『つるつるとザラザラの間』3-4巻(最終巻)感想:完全無欠のバカップル漫画

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作・月子。2015年全4巻にて完結。

爬虫類をテーマにしつつも内容的には完全にラブコメ。それもバカップルのイチャイチャ系ラブコメ。

メインの二人が安定しくさっているだけに、高屋敷と葵のほうが見ていて面白かった感は正直ある。

以下3-4巻(最終巻)感想。

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好き過ぎか

バカップルでしたな。こんだけ互いのこと好き好きでいられるとか羨ましいわ。

どっちかっていうと、これまではさやちゃん環のこと好きなんやね、という感じだったのだが、終わり頃になると環のさやちゃん好きモードがたいへんなことになっていた。2,3日彼女に会えないだけで(しかも理由が修学旅行で別に心配することもないし)精神が不安定になるとかどんだけだよ。そこまで彼女のこと好きになれる男ってそういないんとちゃうかな。メンヘラの束縛男ってわけでもなく、単に好き過ぎるってだけだものなぁ。若さ故というのはあるだろうけれど、それにしたって羨ましい心境だわ。

高屋敷と葵

ただ、ラブコメ的には発展途上の高屋敷と葵のほうが面白かったかもしれない。高屋敷兄が(今カノと思っていたのとは別の)他の女と仲よさげに歩いているのを見て、勝手に失恋したと愚図り、鋏を持って(その女と同じように)ショートにすると喚く葵を、高屋敷はなんとかフォローしようとした時のやりとりとかね。

月子, つるつるとザラザラの間, 第4巻

高屋敷「俺は長いほうが好き」

葵「あんたの趣味なんてきいてない」

直後、失言だったことに葵は気づくのだが、それは高屋敷の表情を見たからなのか、どうなのか。まぁ多分、言った直後に「あ」と思ったのだろう。

フォローしてくれている友人に対して単に失礼な言葉、というのもあるけれど、それだけじゃないわな。友人として接してきた二人ではあるけれど、そこに友情以外の何かがあるだろうということは、二人共認めていないにしても、感じてはいたはず。

高屋敷の「俺は長いほうが好き」の発言は、自覚はなくとも自身の(友情だけではない)好意が込められた言葉だった。葵はそれを感情的になって思わず拒絶した形である。つまり、二人を繋いでいた友情以外の何かが、このやりとりで壊されたということ。その後のさやちゃんのナイスフォローにより、高屋敷の大人な対応で雨降って地固まるのだけれど、基本環とさやがイチャイチャするだけのこの漫画において、もっともヒリヒリした瞬間であったと思う。

まぁさやのフォローがなくても、時間が経てば落ち着いて、なんとかやり直しできたんではないかとは思うが。でもサブカップルの話であまりストレス展開を引き伸ばされてもなんだしな。メインカップルが修羅場になった時に、サブカップルがイチャイチャして読者を和ませるってのは多いけれど、その逆は珍しい気がする。

幸せなキスをして終わり

ということで、ラブコメとしては最後高屋敷と葵のほうが読み応えあった感は正直ある。二人とも作中でどうこうする仲にまではいかなかったけれど、なんとなくその後を予感させる感じ。環とさやを若干食っていたかもしれない。割とむっつりなことが判明したさやと環はキスくらいなら公衆の面前でやっちまうくらいに進展するし、それはそれで良いのだけれど、高屋敷と葵の仄かな緊迫感と比べるとねぇ。

バカップル系のラブコメは、もうこの二人のやりとりを永遠に見ていたいなぁと思わせる何かがほしいのだけれど、この二人はそういう感じではなかったな。さやちゃん可愛いけどさ。未来の1ページをちょっと見られたら嬉しいかな、くらいで。

まぁでも初々しいいちゃラブはいいよな。少なくとも別れてほしくないなぁと思わせるカップルではあったし。そして最後、二人は幸せなキスをして終わりという完全無欠のラブコメ漫画であった。読んでいてほんのり幸せになれる、いいラブコメだったよな。

それにしても、爬虫類とはなんだったのか。

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