『甘々と稲妻』10巻感想:[号外] ことり、ごはん残す

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作・雨隠ギド。2018年10巻。

もうだいぶ前から、飯漫画の枠を超えて日常系、あるいはヒューマンドラマになってきたなぁと思っていたけれど、今回は本当にそう。何がそうって、悩める小鳥がついにご飯を残す。びっくりだよもう。小鳥を励ますのは、ご飯じゃない、人間なんだ!笑

で、小鳥もう卒業なんやね。犬塚家との関係はどうなるやら。なんかもうどうなってもいいかな、と思うくらいにはヒューマンドラマだわこの漫画。人生色々だわ。どうなんるんだろなぁ。関係続けてほしいけどな。

とりあえず、全体的に恋バナチック。つむぎの悩みまで恋バナチックだよ。だんだんと生々しくなってきたのに、感慨深い反面なんとなく凹むのは俺だけではないだろう。以下10巻感想。

目次

衝撃の展開

ことり、ごはん残す↓。

雨隠ギド, 甘々と稲妻, 第10巻

「……小鳥がごはん残すなんて……」

これは心配になるわ。んでどうしてかっていうと、受験のストレスっていうね。普通かよ。いや普通の子なんだけどもさ。

まーなー……。少なくとも今の日本において、18歳の冬は多くの人にとって人生の分岐路。この後の人生、ここで大きく変わるのは間違いない。そのことに気づけば、ナイーブになるのも仕方がないことで。いかに合格は確実だとしても、絶対はないし、緊張するのも当たり前ではある。ましてことりは真面目だし、複雑な家庭環境や、先生とその友人との交流もあるしで、人よりも受験のシビアさに敏感だったのかもしれない。

そしてごはん残す。飯漫画なのにねぇ。ご飯で解決しないんやね。解決という言い方はアレかもだが。飯、なんの力にもなれんのやな、って。ご飯じゃなくて、自転車に乗るつむぎの姿に励まされたっていう。飯はもう、一時の安らぎですらないんだなぁ。もうこれはすごく正しいし素敵だと思うんだけれど、飯漫画的ではないよな。さすがに人情話とは言わないけれど。

なんだかんだで間を取り持つごはん会

ただやっぱり、犬塚家との関係を取り持っているのはやはりごはん会のようで。卒業を間近にひかえて、「卒業したら高校生じゃなくなって先生ともバイバイだね」というちよの言葉を思い浮かべながら、どこか切羽詰まったような表情でごはん会がしたいと言うことりの心境やいかに。犬塚家とのごはん会は、小鳥にとって非常に心地よい時間ではあるらしい。

(私…2人と過ごすこの時間が…この気持ちがきっと…)

キラキラした背景、頬に赤みを帯びた小鳥のこのモノローグが意味するところはなんだろか。片親で育てられた小鳥は、元々は家族的なものを求めていたのかな、とも思うものの、それだったらこんなに悩むこともない気がする。全体的に恋バナの流れなので、やはりそういうことなの…?と思ってしまうわけだが、そんなに急いで、自分の気持ちに結論出そうとすることはないと思うけどな。

つむぎが小学校に入学した以上、次の区切りは小鳥の卒業かなと思うわけだが、この漫画はその後も続くんだろうか。続いてほしいなぁと思うのだが。なまじっか男女だから余計に難しい。犬塚先生が女だったら、全然別の感じになっていたろうな。それだったらこの漫画読まなかったろうなぁ。男女という危うさが、この漫画のスパイスになっていたろうし。

ところでつむぎ関連まで恋バナあって感慨深い反面なんか凹む。小学生にもなれば、早い子は色々あるよね。なんか凹む。一方高校三年生トリオがチューの話しただけで大騒ぎなのもそれはそれで妙な感じである。次あたり、いい加減そろそろ何か起きるのだろうか。見たいようなそうでもないような。

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