『僕の彼女がマジメ過ぎる処女ビッチな件』健全に不健全なカップル系ラブコメ

2016年7月1日2024年12月16日

↑付き合い初めて最初の一言。このとおり、変態ヒロイン純情派な香坂秋穂と、主人公・篠崎遥の下ネタをベースにしたラブコメ。変態というより、ベクトルを間違えた真面目な耳年増。嬉しいのはカップルものなところ。

基本情報

僕の彼女がマジメ過ぎる処女ビッチな件無料漫画詳細 - 無料コミック ComicWalker

2016年7月1日現在第1巻まで。Webで最新話読める系。作者・松本ナミル。タイトルがアレなので最初ラノベコミカライズかと思って、スルーしていた。この妙なタイトルの流行りは本当に勘弁してほしい。

健全に不健全

主人公・篠崎遥が、ヒロイン・香坂秋穂に告白して、OKしてもらえるところから物語が始まる。つまり付き合い始めるまでの過程をすっ飛ばしたカップルもの。カップルものは安心してニヤニヤできてええな。

特徴としては、ヒロイン・香坂秋穂が変態的であることなんだが、下ネタがベースではあるものの、直接的な描写はあまりなく、健全。というか、基本的にものすっごい耳年増でかつ、下ネタを恥ずかしがる意識が低すぎるだけで、貞操観念もあるし、可愛らしい真面目系の女の子。主に親の教育の成果であるらしい。

真面目な娘が、その真面目さの方向間違えてたら可愛いよね、って感じ。言ってみれば男の幻想とされる淫乱な処女の一つの具現化。彼氏をMだと想定しブタ野郎と呼んでみるなど、激しくベクトルを間違えているものの、良い彼女になろうと頑張ってくれている結果であるし、そのことを遥も理解しているので、安心できるカップル。

なんだかんだで平生は普通なところも多く、お花見デートむっちゃ楽しみにしていたり、遥に振られるかもと思ってガタガタしたり、廊下であった時に遥を後ろからどんとして驚かせようとしたり、普通に可愛らしい彼女さんである。

性的なことへの実感のなさが結果として性的に

もっと言えば、香坂は性的なことに、ほとんど実感がわいていないのだろうと思われる。実感がないまま、知識だけはつめ込まれ、かつそれは大事なことだと教育され、しかも生来の生真面目性格故に、それを疑うこともない。その結果として、大幅に常識のずれた真面目っ娘。

ここまで極端なのは現実には起き得ないとしても、局所的に、こういうことはある。すごく真面目な人が、精通や月経といった生理現象を特に憚ることなく話していたりするのは、感覚が麻痺しているか、そうでなければ実感がなさすぎるからだ。つまり、性的過ぎる人と、性的過ぎない人が、結果として同じくらいいやらしく見える、という現象を萌えに昇華させた漫画やなぁこれは。

だからこの漫画は、本質的には健全。ただ、その健全さをギャグとして理解する程度の不健全さはある。

同じ変態ヒロインを扱った漫画、変女との大きな違いでもある。あっちは明確に性を意識しており、はっきりと不健全。だから描写もエロい。

ヒロインが多いのはちょっと不安

カップルものであるにも関わらず、複数ヒロインなのは吉と出るか凶と出るか…。よくある付き合うまでの過程を楽しむ系ならともかく、明確に一つのカップルを推しているのに複数ヒロインってのは、個人的にどうもなぁ。しかも姉系の幼馴染とか。せめて実姉じゃあかんかったのか…。

、基本的には、香坂の嫉妬を意図的に煽るのが役割である↓。

実の姉じゃないからこそ、香坂もジェラるんだろうけど。ただなー、この幼馴染・有山雫は、表面上はエロスな女だけど実は経験ない（ないし浅い）系っぽくて、かつ遥のことを内心憎からず想っているんじゃないかという描写もあって、それが、うーむ。カップルものでニヤニヤしたい時に、報われない恋とか見たくないやん。遥と香坂の仲を応援してくれてはいるっぽいんだが…。

また、遥は雫がエロっぽい絡み方をしてきても拒絶しないので（度を越すとさすがに怒るが）、自分それ彼女持ちとしてあかんのとちゃうか、という感想をどうしても抱いてしまう。彼女がいるんだから、異性との関わり方は一線引かんと…。特に遥は主人公としては無個性タイプだし、香坂に対しては一途であってほしい。そういうのもあって、個人的になぁ、うーん、カップルもので複数ヒロインって難しいと思うんよなぁ。

、幼馴染キャラなら香坂の嫉妬を煽れるし、かつ姉ポジションの立ち位置なら遥があまり拒絶しなくても仕方ないかな、というような感じだと思うんやけどねぇ。んー。でも香坂が一切出てこないで、遥と雫だけの回もあるしねぇ…。

他にも、香坂と遥の友達になる性的好奇心の強い転校生のお嬢様とかね。友達ポジションが出来るのはいいんだが、カップルにちょっかい出すのはちょっと…。

そうは言っても、遥と香坂のカップルという基盤は絶対に盤石と思えるので、安心して楽しめるラブコメと思う。