『ボクの女子力はあの娘のパンツに詰まっている。』1巻感想:パンツとはいったい……うごごごご……

新しめの作品取り上げていこうかなと書いた舌の根も乾かぬうちに10年前のマイナー作品単行本レビューだよ。しかもなんかこう……だいぶパンチがある……ありすぎるタイトル。

中身は珍しいことに女→男のTSもの。TSってだいたい男→女だけれど、2014年だとまだ色々試行錯誤の時代だったのかもしれない。

ただ外形的には確かにTSなんだけれど、そちらを求めて読むと肩透かしじゃないかな。どちらかというと他女子のパンツを履くという変態行為のトリッキーな言い訳のためのTSという感じなので、本質的には百合に近いかもしれない。でも主人公の子は好きな男の子もいるのでそうとも言い切れない。微妙な感じ。

以下1巻感想。

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外形はTSだが

呪いで男に変えられてしまった女の子が、女に戻るために女子力高めっぽいよその娘パンツを履くという、頭にもしネジがあるなら全部取れてしまったんだろうなという怪作。その設定は頭おかしいの一言だし、話の内容も頭おかしいので、あまりマジメに読むものではない。こっちの脳もやられる。まぁやられたほうがいいのかね。

この設定、現代的にはTSモノと捉えられるのだけれど、正直TSっぽくはない。どちらかというと「女子のパンツを履く」という変態行為に焦点が当てられているのだが、その変態っぽさを和らげる、あるいは別方向によりねじ曲げるためのTS設定、という風に思えた。実際主人公が男体化ことを知らないままときめく女子友などもいて、その点では百合っぽい。でも主人公にその気はないので、百合とも言い難い。まぁ強いて言うなら、節操がないというと一番しっくりくるような気がする。別にこうしたいとかはないのかな、っていう。

まぁ実際、女の心を持ちながら、男の身体で、他の女子の脱ぎたてパンツを履く、という変態性こそ本作の本質であり、TSは添え物なんだろうなとは思う。ただ主人公の好きな男の子として幼馴染みが用意されているあたり、つくづくTSと幼馴染みのペアリングは最高なんだなぁと思ったりもした。

可愛い女の子を変態的に愛でる

もっとも、幼馴染みとの絡みはほぼないんだけどね。これがあったら、本作から受ける印象はだいぶ変わったのではないかと思う。しかし実際には、愛らしい女子ばかり出てくるし、唯一の男たる主人公は元女子だし……ということで、百合とするにはいささか邪道に過ぎるかもしれないにせよ、可愛い女の子を変態的に愛でる漫画なのだなぁ、という風に思えたのは、多分間違いないことだと思う。

可愛くないパンツ

ところで本作はその特徴から、登場する女子のほぼ全員が下着を晒すことになるわけだが、その中でいぶし銀のきいた可愛くないパンツを好む女子がいるのだけれど、そのパンツがマジでまったく可愛くなく、どんなロリコンでもこれを性的に見ることは不可能に思えた。服、下着のデザインって大事なんだなぁ、と妙に感心してしまった。どこかしらで何か学習して、パンツはエロいもの、という風にすり込まれているんだろうね、現代の僕らは。いったいどこで……?🤔

まぁそんなことはどうでもいいとして、それにしても本作は全3巻なのだけれど、まぁ、2巻以降を読む日が来るかは、神のみぞ知る。

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