そりゃね、ラブコメ読んでハッピーってわけにはいかないだろうよ、わかるよ、でもさ

俺はもう、いい歳なんだ。

こんなこと言ったら、怒られるかな。でも、もう35なんだよ。いい歳だって、言っていいんじゃないかな。知ってるか?野原ひろしは俺のタメなんだぜ。来年、後輩になる見込みだ。

俺が好んで読むラブコメの登場人物なんざ、まず間違いなく俺の年下の小僧と小娘よ。そんな連中の好いた惚れたをニヤニヤしながら、時にはハラハラしながら、時にはなんの感慨もなく、読むのがこの俺さ。

アホみたいだろ。それがいいんだ。楽なんだ。だが常にそうしていられるわけじゃない。色々あるよ。そりゃある。現実は浪漫とは程遠い。だからこそ、夢を見たくもなるのだし、夢を見られる元気があるだけ、マシなんだよ。

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いい夢見てるか

いやね、いい夢を見るってのは、実際難しいんだ。このサイトをちょくちょく見に来てくれる人なら、俺が定期的に軽く病んで更新が止まることを知っているかもしれない。実際ね、気分が沈むと、ラブコメどころじゃなくなるんだよ。

漫画やゲーム、アニメが生き甲斐だってやつは多分日本にたくさんいると思うんだけれど、実際そういうエンターテインメントを活力にするには、最低限の体力が必要なんだ。それさえなくなると、もう、本当に、無理だ。無理なんだ。寝るしかできない。寝るしか回復の方法はない。

そして寝ると、夢を見るんだ。えげつない夢を。どんな夢か?人によるだろうな。ひと思いにぶっ殺される夢を見ることもあるし、犯される夢を見ることもある(男でも犯されることはできる)。いずれもある。全身から何かよくわからない口や触手みたいなのが飛び出る化け物になることもある。

まぁ色々あるが、俺の場合、多いのは虫の夢だ。蛞蝓や芋虫が全身を這いずり回り、払っても払っても湧き出てくる夢とか、そういう夢だ。特に印象的だったのは、ある大広間に放り出されると、巨大な芋虫がいて、呆然としていたら、天井から大量の芋虫が降ってきた……まぁそんな夢だったな。あん時は叫んだ。

思い出すと気が滅入る。本当に、心が病むとそうなっちまうんだ。これは、俺がここ10年ばかり……クソみたいな研究室から、そこを飛び出して働き、今に至るまで、何度も何度もあったことだ。去年からは耳鳴りまで鳴りはじめて、いまだになおらねぇ。ずっと音がするんだ。俺の脳内で、延々と響き続ける音だ。この記事を書いている、今も鳴っているんだ。きっと、俺が死ぬまで止まらないんだろうよ。

医者はバカだけどもっといえば人間はバカなんだ

医者にもかかったさ。そのためにバカ高い保険料を毎月払っているんだ。俺の何倍か稼いでいるお医者様が言うにはだな、どうやらストレスってやつを除けばいいらしい。ああ、なるほど。そうか。わかった。医者はやくたたずだ。本当に、返してくんないかな。保険料。

いや、別に医者が悪いってわけじゃないんだ。医者っていったって、所詮は同じ人間だからな。大したことはできないんだよ。大したことできないなりに、一生懸命やってるんだ。やつらに罪があるとすれば、大したことができないってことをわかってなくて、己を過大評価している奴がそこそこいるってことだけだ。

でもそれだって、別に医者が悪いんじゃない。社会が悪いのさ。社会が、医者に期待しているんだ。なだいなだ、だったかな、「名医は患者が作る」と言ったのは。そのとおりだ。信じたいんだよ、みんな。不安なんだ。体が悪くなっても、お医者様がたちどころになおしてくれる……そう思えたほうが、楽だろう?

医者ってやつの本当の仕事は、病気をなおすことじゃない。病気をなおしてくれると信じさせることなんだ。だって、現実にはなおせないんだからな。今も俺の脳に響く正体不明の音が、そう言っている。

その期待を真に受けたバカが、医者にはいるのさ。人間ってのは、例外なくバカだからね。俺もあんたも……医者だってね。バカなんだ。バカとわからないくらいにバカなのも、そりゃたくさんいるさ。どこにだってね。

知らねぇよ

でもさ、そのバカのために、俺は毎月いくら払ってるんだろうなと思うと、それこそバカバカしい気持ちになるよ。なぁ、生きていれば、色々ある。それなんだ。俺をどうにも悩ませるのは。

このサイトは、ラブコメ漫画の感想サイトだ。それは変わらない。でも時々、やけに政治的だったり、愚痴っぽかったり、そんな記事もある。

だってさ、そうなるんだ。ラブコメ読んでハッピーです、ってわけには、中々いかないんだ。歳を取れば取るほどそうだ。

それは別に悲しいことじゃない。嬉しいことでもないが。ただ、そういうものなんだ。そうとしか言えない。

ラブコメは、人世のいち部分を切り取って加工したものだ。それを見て吐露する感情は、俺と世界の距離感だ。人は一人では生きられない。他者との距離を見て、今の自分の座標を見る。そこから見える世界を知る。見えない世界があることを知る。

そんな意味わかんないことを考えて、このサイトを続けている。たとえアクセス0でも続けるよ。

知ったことか。

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