これが最終巻だったとか衝撃なんですけど。最近読み始めたばかりだったのにマジか!
この漫画はワンパターンであるにも関わらず、作者の豊富な引き出し、サブキャラの魅力、様々な視点からの描写で、飽きさせない稀有な姉萌えギャグ漫画だった。それは実姉持ちの俺に姉萌えを僅かなりとも感じさせるほどだった。お疲れ様でした!
輝視点の話見てアレ?とは思ったんだけど
正直、最終話直前までもっともっと続くと思っていた。オカンのキャラとか面白かったしな。まだまだいけるかと。俺は全然情報とか仕入れず、適当に漫画を選ぶスタイルだから、知らないんだよ全然、そういう情報。
でも、百合教師の恋は決着がついたし、また十全姉弟にも前進が見られたし、やけに姉弟の結婚を匂わせるような話が続いたので、ん?という感じがまったくないではなかった。終わってから見直すと、なるほどという感じだ。
極めつけは、初めての輝視点の話だ。これはとても面白かったけれど、確かに、これは最後にとっておくべきネタかもしれない。今までずっと表に出さなかった、輝の姉に対する気持ちが直接描かれる回。そうだね、もうそこまで出しちゃったら、もう終わるしかないのかなぁと思う。
綺麗なところで終わったね
最後の最後まで、綺麗だったな。輝が18、つまり結婚できる年齢になる直前で終わったのは、本当にギリギリだ。多分、それ以上は無理だろう。話が生々しくなっちゃうし…。こういうソフトな近親ものは、いかにしてガチの手前でガチっぽく振る舞えるか、兄弟愛の枠組みの中で異性愛の領域に踏み込めるかだと思う。だから、結婚に生々しさが出る手前の段階で留める必要があるのは、そうなんだろう。香澄とはもうちょっと何かあるかなと思ったけれど、それもなかった。コンセプトからいけば、余計か。あれもこれもと手を出しても仕方がない。
これだけ綺麗に終わったのは、やはりどこまでがOKで、どこからがNGか、というものを作者さんがしっかりと持っていたからだろうと思う。バランス感覚が本当に良かった。また、ともすれば気持ち悪く見えてしまう靄子姉さんを、他キャラにつっこませたり、誤解は誤解としてすぐに解いてあっけらかんとしていたり、普通に優しいところなども見せたりして、絶妙なバランスで、いいお姉さんだなぁと思わせられた。実姉を持つという、もっとも姉萌えから遠いところにいる俺でも、いいなぁと思ったもの。俺は、長年の修行の末に二次元世界ならば姉萌えも吝かではない域に達しているとはいえ。
みんな魅力的!
靄子以外のみんなも魅力があったしなぁ。輝のことも、すごく大事に描かれていたんだなと、最終回前の話で改めて思った。それだからこそ、二人の関係が魅力的に思えたんだね。ただ靄子姉さん可愛い!だけじゃ12巻も持つわけがない。ここまで引っ張れたのは、輝や、他のサブキャラたちの魅力と、彼らの関係あってこそだ。
正直、1巻読んだ時点ではそんなにいい漫画だと思わなかったのだけれど、最終巻まで読んだ今は、いい漫画だったなって思う。もうちょっと読みたかったな。でも、それくらいのがいいのかな。
あ、でもカップリングとしてはやっぱり輝と香澄が好きでした。はい。そのへんもぼかしてくれて、夢を壊さないままでいてくれて、本当にありがとうだよ。わかっている作者だよまったく。
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