『僕たちは勉強ができない』15巻感想:受験戦争の真っ只中だけど相変わらず恋愛戦争の行末ばかりが気にかかる

筒井大志, 僕たちは勉強ができない 15, 2020

平気で10年前の漫画をレビューする本サイトにおいて、2020年初めての2020年刊行の漫画の感想は、僕たちは勉強ができない15巻。センター試験で時期的にもぴったりやね。リアル受験生で読んでいる人もいるんだろうなぁ。……勉強しろよこいつらって思うだろうなぁ……笑。

この漫画の良いところって、世界が祝福ムードなところだと思うんだよ。読者の気持ちを代弁するモブたち素敵。

でも、もうすぐ終わりなんだろうね。受験戦争の終わりが恋愛戦争の終わりでもある。そして妹ちゃん、活躍することもなく終了

りっちゃんの成長が眩しい。以下15巻感想。

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祝福したい

正直ジャンプ連載のラブコメでここまでニヤニヤできるとは思わなんだ。この漫画本当にいいよね。世界観がいい。何がいいって、この世界は微笑ましいカップルを祝福するのですよ……。

筒井大志, 僕たちは勉強ができない 15, 2020

モブは何も言わず、ただ祝福するのみ

筒井大志, 僕たちは勉強ができない 15

ペラペラしゃべるモブもいる。外人さんはオープンだねぇ、HAHAHA。

いずれにせよ祝福。そうそう、ラブコメはこうでないと。ほんの10年前は、リア充爆発しろだの俺の嫁だの、ラブコメ的価値観とは真逆のネットスラングが蔓延していて、一部の明確なカプものを除けば、なんとなくサブカル全体にそういう空気みたいなのがあったように思うけれど、ここ数年でちょっと落ち着いた感じがするね。こんな正しくラブコメな世界観の漫画がジャンプだっていうんだから、良い時代になったものだよ。

ヒロインレースも終盤か

よいラブコメ漫画だけれど、もう終わりが近づいているのだろうか。もともと大学受験というテーマがベースだものな。センター試験も近いし、そうなるか。

というわけで、人間関係の総決算が始まってきた感あり、特にラブコメ的には、ひょっとするとここから少しずつヒロインレースの結果が見えてくるのかもしれない。早速、本巻で最初の脱落者が出ました

遅れてきたキモウト

あゝ妹よ、君を泣く、君死にたもうことなかれ。いや死なないけどさ。でもラブコメヒロインの恋愛戦争的には、実質的に一番最初の降伏だろう。っていうかここまで妹回らしい妹回ってあったっけ。もしかして今回が、最初で最後の妹回なんでは……。

今回、妹ちゃんは兄との関係の変化をようやく認め、お嫁さんルートをさらっと笑って拒否られた後に、家族は一生、という真理にたどり着く(おまけの挿絵では「一生甘えていいって…それってあるイミお嫁さん以上ッ!?」とトキめく)

……もうちょっと早く、たどり着いてくれていたら。

妹ちゃんは、この漫画で唯一(ラブコメヒロイン的な意味で)失敗したキャラ付けだったと思っている。ラブコメ界隈の妹ブームもだいぶ落ち着いてきた感ある中で、兄貴を明確に恋愛対象に見ているうえ、他ヒロインに敵意剥き出しのキモウトキャラはなかなか厳しい。特にこの漫画はヒロインズがそれぞれ人気あるだけに、扱いづらかったんじゃなかろうか。キモウトはどうしてもお邪魔虫キャラになってしまうので、もしも前面にだしたらヘイトを買ってしまっていたかもしれない。

今回、家族は一生、というヌルい近親の真理にたどりつくわけだが、正直最初からそれくらいの立ち位置で振る舞ってほしかった感あるんだよ。そのうえで、兄の恋愛サポート系の妹キャラだったら、めっちゃ使いやすかったろうに。兄の恋人候補をお姉ちゃんと呼ぶ、という妹キャラならではの大役ができたのに!まぁそこまで割り切れなくても、せめてもう少しぬるめのブラコンだったら……。

