥なのか。それはセオリーであり法則である。リアル学生だった時に存在していたかどうかすら怪しい風紀委員だが、ラブコメにおいてはムッツリすけべな女の子が校内のエロスを警察犬のごとく探し回るというのがもはやお決まり。
誰と一番いい感じになるのか
この漫画を楽しむには、今のところ「それで結局誰がいいのよ大祐クンは?」とクソ親父ムーブかまして読むのがよかろうと思えた。なのでそんな感じで見ていこう。
ことねなのか
この漫画の特徴として、メインがマジで誰かわからんというところがある。というか結局誰ともくっつかないエンドも全然あり得る。
自室であざとく「大祐君がいると私も楽しい」ムーブをかましたことね先輩が一つ抜けているかもしれない。大祐は千晶や鈴とは自然体で接することができるが、ことねとは照れがあり、男女の機微がそうさせているのは明らかだ。1巻の表紙だし(メタ)。
なによりもパイ。というかパイ。むしろパイ。ぶっちゃけパイだけで勝ってると言っても過言ではない。パイは強いんだなぁとつくづく思う。
鈴なのか
鈴も地味にポイントが高い。大祐の身内である妹と個人的に仲が良くなったのはラブコメ的には大きい。なにより、借り物競走の時に手違いで「好きな人」として大祐に連れてこられ、
この寂しげな表情は大祐に対してというより、自分が置かれている状況について、鈴が実はけっこう学校での立ち位置を客観視できており、かつそれに対して思うところがまったくないわけではないことを示唆している。だからこそぼっち飯救出回では「ありがとう」という言葉も出てくる。
鈴の孤立は本作において今のところ一番、というか唯一の重たいテーマといってもよい。それをギャグではなくややシリアスに描かれたのは、ほんわかとした本作においてはだいぶ異質。
ただ、そのフォローはやや鼻白むことにオマケ漫画であった。でもこれは致し方ない面もあるかなとは思っていて、というのも本編でフォローすると重たくなりそうで作風的に扱いが難しいし、また重たくなった日にはヒロイン大決定となってしまうだろう。
千晶は良い友達
ただし千晶、てめーは友達だ。たまにちょっとエロい感じにもなってドキドキすることはあったけどなんだかんだでいい女友達な感じだ。ヒットは一番多いんだけどラブコメ的には突き抜けるものがない状態。もうちょっとなんかあってもいい気がする。
たまに異性を意識する
個人的に一番楽しかったのは焼き芋回で、不用意に焼き芋を食べてしまった3人がなんとかして大祐の間で屁をこくのを回避する話だ。まぁこれは、大祐の前でというより、異性の前でというべき女子仕草である。ただ、なんだかんだで明確に異性としての意識をしているということを、オナラというラブコメとはほど遠いネタで感じさせられたのは面白かったな。
字が読める
そして本作、あとがきが字が読める。
俺は漫画のあとがきや幕間にある長文を、すっと読める作品と読めない作品があるんよね。文字は読める方なので、基本的には漫画の1,2ページ程度の長文を読めないはずはないのだが、絵で読ませられる作品だと、脳が絵を見るモードになっているのか、文字が読めないっていうのもけっこうあるんよ。これは必ずしもネガティブではなくて、絵がうまくて絵の書き込みがすごい作品なんかでよく起きる。端的に言うと、絵が主体ということだ。
逆に、絵柄が淡泊でセリフが多い作品だと、後書きがごく自然にしっかり読める。なんなら絵のほうが目に入らない、くらいの感覚になることも。これはつまり字が主体ということであり、またストーリーを読んでいることでもある(絵が主体だとストーリーを読まないわけではないが)。
短めとはいえ、あとがきがすらっと読めたので、俺の脳は本作を文字主体として捉えているようだ。まぁでも、そうかもな。そして俺が好きなのはどちらかというと絵よりも文字主体の漫画だ。本作はけっこう気に入るところであったらしい。
ということで、楽しみつつ積ん読を消化できそうだ。
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