『アリソンは履いてない』3巻(最終巻)感想:ラブコメしていた

この漫画ほどなんでポチったのか覚えていない漫画もない。面白いかと言われると面白くはないんだが、ラブコメ好き的にはつまらなくもなかったと思う。

ちょいエロがメインのためストーリーはあってないようなものだが、それでも無理やり書くなら「ソシャゲ中毒者のキャラ愛が奇跡を生んだ」といったところだろうか。

面白いというか興味深いのは、やはり愛を手に入れるためには努力と運命が必要なんだなぁ、ということだ。そうでないと、ラブというのは納得感が出ないんかねぇ。それとも、ラブを演出する手っ取り早い手法が努力と運命なんだろうか。

以下最終巻こと3巻感想。なんにしてもハッピーエンドはいつだって素晴らしい。

目次

大団円だよよかったね

はいはい大団円。よかったよかった。この漫画は全3巻なので、一冊20-30分くらいで、深夜に読むといいと思うよ。ラブコメ好きならまぁけっこう楽しめるんじゃないかな。

まぁでも、竹書房のコミックだから定価は1冊800円弱、竹書房は毎年竹書房の日を開催していて、そのときは半額から7割引くらいで買えるものの、それでも酒の肴にするにはちょっとお高い感じは否めないね。YouTube Premiumの会員になれちゃうねぇ。っていうかAmazon Primeの会員にでもなって映画見たほうがいいよね多分。なんでポチったんだろう俺。

まぁエロいからです。エロいはすべてを破壊する。脳細胞とか。まぁでも3巻にもなるとそのエロさもだいぶ適当ではあった。適当ではあったが、きちんと終わらせてくれたので良かったと思う。この手の漫画にしては、なんかけっこうちゃんとしっかり、愛のある終わらせ方をしてくれていた。

ラブコメ黄金律

まぁストーリー自体は「ソシャゲ廃人のキャラ愛が奇跡を生んだ!」とでも言うべきもので、課金と時間がすべてのソシャゲ世界のヒロイン・アリソンは、主人公・スグルにその寵愛を受け、愛を返したということになろうか。

漫画の中では描かれていないものの、アリソンの愛を実体化するため、スグルは実は尋常ではない情愛を注いでいた(18時間以上のプレイを半年以上)ことは、ラブコメラヴァーズ的には着目に値する。なるほど、そういう理由付けなのかー、と思った。やっぱりラブには理由がいるんだねぇ。

このラブの理由付けはラブコメの最初にして最大の課題だと思うんよね。まぁたいていは男の一目惚れと、その努力に女が応え、そして運命的な奇跡によって実を結ぶ、という形だと思う。これが多分ラブコメの黄金パターン(少女漫画は知らん)。

その意味で、本作はちょいエロ漫画でただひたすらエロいだけだったのだが、実は前提としてラブコメの黄金律を踏んでいたということになる。スグルはアリソンに惚れ込んで、意識していたわけでないが情愛のすべてを注ぎ込んだ、アリソンはそれに応えた。そして奇跡が起きた。

アリソンが応えたというのは、スグルが最初に選んだアリソン好みではないダサい縞パンを履くという行為がそれにあたる。この行為でもって、スグルとアリソンは認められ、奇跡は完成した。というと、ものすごく馬鹿っぽいし実際馬鹿なんだが、奇跡の妥当性はけっこうどうでもよい。まぁ奇跡なので。

それよりも大事なことは、彼と彼女の想いの切実さ。その点において、本作はこの最終巻、案外きっちりちゃんと描こうとされていたので、全体的に雑でチグハグな、いかにもB級ラブコメではあったものの、ラブコメラヴァーズ的にはそれなりに満足できるものだったように思う。

細かいところで、妹の身代金要求が3000円と思いっきり10連ガチャの相場だったり、開発者との会話で「いくらユーザーの声でもこればかりは」と微妙に現実感ぶちこんできたり、ちょいちょいと面白みを感じられたのもポイント。

ということで、最後は大団円でスッキリしたので、まぁよかったよね。でも俺は計都が好きだった。うちにきなよ。半年18時間ログインしてきてくれるならやります多分。できない。

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次