作・敷誠一。2014年1巻より、2017年5巻にて完結。
5巻で最終巻ということで、どうやって締めるんだろう?と思っていたが、綺麗なハッピーエンドかな。
形としてはハーレムに近いけれど、本質的には究極のカプものといえるかもしれない。
以下最終巻の5巻ネタバレ感想。
ハッピーエンド
どうなるかなーと思ったけど、謎は謎のまま突き詰めずに置いといて、ちょっと投げっぱなし感漂わせつつもハッピーエンド。↓のコマがすべてじゃなかろうか。
まさか本当にこのまんま進めるとは。思春期に増殖するのは血筋。増殖した人格は、その後も自由に出し入れできます。みんな相沢さんだから気にせず愛してね!
ということで相沢さんオンリーのハーレムが完成。いやまぁ、本質的には二人のいちゃラブものに分類されるだろうけどさ。一人の可愛い彼女を、感情に特化させて増殖させるって、贅沢だね。ここだけ見ると、特殊なハーレムと言えなくもない。
彼女をまるごと愛せるか
でもこれ、実際にはかなりキツイとも思う。どんな好きな人にだって、これはちょっとなぁと思う面はあるもんだろう。今はいないけれど、やがて怒りの相沢さんや深い悲しみの相沢さんなども出てくる。そういうネガティブな感情から生まれた相沢さんも、総太はすべて受け止め無くてはならない。
アンナの存在はその手始めと言えるが、それに対して総太は物怖じすることなく、「理解したい」とアンナを受け入れる。その様子を見て、相沢さんのダメなおとーさん(でもあの母とうまくやれているなら、なんだかんだいい人なんじゃなかろーか)は、複雑な心境でありつつも「いい男」だと認めるわけだ。
もっとも、それだけだと今後総太が相沢さんを受け止めきれたのかどうかよくわからんところなのだが、終盤、ロリ相沢さんたるともこが、実は総太と相沢さんの娘にあたることがわかる。これは、総太と相沢さんがうまくいく未来の暗示と受け止めるべきだろうな。
…と、いうことで、投げるところはぶん投げつつも、締めるところはきっちり締めた。総太は相沢さんのすべてを受け入れ、幸福な家庭を築くんだろうなと、そんな予感を残して終わる、これ以上ないくらいのハッピーエンド!恋人の感情のすべてを愛すってね、ある意味究極だな。楽しいラブコメでした。
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