人気ライトノベル「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」のコミカライズで公式アンソロジー。内容としてはよくも悪くもいかにも同人誌な仕上がりとなっていた。ほぼ全編にわたってベル君のモテモテ話。そういう作品だしねぇ。しかし本当にラブコメ一辺倒でびびる。
内容が偏っている
アンソロジー本は当たり外れが非常に大きく、しかも大体ハズレなので、買うのは勇気がいる。これが4コマとかだと、割といいかなってのが多いんだけど、ショートストーリー系は地雷原。
本作はショートストーリーだが…特に外れではないと思う。良くも悪くも、健全系の同人らしい仕上がり。公式アンソロなんてのはとどのつまり公式同人であるので、こんなもんだろう。ただ内容は偏っている。かなり。
ヘスティア無双は仕方ないが
ヒロインの出番は、ヘスティア>>リリ>ヴァレン某>>>エイナ>その他…という感じで、シルさんとはいったい。リューさんはおろかヴェルフより出てねぇぞ。ほぼヒロイン話しかないのに。ヘスティアが目立つのは仕方ないにしても、公式なのだから、もう少しキャラ配分のバランスを考えてほしいところである。
ベル君モテモテストーリーが主なので、ほぼ全編にわたってベル君登場するが、ベル君自身にスポットを当てたものはほぼない。この点も、一応公式なのだし、もうちょっとこう主人公を大事にしてほしいところだが…。というか、主人公が薄味だと、ヒロイン可愛い!で終始してしまい、ラブコメとしては薄味になってしまうだよ。
ダンジョンには潜らない
そんな感じで、基本的にどの話もヒロインの可愛さを描こうというものなので、ダンジョンにはほとんど潜らない。まったくではないが。ほとんど。やはりダンジョンに出会いを求めるのは間違っているという結論だろうか。その偏りっぷりはもはや清々しい。
というわけで、ラブコメとしてみれば、ベル君が薄味過ぎるきらいはあるものの、基本的にヒロインとイチャイチャしているので、悪くはないかなぁという感じ。確かにヒロインは可愛い。ヘスティアvsリリの修羅場もあるしね。
ただ萌えに全パラメータを振り分けているため、原作では外せない燃えの要素はほぼない。なので、ヴェルフの出番も少ない。でもそれはいいとしてだ、この構成でシルさんの出番がヴェルフ以下なのはほんとどういうことだよ。
ラブコメでシルさんを求めるのは間違っているだろうか。
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