『うぶんちゅ!』感想:世界一微笑ましいOS戦争

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うぶんちゅ! | 架空線

作者・瀬尾浩史。昔Ubuntu Magazineという雑誌で連載していた、多分世界で唯一?なLinux系ドタバタコメディ。雑誌連載分はサイトで読めるみたい。本書は雑誌連載分とは別枠。連載を読んでいなくても大丈夫なように構成されている。

いたら嬉しいLinux系女子あかねと、コピペを極めし者まさとの痴話喧嘩を楽しむ漫画。OS戦争もちょっとラブコメっぽいだけで微笑ましくなるんやねぇ。やはりラブコメは世界平和……。以下感想。

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OS戦争……それは永遠に続く仁義なき戦い

カップリング戦争ばりにヒートアップしがちなのが、OS戦争とブラウザ戦争じゃなかろうか。インターネットでは今日もどこかで、誰かと誰かが顔を真赤にしながら怒涛の勢いでキーボードを叩き、相手の人格・人生を否定することに脳細胞の全エネルギーを注力させていることだろう。

そんな争いがついに漫画の中でまで↓。

瀬尾浩史, うぶんちゅ!
瀬尾浩史, うぶんちゅ!

なにこれこいつらむっちゃ楽しそう。この二人の痴話喧嘩がひたすら続く様が楽しいんだ。かたや硬派なGUIなにそれ美味しいの?なLinux使い、かたやコピペとフリーソフトですべてをこなすWindowsぶっこ抜きユーザー、絶対に相容れない二人が、忌憚なくボロカスに言い合う様はすごく見たことある光景……なんだが、それが楽しいカオス。

とはいえどうにもならないほどこじれることもあるが、そんな時は二人の間を里沙たんなるMacユーザーが取り持つことも多い。しかし彼女のMacユーザーらしさは皆無である。主に人間性オンリーでなんとかしている。現実にはMac使いまで自己主張しだしたら部活内で三国志が始まっちゃうしね。

そんな三人が、それぞれ少しずつ歩み寄った結果、Linuxの中ではかなりユーザーフレンドリーなUbuntuを使っていこうという話。こいつら見ていると、綱引きは一人でするもんじゃないよなと思う。

と同時に、やっぱりネットがヒートアップし過ぎてしまうのは、顔を突き合せないからだろうなぁとも思う。

今は昔だけれども

とはいえ、この漫画が連載されていたのはもう随分昔……10年とは言わないけれど、数年以上前のこと。ちょうどタイミングよく、大学の関係でUbuntuを触り始めた俺にとって、Ubuntu Magazineは本当に有難い雑誌だった。勉強の甲斐あって、こうして自分でWebサイトをLinux上に構築できるようになったよ。使っているのはUbuntuじゃなくてCentOSだけれど。でもUbuntuも使っているよ!

今はもうだいぶ慣れたけれど、やはりLinuxは初心者には敷居が高いところがあって、初心者に配慮されたUbuntu Magazineでも当時の自分には難しいところが多かった。そんな中で、この漫画はたいそう癒やしであった。なんだかんだ言って、喧嘩するほどなんとやらなあかねとまさともニヤニヤできたし。といっても、あの頃の俺はそんなにラブコメ好きでもなかった…というよりラブコメが好きなことを認められていなかったが。

ああ懐かしい。もう2016年だよ。Windows vs Linuxとか、もはや隔世の感がある。だって今はほら、アレが出ちゃったから……↓。

瀬尾浩史, うぶんちゅ!
瀬尾浩史, うぶんちゅ!

ビッグウェーブ来ちゃった。このサイトもアクセスはモバイルのほうが多いんよねぇ。漫画もいつの間にかスマホに合わせた作りになってきたのが多いし、中にはcomicoみたいにむしろスマホじゃないと読みづらいみたいなのも出てきたし……。

でも終わらないOS戦争。今日もどこかでiOS vs Android仁義なき戦いの決戦が開催されているのは間違いない。何故人はここまでOSに熱くなれるのか?

そんな醜いOS戦争が、こんなに微笑ましく描かれるとは。別にハッキリラブコメってわけじゃないんだけど、なんか夫婦喧嘩っぽくてほっこりするんだわ(実際雑誌連載時にそんなような表現してなかったっけ?)。いい漫画よな。

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