↑久々にぶっ飛んだヒロインのラブコメ。いわゆるストーカーだが、その能力がすごすぎて、ストーカーを活かした異能力バトルラブコメの様相を呈している。
基本情報
2016年8月現在2巻まで。作者・水色すいみん。アプリ「マンガワン」でもだいたい読めるんだが、超使いづらいアプリ。単行本買ってねってことなんだろうけど、みんなのコメントくらい普通に読ませてよ…。
だいたいこんな感じ
主人公・市村民人は犯罪に巻き込まれる体質(ナチュラルボーン被害者)。毎日のように犯罪に巻き込まれており、そのせいで友達も出来ずぼっち街道まっしぐら。そして入学した高校は、犯罪者および犯罪者予備軍が集められるクラスだったとさ。
犯罪者、というかなり扱いの難しそうなところを攻める漫画。なので、出てくるやつらも全員わけあり、というかメインヒロインがストーカー。しかもかなり強烈かつ、戦闘力の高いストーカー。戦闘力が高すぎて、若干能力バトルみたいな展開にすらなるのが特徴といえば特徴であり、むしろそれが現実味を薄れさせてくれてもいる。あまり生々しいとまずそうだしねぇ、作品の性質上。だが、押しと引きの力具合が良くて、作品全体がいいバランスで安定している。
特に際立ったストーリーのない、訳あり人間たちのドタバタラブコメ。
人物
たくさん出てくるが、主人公と、特に恋愛フラグのたっている二人を。
市村民人
↑平生から防弾?チョッキを着て登校する主人公。生まれた時から犯罪に巻き込まれ続け、またその対策をしてきたためか、おとなしいなりして常人離れした身体能力を発揮している。逃げるために高所から飛び降り、五点着地で着地した後さらに即ダッシュは忍者も真っ青。
本人は自分を根っからの被害者だと思い込んでいるようだが、どうもそういうわけでもなさそうだ…。なかなか面白い主人公。ヒロイン・小森のことは憎からず思っているようだが、明確に好きというわけではなさそう。
小森日向子
←本作のメインヒロイン。通り魔から助けてもらったのをきっかけに、市村に惚れてストーキングを始める変態淑女。市村を盗撮はもちろん、市村の髪や爪、さらには所持品にまで興奮して収集するフェティスト。集めるだけでなく、舐めたり食べたりする筋金入り。また、自分の髪の毛をクッキーに混ぜて市村に食べさせようとも。
ただそういった行為が異常であるという自覚はあるらしく、抑えきれないほどの凄まじい興奮のあとは、急に冷静になって自分を見つめなおす賢者タイムが発動する。
自分の変態行為に対して自覚的であったり、しっかりと周囲からは気持ち悪いとツッコミが入ったりもして、印象が悪くなり過ぎないよう調整されている。それでも無理な人は無理かもしれない尖ったヒロイン。
普段は大人しいが、市村絡みになると戦闘力含めて大幅に向上する、作中最強キャラの一角。嫉妬心も強く、市村に近づく女子に対してはしゃれになれない殺意を抱く。
非常にアヴァンギャルドなヒロインであり、本作の魅力はだいたいこの子。あまりに強烈なためか、一方的過ぎてカプ萌えしづらいのがラブコメとしては瑕。こういうストーカー系ヒロインだとどうしてもそうなりがちではある。そのへんは今後に期待。
クリスティセーラ月子
本作のヒロインの一人であざとい担当。2巻の表紙。殺し屋。小森とは仲が良い。村市のことを敵視するところから、だんだん惹かれていく定番のパターン。ちんちくりんの小森に対し、胸も大きく、ラッキーすけべ的な展開も多い。正直小森よりも恋愛的脈がありそうにさえ見える。
また、小森と違って淑女的な面もなく、ぶっちゃけ小森より人気があるんじゃなかろうか…。
彼女の他にも市村に好意を抱く女子はいるが、ハーレム色は薄く、どちらかと言うと三角(多角)関係的な修羅場色が強い。
総評
メインヒロインがガチの変態ストーカー淑女ってのは珍しい。だがストーカー力が強すぎて、もはや一種の能力に見える不思議。ストーカーを異能に昇華させた、ラブコメバトル漫画。主人公もヒロインも、他のサブキャラたちも魅力的なので、カップリングとしても魅力的になるといーなぁと思いつつ読んでいる。
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