サンデーうぇぶり連載の「私と脱出しませんか?」を全8巻を読んだので評価記事。ネタバレ配慮版とも言える。まぁうちのサイト来る人でネタバレ気にしている人はあんまりいないような気もするけど。逆にネタバレ知りたい人は感想記事読んじゃってね。
あらすじ:ニッチなテーマのやさしい世界系
本作は、何事も深く考えすぎてしまう主人公・常深と、その隣の席のリアル脱出ゲーム、リア脱オタクの美少女・綴野さんのボーイミーツガール。リアル脱出ゲームというニッチなテーマが特徴。
基本的には彼と彼女がリアル脱出ゲームをするだけで、あらすじも何もなく、物語として大きな展開があるわけではないラブコメ劇場。まぁ彼と彼女の関係自体が物語だね。
登場人物は少しずつ増えるものの、人間関係は全体的に良好。綴野自身はリア脱好き過ぎたが故にオタク的な暗い過去背負っていることが序盤で示唆されるなど若干のストレス展開を思わせるが、全体を通じてやさしい世界である。なのでノンストレスで読めるし、逆に言うとそういうヒリヒリした展開を望む読者にとっては物足りないかもしれない。
ラブコメ的な評価:楽しめるけど惜しい
以下はラブコメとしての話です。
ヒロインが可愛くて、リアル脱出ゲームというラブコメ的にも美味しい舞台がテーマであるにも関わらず、「読めるけどつらい」のが正直なところ。でも楽しめるとは思うし、最終話まで読めば一定の満足感はあるはず。
リアル脱出ゲームというテーマの特性上、謎解きメインの話が多く、謎解きが好きなら良いだろうが、そうでない場合目が滑る。滑った。いや、謎解き好きでも漫画読む時にパズルを解く気分になれるかどうかは、だいぶ人によるんじゃないか。
コナンや金田一のようなミステリーであれば、トリックまったくわからなくても「一体何故こんなことに!?次は何が起きるんだ!?」という楽しみ方ができる、つまり「誰が犯人か」「その動機は」という人間劇場が楽しめるけれど、リアル脱出ゲームだと「劇中劇」でしかないためそれもできず、純粋にトリックと向き合うことになる。しかしそれも一つ一つを取ってみるとクロスワードパズルを解くような感じで、「いや今そういう気分じゃないんだわ」という感じになりがちだった。
リアル脱出ゲームとラブコメ的な人間劇場がうまく絡み合っていればよいのだけれど、その点については残念ながらかなり限定的。リアル脱出ゲーム自体は、「密室」の中での「協力」で、ラブコメ的にも、また人間劇場的にも活かせるはずの舞台装置なので、ここの融合が微妙だったのは本当に残念。
一方でキャラクターの魅力は十分で、特にヒロインの綴野さんはとても可愛い。とても可愛いだけに惜しい。でも可愛い。綴野さんが可愛いから最終巻まで読めた。実際、最終巻は「ここまで読んできてよかった」と思わせるものなので、途中「パズル解けねぇよぉ!」となっても物語を追うだけの価値はラブコメ好きならある……と思う。
オススメできるか:アプリで読んでいくなら……
このサイトに来る人向け(つまりラブコメラヴァーズ向け)という前提で。
「是非ポチってどうぞ!」とは言い難い。でもサンデーうぇぶりで少しずつ読み進めて行くなら良いのではって感じ。綴野さんが可愛いので。脳が溶けていると、途中の盛り上がらない人間劇場やクロスワードパズルでつらくなるかもしれないけど、ラブコメ好きなら最後まで追っていいと思う。
謎解き好きならパズルも楽しめるかもしれないんだが、謎解きしたいなら謎解き本読むと思うんだよなぁ。漫画読む解きのテンションじゃないと思うんだけど……。
ただし最後まで読んでもリアルxxxxしないと出られない部屋からの脱出シーンはないので過度な期待はしないでください。え、あると思ったよね?
おわりに:AIが仕事を奪うんじゃなかったのかよ
このサイトに来てくれる人なら「評価記事……?」となったかもしれない。評価とかそれぞれが勝手にしやがれのスタンスなので。
実は「感想記事をAIに読み込ませたら自動的に作品の評価記事作れるのでは?」と思ってやってみようとした結果なんだわ。そんなことしようとした理由は色々あるんだけど、基本的には検索エンジン対策。とはいえやるなら個人的にも納得できる程度のものにしたかったんだけどね……。
しかし、いくらやってもちっとも納得いく記事が仕上がらなかった。しまいには「最終巻だけ読むのも良いと管理人は示唆している」とか、言ってないことを言い始めて、なんなんだコイツはという気持ちでいっぱいになった。
で、とても使えないという結論になったが、時間もかかっていたし勿体なかったので、もう自分で書いた。なんだったんだあの時間。AIと「なぜ満足のいく記事をAIに書かせられなかったのか」という反省会をしている謎。この謎を誰か解いてくれ。
AIによるまとめ
まったく成果なしもつらいので、最終的に得られた「まぁ……」程度のAIによるまとめを載せます。
『私と脱出しませんか?』は、ラブコメとリアル脱出ゲームという珍しい組み合わせに挑戦した意欲作です。キャラクターの魅力や最終巻の満足感は高く評価できますが、全体を通して「テーマのポテンシャルを活かしきれていない」という惜しさも感じられる作品でした。
ラブコメ好きの読者なら、「綴野さんが可愛い」という一点だけでも最後まで読む価値はあるでしょう。ただし、途中の謎解きパートが「つらい」と感じることが予想されるため、のんびりと読み進めるつもりで挑むのが良いかもしれません。
うーんこのAmazonにある☆4レビュー感。しかしこれだけは言いたい。ラブコメは挑むものではない。何度言っても「挑む」とか「挑戦する」とか「試練」とか言いたがるのは何故なんだAI。
感想記事
ネタバレガンガンある。

コメント
コメント一覧 (2件)
本作のグーグル検索の最初のサジェストが「私と脱出しませんか? 答え」なところからも、多くの読者がたまさんと同じ疑問を抱いていたと想像できます。(ちなみにサジェスト二番目は「打ち切り」……)
しかしこれだけニッチな題材で全8巻ですから健闘した方でしょう!なにせ「万代かなめは遊びたい」の倍続いたんですから😢
答えが気になっているなら上客かと思いました(答えすら気になってない人)
自分もこのテーマで8巻なら大健闘だと思いました。さぐりちゃんコース(全4巻)も全然あったと思います。
まぁテーマ無視してラブコメに全振りした放課後の拷問少女(全12巻)なんて作品もありましたが、あれはあれで寂しいんですよね。
拷問してくれよーと思っていましたが、拷問よりもラブコメのほうが圧倒的に人気だったんだろうなぁ(当たり前)
そう考えると本作はテーマに誠実だったかもしれません。しかしパズルばかり見せられても……というのも本音で、ニッチテーマは本当にバランスが難しいですね。
本作の中盤頃特に感じた置いてけぼり感は、テーマについていけないとここまで傍観者的になるのか、という発見がありました。
万代かなめはうまくやっていたと思いますが……初動がつらかったのかなぁ(ラブコメに甘い僕でも1巻時点では微妙寄りの評価だったので……)
たまたまタイミングが悪かっただけの気もする。今Web連載だったらもっといけたかも……。