古本屋で見かけたんだよ。1巻読んだことは覚えていて、なんとなく買ってしまった。ただ正直俺好みではないことも覚えてはいた。なのに何故買ったのか。気まぐれだろうな。とはいえ本当に興味がなかったら古本でも買わないので、なんとなく続きを読もうかなと思うくらいの関心はあったらしい🤔
表紙に質感がある。凝ってる。こういう拘りが電子書籍になると消えてしまうのは、ちょっと残念だね。仕方ないけれど。あとカバー裏がめっちゃカラーで驚いた(だいたいカバー裏は単色なのに……)。
思い出した
正直どんな話かまるで覚えていなかったが、まぁ読み始めたら思い出すでしょくらいのノリで読んだ。1巻の感想記事を読めばほぼ思い出せる可能性も高かったが、そうすると以前の感想に引きずられてしまう可能性もあるため、どうしても「なんのこっちゃわからん」と思ったら前の記事を読み返そう、と思っていた。
で、結果的には読み始めて10ページくらいでだいたい全部思い出した、と思う。再婚家族ものであり、ラブコメ的には義理の姉弟もの。そして謎に百合キャラ。まぁシリアスな家族ものっていう時点で個人的なポイントがちょっと下がるのもあったが、多分あんまりいい記憶がなかった決め手は百合っけだろうな。俺、百合属性ないからな。なので基本は百合はマイナスなんだけれど、しかもその百合に物語上の必然性を感じられなかった場合、そのマイナスポイントはさらに膨れ上がる。
諫められる百合キャラ
今回も2-3巻読んでいてちょいちょいと苛ついた。なんでこの手の百合キャラってどいつもこいつも自分勝手なんだろう。露骨に主人公の片割れの直耶を邪険にしてるのもなんやコイツという感じだし、しかも物語上いる必然性もよくわからない。なんやコイツ。
とかなんとか思っていたら、まさかの直耶の友達、みのり君……ではなくみのるが正論パンチでぶん殴ってビックリした。この手の百合キャラは延々と自分の世界に浸り続けるのがたいていだと思っていたので、彼女の態度を「失礼」の一言で切り捨てたのは驚いてしまった。ってことは、作者さんもそういう風に見えることを承知であえてそう描いていたのか。はえー。
結果的に、彼女に対する好感度は上がった。俺が百合キャラ好きじゃないのって、まさにこういう他者に対して失礼な態度を取りながら、一応女なのでそういった無礼を一切諫められず、やりたい放題で、その癖自分の気持ちが受け入れられないのをまるで悲劇のように描写されるという、なんつーか、男と女の悪いところのフュージョンに見えて仕方ないからっていうのがけっこうあるんだけれど、逆に言うと、そうじゃなければ別に嫌いってことはないよ。好きってこともないけど。いや普通だからな、失礼なことしたら諫められるのは。
ってことでみのる君いいキャラしているなぁと思ったのだが、その一方で主人公組の姉弟のほうはあまり印象に残っていなかったりする。実際名前覚えてなくて今調べたわ。直耶と亜麻音な。主人公の名前も覚えずに語るとか、俺は失礼な人だよ。
で、名前を間違えられた稔の名前だけ覚えたという。なんという。
百合娘が引っかかりだった気もする
というわけで読み終わったのだが、4巻以降ポチるかと言えば、うーん、どうだろう。また古本屋で見かけることがあれば……どうかなぁ。
変な話だけれど、俺にこの本をレジに持って行かせた原動力は、記憶からも消えていた百合キャラだったのではないかという気もする。なんやコイツと言いつつ、正直姉弟のほうがそんなに印象に残っていないので、あの娘に対する悪感情が、最後の引っかかりになって「続き読むかな」という気にさせたんじゃなかろうか、と思うのだよ。
これを極限まで高めると、浦沢直樹のHappy!のライバルキャラ・キャキャキャになる。何がキャキャキャかというと、笑い声がキャキャキャなのだ。完全にギルティ。いや笑い声ってか性格がギルティでした。主人公をいびりまくるクソアマぶりに対する怒りがキャキャキャと上がるんですわ。あの漫画は「キャキャキャがムカつく」「キャキャキャが許されてはならない」この一念だけで全23巻の最後まで読ませる驚異の漫画。
……いや、この漫画のあの娘はキャキャキャと違ってちゃんと可愛い娘なんだと思うけどね。浦沢直樹のキャキャキャは最終巻でようやくわからされるのだが、本作の百合娘は3巻でわからされたので、一段落ついてしまったんだよな。で、それと同時に、なんというか、潮が引いていくような感覚があった。もしかして、イラッとさせられていたこのキャラこそ、俺をこの漫画に引き留めていたのではなかろうか。だとしたら皮肉なもんである。
まぁでもこれで終わるのもあんまりだし、そのうち機会があったら読んでみるかなぁ。
それにしても、ここまでネタにしたキャキャキャの名前がなんだったのか覚えていない。俺は本当に失礼な人だよ。
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