『死人の声をきくがよい』10巻感想:美少女の唇、蛆虫を添えて。これがアンラッキーすけべか

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作・ひよどり祥子。2017年10巻。今回もいろんな女の子に囲まれてキャッキャウフフ。

岸田くんは今回も死にかけたり押し倒されたり。ゴーストちゃんはやはり出番なし。寂しい。その代わり(?)、今度は従兄弟の子とこれまでにないレベルのふれあいが……。

羨ましくないラッキーすけべぶりはさすがの一言。以下10巻感想。

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蛆虫キッス

本巻最大の見どころは、やはり蛆虫キスだろう。字面だけでゾワッとくるなぁ。岸田と従兄弟の蛆虫キス。成長した従兄弟とのキス、蛆虫を添えて。

曾祖母の葬式に出席する話で、岸田は従兄弟のみどりと再会する。みどりは可愛らしく成長し、さすがいろんな女の子とキャッキャウフフだなぁなどと思っていたところ、何かに憑かれてしまったらしく、明らかに様子がおかしい。

そして、蛆虫だらけの弁当が出されたとき、おいしそうに蛆虫をクチャクチャと食べながら、仰天する岸田に、「食べようよ」と岸田にキス。蛆虫を口に含んだままキス。そのまま押し倒し、振り払われないように全体重をのせてキス。熱烈にキス。口移しさせる目的でのキスだから、舌を入れていたかもしれない。蛆虫が乗った舌を。しかも咀嚼されてぐちゃぐちゃになって体液やらなにやら吹き出しているに違いない蛆虫を、強制的に口内に……。

おぇ……。いやー、蛆虫ってのはわかりやすく気持ち悪くてかつ、死を連想させてくれる、ホラーでは便利な記号やと思うわ。

ラブコメ的には、憑かれていようとなんだろうと、たとえ蛆虫を含んでいようと、口移しは口移し、しかも押し倒して…などということがあれば、そこには潜在的な好意を解釈するところなんだけれど、なにしろ作者が作者なので、単に強烈な画を採用しただけの気がする。

意味のない描写多いしなぁ。ジュースをすすめられた時にみどりが「糖分は控えてるんで」と真顔で断るシーンがあって、妙に笑いを誘うのだが、もちろん伏線でもなんでもないわけだ。といってみどりのキャラを掘り下げていると解釈しようにも次に出番あるの?レベルのキャラでありなんとも。こういう意味の無さが個人的に好きで。日本酒の瓶にとりあえず大吟醸って書いときましたみたいな適当さとか好き。

(…なんて書いていたのだが、11巻にもちゃんと出た。ちゃんと新ヒロインだったみたい。とすると、けっこう容姿について頑張っている子なのかな、と思った。ここはちゃんと読むべきだったらしい……なるほど……)

とにかく、深読みする意味がない漫画。というより、読解的な解釈を嘲笑うような漫画、というべきか。こういうときにはこう解釈するもんだ、っていうセオリーをぶち壊しにくる。だから、たとえそれっぽく解釈できる描写があったとしても、それはただただそれっぽいだけで、それっぽい以上の意味はない、と考えるべきかなとも思う(さすがに魔子その他から早川さんについて警告されているのは伏線として解釈してよいと思うが)。

ただ、大した意味がないとしても、岸田とみどりについては異性とのキスシーンには違いない。ジジイについてはノーカンと解釈できても、取り憑かれているとはいえ岸田のファーストキス疑惑がある。早川さんの反応が気になるところだ……が、残念ながらこの時は席を外していたらしく。早川さんけっこう肝心な時にいないよね。

なんだかんだ妙にラブい

まーでも早川さんけっこう気が利くというか、えぐっちとのデート(岸田はその自覚なさそうだけど)の時も、ちょっと距離をおいていたようだし。ピンチになって初めて出てきた。岸田の異性関係については、あまり気にしないのかもしれない。気にするそぶりを見せたのは、ゴーストちゃんからのラブレターの時くらいか。えぐっちなんか第三者的には明らかに好き好きオーラ出しているのにな。今回も岸田と一緒で楽しそうでした。その後すごいことになっているけれど。

しかしえぐっちとの命がけデートの話と、アイドルの話は実に作者さんらしい話だったな。そのまんま短編集にありそう。特にアイドルのほう。バカバカしさといい、斜め上のどんでん返しといい、美少女の死にっぷりといい。美少女の使い捨てっぷりさすがやわ。

ところでアイドルの話で、早川さんがスカウトされそうになった時、早川さんが岸田の後ろに隠れて岸田が「やめてください」ってちょっと庇うのなんか妙にときめいたわ。普段色っぽい話ないだけに、ちょっとしたところでときめくわ。幼馴染ならではの過去話とか、仲良く一緒になって遊んでいるだけの姿が、今の姿とリンクしてやたらと素敵やし、なんだかんだいってラブいと思うこの漫画。

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