『上野さんは不器用』1巻感想:好きな男の子に尿を飲ませたい系女子中学生の変態的オープン片想い

tugeneko, 上野さんは不器用, 第1巻
tugeneko, 上野さんは不器用, 第1巻

↑始まって早々のこれに衝撃を受けて一気に読んでしまった。最高だったわ。一応カップルタグ付けたけど実際片想いラブコメ。JC変態入ってる。なにげに超科学。

以下感想。

変態的アプローチ

この漫画はひたすら主人公にしてヒロイン・上野の片想い空回りっぷりが楽しい漫画。しかもそのアプローチが多分に変態的である。冒頭の画像のように、自分の尿を飲めと命じるのは、彼女なりの恋愛アプローチなのである。

これだけならただの早すぎた淑女だが、上野は科学部の部長であり、その科学力と技術力は多分21世紀現在この地球上の誰よりも高い。この尿はガチではなく、科学の力で完全に濾過したことによって成分的にはなんの問題もない状態。この後の話でも、無臭にした自分の臭いを嗅がせたり、覗けない状態にしたスカートの中を覗かせたりしているが、物質的には何も問題がない。物質的には。

このへんが味噌で、上野は常に物質論的には問題ない状態にしているのである。だが、心はそういう物質論とは別次元の話。だからこそ、上野は自分の尿を好きな男の子・田中に飲ませたいわけだ。無臭状態になった自分を田中に嗅がせて興奮するわけだ。その天才的な能力のすべてを、変態的な恋愛アプローチに注力させる才能の無駄遣いっぷりが素敵

無駄遣いだけど反重力傘など割と本当に欲しいものもある。反重力傘による相合傘は、ラブコメ好きとしては一見の価値あり

ニヤニヤできるか?

特定のカップリングの片想いものはだいたいニヤニヤできるもんだが、本作品については手放しにニヤニヤできるかと言うと微妙。というのも、お相手の田中くんがものっそいクールというかなんというか、朴念仁というレベルを超えて、ただただ脈ナシなんじゃないかレベルでそっけない

記事冒頭の飲尿回にしても(すげぇ回)、なんだかんだいって最後には飲むのだろうかと思ったらこの男本当に最後まで飲まない。成分的には問題なくとも、自分の尿であったという事実に上野が興奮するのと同じ理由で、田中にしてみれば勘弁してほしいわけである。田中は上野の変態的アプローチの数々に対し、あまりにもガチかつ冷静に返すうえに、上野のセックスアピールを悉くスルーするので、上野が本当にいたたまれなくなる。

そこが面白いわけだが、そうするとカップルものとしてはあかん感じがするのは確か。もし上野が不器用じゃない普通の告白を敢行できたとして、田中がOKと答えるか、甚だ疑問。ということで、ニヤニヤできるかと言われると微妙かもしれんのだ。

だが全然ダメというわけでもない。普通に考えたら嫌すぎる上野の変態アプローチに対し、受け流しているとはいえ、ちゃんと付き合っていること自体が、ある種の好意にも思える。この距離感を、どう捉えるか。

、田中が他の女子と恋愛するとも考えづらいので、そのうちなし崩し的にくっつくんではなかろうかと思わせる安心感はある。もう一人女子が出るが、クールキャラでありながら基本的に部長の恋愛応援し隊なので問題ない。時折いくらなんでもデリカシーがなさすぎる田中に対し、上野に代わってしっかりとツッコミを入れてくれる貴重な存在。ツッコミ大事。上野の暴走、田中のデリカシーレスがこの子のおかげで中和される。

最近やたらよくみかける○○さん(くん)は××的なタイトルでどうかと思ったが、久々に続巻の発売が楽しみなタイトルだった。