作・雨隠ギド。2017年9巻。つむぎショートのほうが可愛いな。俺がショート好きなだけってのもあるが。
つむぎが小学生していて、時の流れがつらい。もうただの飯漫画ではないよなぁ。いや飯漫画なんだけど。
つむぎが成長してきたこともあり、再婚の話とかに生々しさが出てきた。難しいよね。前の実家に帰った時の話とか見ても、犬塚先生はまだまだ亡妻のことが忘れられないみたいだし。でも、可能性を捨てているわけでもないらしい。
長期戦やねことりちゃん。以下9巻感想。
つむぎがでかい
つむぎが成長している……感慨深いけれどなんだか切なさも感じる。でもショートカットいいなぁ。俺がショート好きなだけといえばそうかもしれんが。そしてミキオくんがちょっとかっこよくなっている。
小学生ということで、みんな少しずつ色気づいてきたな。男子女子で垣根が出来るのは、今もきっとそうなんだろうね。ちいさな恋のメロディが響くこともあるんだろうか。つむぎのラブコメかー……見たいような怖いような。その場合犬塚先生の反応が気になる。今でさえこれ↓。

「年上のお兄さんがいいのか…」
なんとなく笑ってしまったのは何故だろう。大丈夫あなたのほうが年上ですよ。いい年こいて子供相手に何を嫉妬しているんだと思うものの、愛娘を持つ父親の複雑な気持ちというやつか。
ことりショック
まぁでもラブコメ的ハイライトはやはり、犬塚先生と先生のお姉さんが街中で並んで歩いているのを目撃してしまったことりだろう↓。

あからさまに入れてきたなぁというのはともかく、ことりちゃんどんだけショック受けてるん。再婚の文字の大きさと"近い近い"がなんだか生々しい。一般的に、お世話になっている人に連れが!?と思ったら興味津々に見てしまうものだけれど、ことりのこの表情は明らかにそんな感じではないね。犬塚先生の姉だとわかった時は、心底ほっとしているしね。なんだこの背景。意識し過ぎのようで……。
お姉さんは非常に察しがよろしく、別れ際こっそりと「…弟と仲良くしてくださいね…」と何か意味深なことを言って、ことりに「何かゴカイが」と焦らせるのであるが、これまでの言動を振り返るに、特に誤った解釈ではなさそうである。
とはいえ、犬塚先生は今なお亡き妻のことが忘れられない。だからだんだん色々なことがわかってきたつむぎに再婚のことを聞かれた時には、不機嫌を表に出してしまう。色々なことがわかってきたとは言っても、やはりまだまだ子供、無神経な疑問を口にしてしまうのも仕方ないことで、なんとも大人げない。犬塚先生も父親としての器が小さいのでは…と凹んで反省して、後でちゃんとつむぎに謝るのけれど、犬塚先生の今の気持ちがわかる会であった。逆に言うと、温厚な犬塚先生でも思わず感情を表に出してしまうくらい、気持ちに整理がついていないとも言える。
ただし、いつかまた別の人を好きになっても良いとは考えているらしい。亡き妻に操を立てる、という思想でもないようだ。やはり卒業後が勝負か。つむぎがもう少し大きくなってきたら、状況はだいぶ変わるだろう。もしもつむぎが恋なんてしたら……その時こそ、犬塚先生が己を省みる時なのかもしれない。
となると、卒業後、いかにして繋がりを保つかやなぁ…と思ったものの、ことり自身がやや自意識過剰気味に"偶然"出会ったことを強調するくらい、街中で会いまくっているので問題ない気がする。
脱飯漫画
ところで、つむぎが再婚の話をするきっかけとなった、再婚した一家との食事の話だけれど、犬塚先生がその帰り道、つむぎにちゃんと謝るのは、別に食事がきっかけとかそんなんではないんだよな。そりゃそうだろといえばそうかもしれないが、この漫画は一応飯漫画なわけで。飯漫画といえば基本はやっぱりご飯で解決、なわけで。実際、この漫画も最初の頃はそんな感じだったわけで。
今もご飯は特別な位置にあるけれど、それは登場人物の悩みを解決するものでなければ、きっかけでさえないことが多い。前巻でも思ったが、もう単なる飯漫画の領域からは脱してしまったんだなぁと思う。感慨深くもあり寂しくもあり。
ということで、つむぎの成長に連れて話も生々しくなってきて、飯食って解決からはもはや程遠い今日この頃、いやーこれからどうなるんだろうなーとか思いつつ、っていうか次の巻が出る頃俺はどうなってるんだろうなーとか思うとちょっとブルーなのであった。光陰ミサイルの如し。
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