妹ちゃんはガチすぎた……。なんだかんだいってガチ近親はマイナー属性なんよねぇ。妹ちゃん自体は可愛かっただけに、もったいなかったなー、なんて思うのであった。兄貴と見た目が似ているのいいよね。ポイントは押さえていたし、支持を受けやすいヌルい近親の真理も作者さんは知っていたはずなのに……残念。

まぁでも、ちゃんと1回かけてお話描いてくれただけよかったよね。

りっちゃんが成長している

さすがに他ヒロインズは現状維持……なんだけれど、最近比較的おとなしかったりっちゃんがやや追い上げだろうか。本巻で一番感慨深かったのはりっちゃんの成長ぶりである。積極的に成幸に対して揺さぶりをかける様はもちろんだし、特にあしゅみぃ先輩の会話なんか、とてもよかったな。

「お前 変わったよな」
「そういう先輩も変わったと思います
 なんというか少々とっつきやすくなりました」
「お前にだけは言われたかねぇわ!!!」

「…でも だとしたら
 どっかのボケのせいだな」
「はい どっかのボケのせい ですね」

筒井大志, 僕たちは勉強ができない 15, 2020

あのりっちゃんが、軽口を叩いている…含みのある会話をしている……!これは当初からは考えられなかった変化。おしゃれするようになったことといい、人間的に一番変わったのはヒロインズの中で間違いなくりっちゃんだろう。

考え方の変化という点でもっとも激変したのは桐須先生かもしれないんだが、先生の場合はどちらかというとトラウマの克服に近い気がするしなぁ。

恋愛戦争・受験戦争

唯一変わらないのは幼馴染のうるかだろうか。一番ストレートに可愛い気がする。かわいいんだけれど……ちょっと恵まれすぎている気もする。ってかうるかは多分人生どうにでもなる。もしうるかエンドになる可能性があるとすれば、その場合うるかは留学がなかったことになる気がする。でないとバランスとれん。

りっちゃん、文乃が落ちる、という展開はなさそうだし。この漫画で受験の悲哀を表現する意味は必ずしもないとは思うんだが、恋愛戦争の勝者が受験戦争の敗者、という展開はあるかもしれない(うるかはちょっと特殊だから受験戦争といってよいかは微妙だけど…)。現実には当然受験戦争のほうが大事なんだが、ラブコメの恋愛戦争は実質生涯のパートナー決定戦だから、恋愛戦争のほうが大事なので、まぁそれはそれで。

文乃は受験後もたいへんそう、だが

りっちゃんは受験戦争さえ乗り越えたら、なんとでもなるだろうなぁ。性格的に難物だが、成幸のおかげで人間的にも成長したし、また学問においても恐らく今が一番の頑張り時で、大学に入ってさえしまえば、理数が得意なのは非常に有利に働くはず。心理学なんて統計駆使してなんぼだし。

一方で、文乃は大学に行ってからも苦労するだろう……というより、むしろ大学に行ってからのほうが苦労するかもしれない。ガチの理系でも、大学の数学・物理で己の才に限界を感じ少なからぬ絶望を感じるものだ。勉強しないとフツーに留年するし。

引き続き成幸のサポート(心理的なものも含めて)が一番必要なのは文乃だろうなと思える……のだが、そんな現実的な理由でラブコメの最終ヒロインが大決定してしまってよいのか、などと考えるとなんかそれも違う気がする

とはいえ皆いい子だし、成幸との関係を考えてもあまり差がないしなぁ。個人的な好みはおいといて、さすがにあしゅみぃ先輩や先生ってことはなかろうが。読者が納得できる結論ってあんのかなぁこの漫画。

結局誰ともくっつかないまま大学に行き、最後隣にいるのは妹でしたとかいう大逆転……にはならんか。花火大会でちゃんと決着つけますフラグたてていたしね。まぁ個人的には文乃かなーと思うが。いやはや、いったいどう決着つけるのか楽しみのような見たくないような……。

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