諫山創, 進撃の巨人 29, 2019
エレンどうした……。もう在りし日のお姫様ではないのか。もうエレンはヒロインとか言えないね。
人がどんどん減っていってつらい。ヒストリアもつらい。さすがに主要メンバーの幼馴染三人組は生き残っているし死なないだろうけれど、なんか喧嘩していてつらい。いや、喧嘩なのか?正直エレミカ派には色々と厳しいのだが、それでもエレミカを信じる俺であった。ってか生きているだけいいよな……。
この作品はそもそも話が面白いので、CPがどうなろうと読むんだけどね。。。以下25-29巻感想。
つらい
つらいなぁ。エレンの変貌がすごい。あのお姫様がたいへんなことになってしまった。なんだか寂しい。そりゃまぁコニーじゃなくても「エレンだと思うか?」って聞きたくなりますわ。
まぁコニーに関しては、サシャの件だけれど。芋女死んだのつらいわ。コニー的にはどうだったんだろうね。ただ、エレンがサシャの死に間際のセリフを聞いて笑ったのは、別に軽んじたわけではないだろうと思う。なんとなく、何かもう達観してしまっているように感じるが。
死んだと言えばリヴァイもつらい。いや、兵長についてはまだ確定ではないのか?正直この作品についてはもう誰がどうなってもおかしくないからなぁ。
つらいといえばヒストリア。かつての女神が、結局よくわからんヤツの子を孕むことになるとは……。ライナー憤死。まぁライナーはもはやそれどころでもないか……。エレンは今、ライナーについてどう感じているのだろう。
エレン何がしたいん
とにかくエレンの内面がわからなさすぎるんだよなぁ。アルミンやミカサを悪罵したのはいったいどういう意図だろう?ジャンの言う通り、それは確実に「何か」ある筈なんだが。
まぁアルミンに対して、お前じゃ喧嘩にならねぇからだ、と言いながら喧嘩したのは、何かしら気持ちこもってそうな気がするんだけどな。アルミンの、ミカサよりも「エレンのことを理解している」と自負していた、と吐露するが、実際そのとおりだろう。逆に、エレンもまたアルミンのことをよく理解しているはずだ。アルミンこそ、エレンの世界を広げた友達なんだし。同性として、二人は心の深いところで繋がっていた。ジャンの言う「何か」にも心当たりがありそうだ……というかなんだかんだ言ってアルミンが頼りなんだよなぁやっぱり。
まぁミカサについては、元よりエレンを理解しているとはまたちょっと違う感じなんだったしなぁ。「これで私と離れずにすんだと安心している」は今となっては懐かしいが、ミカサとエレンの関係を端的に表わしていた。
まぁ、やはり異性だからという面が大きいよな。実際エレンがアニといい感じになった時には鬼も裸足で逃げ出すオーラを醸し出していた(というかアレとぶつかったアニのメンタルよ……)。
ミカサのエレンにかける執着は本物だったが、それについてもエレンは血がそうさせるだけだとにべもない。依存系キャラが、己の好意を否定するパターンはあるが(あの有名な未来日記なんか、実はそういう展開がある)、その逆はなんかもうただただエグいな。だがこれについては、エレンの言うことは正しくもある。だからこそ、アルミンは怒ったのだとも言える。
そして、ミカサはエレンのマフラーを置いていくのだが……エレミカ的に、長期的にはむしろよいのでは?と思ってもいる。だってミカサのエレンに対する想いは、やっぱり一方通行過ぎたから。だから、少し距離を置いて、それでもいつかまたマフラーを手に取れる日がきたら、その時こそ、真のエレミカが爆誕する時である……とか思っているものの実際のところエレンの気持ちがわからなすぎて不安ではある。何度でもマフラーを巻いてやると言っていたエレンはどこに行ったのか……。いつかまた巻いてくれるよね?ね?
みんな真面目だよな
色々とつらい展開が続いているけれど、一つ思うのは、この漫画の登場人物ってみんな真面目だよなぁって。まぁやっていることはひどいことしたりもするんだけれどさ、それも何かしら想いがあって、なんつーか、人間味がある。理解不能のサイコパスみたいなやつがいない。皆、悩みながら、苦しんで、それでもなんとか生きている人たちって感じ。作者さんの人生観が出ている気がするな。
そして、皆、嘘をつくのがうまくなったな……。誠実であれ、なんていうのは平時にしか通用しない綺麗事なのかもしれない。
エレミカは期待しているものの、正直何がどうなってもいいとも思ってはいる。まぁ話が面白いしね……。でもあのマフラーを巻いてやるのシーンはボーイ・ミーツ・ガール的に最高だったので、すべてが終わった後に見返しても、あのシーンはなんだったんだ、みたいな気持ちにならないくらいにはしてほしくはある。
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