このサイトでは珍しく早い感想。
表紙のヒロインからバツが取れたのとは裏腹に、何かが崩壊しそうな雰囲気が漂ってきた。というか、実はもう既に崩壊していたのかもしれない、と後で思わせさせられるような感じ。
さてさて、紗月派だったけれど、正直こうなってくると「うーん」。なんかもう、めっちゃ強いけど常にデバフがかかる呪いの装備みたいだねこの幼馴染。しかも最終的にデバフだけ残して解呪拒否。
ラブコメにおける幼馴染は、変わろうとする主人公が乗り越える過去の象徴みたいになりやすいせいか、いっときは幼馴染というだけで負け属性などと言われたものだが、そういう負の側面を一身に引き受けてなお、消えない痣として直人の中に居残ろうとする執念みたいなものには感服する。従来型幼馴染キャラに足りなかったのは、傷つけてでも、傷としてでも残ってやるからなという覚悟なのかもしれない。この恐ろしい女が、直人のみならず作中の人物を片っ端から籠絡している。
そして一番可哀想なのは、二人の人生劇場にジャイアントスイングされている石原さんなのはまぁそうだろう。以下11巻感想。
... "『渡くんのxxが崩壊寸前』11巻感想:解呪できない呪いみたいな幼馴染" を続けて読む