G3井田, f人魚 2, 2013
お……これは……面白い。1巻時点では、正直ちょっと微妙だなと思っていたのだけれど、2巻からなんだか俄然面白くなってきた気がする。
人間関係が広がってきたからだろうか?人間関係でじゃんけんが成立しているのがよいのかもしれない。すれ違いのベースの共感性が高まってきた、のもそうかも。
……ただいい加減、メロの勘違いはそろそろもうよいのではなかろうか、と思ってしまうことも事実……。次で最終巻だけれど、人間が繁殖している理由をきちんと受け止めるようになるのだろうか……。そして、カップリングがまだわからない……!以下2巻感想。
やっぱり共感性って大事な
1巻の感想ではちょっと微妙に思っている的なことを書いて、実際読むのにも多少時間がかかったのだが、この2巻はけっこう楽しめてしまった。なんだろうね、やっぱり人間関係なのかな。人間関係が出来上がってきたから、一つのネタから波及する影響が大きくて、楽しめるのかもしれない。
澪二とメロが付き合っている、という皆の勘違いからさらにメロと教授の仲が良い、というものを組み合わせ、さらに教授が澪二姉のことを好ましく思っていたり、澪二姉が澪二とメロをくっつけようとしていることなどを勘案すると、メロと教授のちょっとしたやりとりが、各人の目的意識において多段的に化学反応を起こす感じで、なんだかちょっと楽しい。
というか、メロと教授の接近、という勘違いが狂わせる各人の目的は、けっこう共感性が高いので、楽しめる要因としてはそれもあるだろう。弟の恋路を応援したい姉、好きな人がフリーになるかもしれない七瀬、澪二たちに普通に付き合ってほしい辰水、教授に研究サンプルを取られたくない澪二、それぞれの想いがよく理解できるので、その目的を達しようとする彼らの空回りは見ていて面白い。
七瀬は不憫
ただ、一人で純粋にラブコメしている七瀬は不憫である。この子とメロの絡みでは、七瀬はその切実な想いを打ち明け続けているのだが、なにしろメロが勘違いしたままずっと受け答えているので、まぁ全体としてはギャグなのだけれど、七瀬の気持ちは本物なわけで、正直これ見て笑えるかと言われると笑えはしない。可哀想だなぁ、としか……。
なので、いい加減メロはその勘違いを、少しでも疑問に思うべきではなかろうかと思う、というより、もはや「はよ気づかんかい!」というちょっとした怒りがページをめくる原動力になってさえいる。これはある種のヘイトだろうか……?
いずれにしても、ここまできたら最後まで見届けようという気持ちになるのは事実なのだが、これは後追い単行本派でもうすぐ完結することがわかっているからで、連載中に追いかけることができるかと言われると微妙かもしれない。カップリングがどうなるのかいまだにわからないのも、もどかしい。。。
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