『地雷なんですか?地原さん』1-2巻感想:少し(?)面倒な美人さん

作・りょん。

タイトルと表紙は地雷となっているが、見た目はそれっぽいがただひたすら良い彼女。ガチの地雷ヒロイン源のメメメメメメメメメメンヘラぁ…を読んだ後に読むと、ただ癒やされるでしかない。ただそう思うのは、相手の黒木くんがクッションみたいな受け身系男子だからかもしれない。地雷とまでは言わないが、面倒臭い子なのは確か。

フレームワークとしては、男女ツーマンセルとなりの席くんフリースタイル。ただ特にATフィールドは張られていないようで、どうやらクラス全員から「あの二人はきっとそうなんだろう」と思われなんとなく祝福されているようなやさしい世界。多分この世界に地雷などない。距離感バグってるという意味では阿波連さんははかれないからギャグを除いてまろやかにした感じとも言える。

以下普通に羨ましい青春劇場1-2巻感想。

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これは地雷なんですか?山田さん

とりあえず、この子を地雷呼ばわりしたら某山田くんからお叱りのアイスピックが飛んでくるだろう。

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本当の地雷を教えてやるよ

まぁ、確かに無口かつ距離感はかれない系コミュ症タイプではある。主人公の黒木もたいがい友達がいない変わり者で、またとなりの席同士という関係から、どちらかというと阿波連さんははかれないあたりが思い浮かぶかもしれない。クラスメートなどとの関係も、見守られている感じが近い。

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よかった

ただあちらはギャグ分も強めなのに対し、こちらはしっとりとしたラブコメが続く。阿波連さんははかれないは主人公ヒロイン共に、口数が少ないだけで内面がアクティブで行動力かつゴーイングマイウェイであるのに対し、本作の黒木と地原は、二人とも身体の芯から内気系で内省の達人

そんな二人の織りなす話は、風のない日の湖面のごとくたゆたうばかりである。ただ地原さんは非常に美人と見られるため、佇んでいるだけでもなんとなし華はある。え、いや、阿波連さんにも華はあるけどそういうタイプではないやん……。

美人つよし

まぁでも、美人さんは強いよなと思う。基本的に無下にされない。地原さんは距離感おかしいのは確かだけれど、美人さんだから本当は押せば全然いけちゃう。いけちゃうのだが、そこは生来の内省的かつ人目を気にする性格が災いするのか、押せないらしい。まぁ美人が生まれつきなら性格も生まれつきというべきものなのだから、こればかりは神様のいたずらか。それでも、彼女の近寄りがたさはどちらかというと高嶺の花に近い感じだろう。

やっぱり地雷なんですか?

そんな彼女は、出会いさえあればすべてを見越した性格イケメンなんかともうまくやれるのかもしれない。彼女の心の動きを察知して先回りして気を利かせてくれれば……。うーん、恐らく……これは恐らくだが、多分それなりにうまくいくと思うが、案外波乱も多いと思われ、また場合によっては厳しい。というのも、地原さんはこれでけっこう我が強く、相手が嫌がることをしないように気を遣うが、自分がいやなこともしたがらない。またそのやりたいことはけっこう突飛。なので友達が少ない

そのうえ、これがポイントなのだが、どうも彼女、どちらかというと与えたいタイプのようだ。だから黒木に色々と提案する。なので、グイグイ引っ張ってくれる性格イケメンくんに気を遣われると、勝手にそれを重荷に感じそう。その重荷を取り除く仕事はけっこうたいへんだろう。なにしろその行為自体がさらに重荷になりかねないから。

そういう意味では、確かにちょっと地雷っぽさはあるのかもしれない。人に危害を与えるようなことはしないので、地雷と言うと言い過ぎだと思うが、かなり癖が強いのは確か

だが、こうして書いてみると確かに癖が強いが、作品を読んでいる時はあまりそういう印象を受けず、良い彼女さんだなぁと思われる。これは恐らく黒木がクッションとなって、彼女の癖をふんわりと受けているからだろう。地原が何をしても、ちょっと驚くことはあっても、なんだかんだで受け入れるし、またそれをどこか楽しいと思える。勝手に気にしすぎて自滅しても、そこを自然とフォローできる。それくらいの距離感が地原にとっても気楽なので、ちょくちょくミスコミュニケーションはありつつも、全体としては楽しくいられるんだろう。

つまり、地原さんは地雷と言ったら言い過ぎと思うものの、確かに面倒臭い性格をしていることは確かで、しかし作中では黒木がそれを全部吸収しているため、ただただ良い彼女さんという印象になっている。そのために作品前提もちょっと薄味に見えるところはあるかもしれない。まぁでも、このジャンルはそういう薄味さを求める向きもけっこうあるから、これはこれで、という感じ。

ちゅーするんですか?

ということで2巻までKindle Unlimitedだったら読んだのだが(そればっかり)、3巻以降も読むかはどうしようかね、といったところ、なんとなく関係が進展しそうな気配もあるのだけれど、というかこの漫画のスタイルだったらしてほしいのだけれど。正直大人しい漫画なので、関係の進展は早めにしてほしい感もある。うーん、ちゅーしてたら読む(読まないとわからない)。

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