『エルフ姫、堕落する!』1巻感想:テンプレ感はあるが安定して楽しい

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作・佐倉はなつみ。

異世界のエルフの王女様が主人公のもとに転移されてきてあれやこれや。落ちてくる系ヒロインですな。サキュバスも出てきたりと、一応亜人ものの類に入るだろうが、今のところ耳が尖っていること以外はあまりエルフしていないので、亜人ものとしては微妙か(よくあることだが)。

お色気はそれなり。この手のやつは、女の子が可愛い以外に何もなく、読み進めるのが苦痛になるくらい話がつまらないことも少なくないのだが、この作品は異世界の謎をほどよく仄めかして世界観に奥行きを感じさせながら、日常ものとしても中々楽しく読めた。

ラブコメとしては今ひとつだが、今後の展開次第ではわからないが…どうだろうね。以下1巻感想。

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バランスがいい

黒魔術を試みる中二病の高校生・ヤスユキの元に、異世界のエルフ姫・リアが転移される!ブラコン妹大暴れ!幼馴染はサキュバス!部活の部長は男の娘!始まる日常ドタバタライフ!

はいドーンな設定で、読み始めた時はまるで期待していなかったのだが、これが中々面白く、気がついたら巻末だった。

別にぶっ飛んでるギャグがあるわけでもないのだが、リア姫が可愛いので日常ものとして楽しいし、主人公は中二病以外無個性だが基本的には好青年で、周囲の人間もクールビューティーな幼馴染、男の娘、ブラコン入ってる妹、お姫様大好きな侍女、テンプレながら彼ら彼女らの絡みは王道で楽しい。それだけだと退屈しそうだが、鬱陶しくならない程度に異世界の事情が語られたりなどして世界観に奥行きを感じさせて話を適度にひきしめる。

お色気シーンもそこそこあるけれど、いやらしくなり過ぎない程度で好ましい。うむ、お色気はありすぎると、なんだかそれが普通になっちゃって、感覚が麻痺するしね。普段は抑制してこそ、ヒロインのパンチラシーンとか嬉しくなるってもんだね。何言ってんだろうね俺。でもクールな花森さんが犬にスカートめくりされるシーンはひときわエロかった。

全体的にバランスがいいんだな。1巻時点において、特筆すべきところはなかったし、テンプレ感は否めないのだけれど、安定して楽しめた。ただ今のところラブコメ的にはあまりおいしくはない。一番いい感じだったのが妹か下手したら男の娘っていう。今後の展開次第だとは思うのだけれど、あまり想像させる感じがしない。リア姫とヤスユキは、作中で花森が言うように「子供と保護者」という感じ。その意味では、花森のほうが、タイプが違いながらも自然に溶け込んでいる幼馴染的関係がおいしいので、ヤスユキとのカップリング感がある。

この絵でこの設定でこの話だから、今後ラブい要素もそこそこ出てくるだろうと思うんだけれど、どうなるかなぁ。

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