『葬送のフリーレン』6-7巻感想:一級魔法使い試験よりたいへんそうなフェルンのデート試験

山田鐘人, アベツカサ, 葬送のフリーレン 6, 2021

姉から借りて読むという調達経路の開拓により、次はいつになるかと思われた葬送のフリーレン6巻以降を読了。正直一級魔法近いの試験が始まった時には「あーあ試験始まっちゃったよ」と思うオッサン並感で、まぁ実際試験編はへいへいという感じではあったのだが、結末自体はらしい結末だったかもしれない。

試験の後はまたフェルン、シュタルクを連れた3人旅に戻るのだが、フェルンは本当に面倒臭い彼女さんだなぁと思うなどした。以下6-7巻感想。

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試験期間終了

7巻、やっと試験が終わってくれてほっとした。

トーナメントとか試験とか、少年漫画でありがちな展開だが、正直あまり好きではないんだ。ほとんどの漫画のトーナメント、試合、試験は個人的にはあまり楽しめる展開ではない。まぁでもみんながこの手垢にまみれたフレームワークに手を出すのは、やはりウケるからなのだろうし、王道ではあるのだろう。

まったく楽しめないかと言えば、もちろんそうではない。たとえばテーマが受験の漫画であれば、学校の試験というのは一大行事であり、そこにフォーカスされるのはわかる。トーナメントにしても、この手の展開の走りの一つではないかと思われるドラゴンボール初期における一番最初の天下一武道会は楽しかったし、今読んでもまぁ楽しめるかなと思う。

一方で同じドラゴンボールでも悟空が大人になってからの天下一武道会は正直どうでもよく、ほとんど覚えていない。これについては今回フリーレンを貸してくれた姉も同意見で、「力比べは興味がない」と言っていたのは一つそうだと思う。

個人的な観点から言えば、「誰に評価してほしいんだよ」と思ってしまうことだろうか。悟空の強さを一体だれが評価するというのか?フリーレンの魔法使いとしての資質をいったい誰が評価するというのか?

試験にせよトーナメントにせよ、それが点数であれ勝敗であれ、最後は「評価」に行き着くのが、個人的にむなしさを感じるところかもしれないと思う。

熱のない試験

まぁ実際、本作に特徴上、この試験は本質的に熱さのない冷めたものになってはいた。

試験が「権威による評価」であるということは本質だ。なので、その権威に評価されることをどう捉えるかは重要な観点なんだが、フリーレンは必要上仕方なく試験を受けているだけで、自分が合格することにちっとも拘泥していない。フリーレンはゼーリエに試験で評価されることをどうでもいいと思っている。もっといえばフリーレンはゼーリエの自身に対する評価を既に知っている。またその評価に対して特にどうしたい、というものが一切無い。だからフリーレンは試験そのものについて終始冷めている。

また、他の参加者たちも「特権」など実利に目がいっているものが多いし、栄誉に対して血気盛んなのは若すぎて他の目立っていない。ライバルも本質的に不在である。試験や試合で勝つことを、その人との勝敗であるという風に考える者がまるでいない。しかしこれでは試験に熱はこもらない。

ということで、みんな大好き試験回としては異様に冷めた運びであったなぁと思う。

最終的にフリーレンは試験に落ちたが、フェルンが合格することで物語上の必要条件は満たされたことになる。これはまぁ本作らしい結末かもしれない。最後の面接回、これはフェルンがどうのというよりは、ゼーリエの回やね。ゼーリエが(平和的に)合格を出す基準から、ゼーリエの人物像について迫るものだった。弟子がフリーレンに攻撃をしかけるところまで含めて。ゼーリエは挑戦者がお好き。

まぁこの試験全体が、本質的にゼーリエ回だったといえるのかもしれない。

みんな大好きデート回

さて、試験が終わった後はまた3人の旅番組になるわけだが、ラブコメ漫画の感想サイトを標榜する当サイトとしては、7巻最後のシュタルクとフェルンのデート回について言及しないわけにはいかないだろう。いわば一人だけ試験しなかったシュタルクの、フェルンデート試験編。まぁそうね。

フェルンは
めんどくさい
なぁ

シュタルクはたいへんだなぁと思いました。まる。フリーレンに相談した結果、デートプランが完璧すぎてシュタルクみがなくなったことにフェルンはご不満の様子。めんどくさ子。ではシュタルクの考えたフェルンの喜びそうなことでご機嫌になるかと思えばそれもイメージできない。魔法はイメージだよ。イメージできないことはできない。まぁシュタルクもだからこそフリーレンに頼ってしまったわけだし。

しかし、うまい具合にシュタルクみをミックスさせても、それはそれであらゆる意味で完璧すぎてフェルンはなんとなく不満なんじゃないかな。ってかそんな器用な立ち回りが既にシュタルクっぽくないし、フリーレンプランに全部のっかってしまったということ自体がある意味ではシュタルクっぽい。

つまり多分何をどうやっても、シュタルクがシュタルクである限り、シュタルクが初回デートでフェルンを満足させることは不可能と思われる。しかし恐らくその「総合的に少し残念」という結果そのものが長期的に見たときにフェルンがシュタルクに求めていたものと言える気はするんだよ。めんどくさ子。

まぁこの二人の場合改まって「デートしようぜ」から始まった時点で、満足不満足だけで言えばどう足掻いてもフェルンのめんどくささのために満足にはならんのだろうと思われる。その中でシュタルクがシュタルクなりに最大限の努力をすることが求められ、振り返った時に良かったねとなるのがこの二人なのだろうし、シュタルクがフェルンをデートに誘ったこと自体は完全に正解だから、まぁ本当にシュタルクはたいへんだなぁということだね。

紙の漫画は貸し借りできる

ところで今回、姉という新たな調達経路を開拓したことによって続巻を読むことができたのだが、それは今回たまたま帰省した時に紙の漫画を借りたというだけなので、残念ながら継続性はない。

姉も基本的には電子書籍派のはずだが、気に入った漫画については紙で揃えているようだ。電子書籍については、「回数制限とか貸している間は読めないとか制約付きでいいから、人に貸す機能をつけてほしい(でないと布教できない)」と嘆いていた。首がもげそうになるくらい同意する……。電子書籍の貸し借り完全にイメージできるのにどうしてできませんか……。

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