『彼女はろくろ首』3巻感想:ついに世界観を出してきた!深まる世界観が幼馴染愛も深める!

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表紙が一樹とツーショットならいいのにとか思いつつ3巻。人外ものの皮を被った良質な幼馴染ラブコメな感があった本作だが、そろそろというか、やっとというか、ついに世界観を出してきた。でも幼馴染的ラブコメ譚は相変わらず、いやむしろ世界観が幼馴染ラブコメ感に深みをもたらしている。2巻までは違和感を小出しにしていたが、本巻でその正体をハッキリと出した。静かなムードはそのままに、2巻までとは明確に世界の見え方が異なる。以下感想。

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違和感の正体

この漫画はもちろん、まずヒロインがろくろ首というところに目を惹かれて読み始めるわけだけれど、いざ読んでみると、人外ものというより、「幼馴染ものやん」という感じで、しかもそれが良かった。良質な幼馴染ものだった。

とはいえ、人外な表紙と触れ込みに惹かれて読んだ人からすれば、言ってしまえばヒロインの首が伸びるということ以外は何の変哲もないラブコメだったかもしれん。俺にしてみれば嬉しい誤算だけど、特にラブコメを強く求める人でなければ肩透かし、だったかもなぁ。

そういう意味では、ここに来てようやく人外ものとしての世界観が見えるようになった。いや、2巻くらいにも、少しずつ違和感を出してきたのはあったよ。あれ、これ鹿井の友達も妖怪やん、とか。よっちーがマスクしているのも、途中で、「あ、こいつ口裂け女だ」と特に明言される前に気づく。ん?鹿井の弟も伸びるぞ…ん?もしかして、なんか思ったより妖怪ばっかり…?ん…?とか色々思っているうちに、3巻のアザゼルさんに出てきそうなクソカップルの話で、人間が珍しい扱いされ、読者もようやくここまでの違和感が繋がる。違和感の正体がわかって「なるほど」と思ったところで、回想に入る。いわば違和感の解答編。

ただ、こうしてそれを楽しむことができたのは、俺のようにラブコメ好きで、幼馴染の青春なやりとり見てうああぁぁってたまらなくなっちゃって読み続けていた人だけだろう。もっともっと、違和感を出してくれてもよかったのに。いや、1巻から鹿井の存在がまったく問題になっていない時点で、それは一つ違和感ではあった。けど、最近はそういう漫画も普通にあるから、そういうもんなのかなって。上品ではあるんだが、技巧的というより世界観を出し惜しみしてしまった感はある。前振り、ちょっと長過ぎたかもしれんね(『猛禽ちゃん』を思い出す…あれも面白くなる前に読むのやめた人多そう…記事書いてます「猛禽ちゃん:ラブコメ好きは騙されたと思って最後まで読むんだ読んでくれ – 少年は少女に出会う」)。

この世界観で幼馴染ものとしても深みが出た

でも、やっぱりベースは幼馴染的なラブコメであるのは間違いない。ただ、今までぼんやりした男子高校生のように描かれていた一樹が、ここに来て決してそうではないということがわかり、幼馴染ものとしてもとても深みが出た。元々王道の幼馴染ラブコメだっただけに、たまらんな。

この漫画、ここからが本番やね。主役交代まではいかずとも、一樹視点が増えそうだし、そうすると自然幼馴染ものとしてもよりニヤニヤできるもんよ。ただ、人外ものというよりは、マイノリティあるいは民族対立的な感じで、これはこれでデリケートな一大テーマではあるが、さて。広がり深まった世界観が、この後どう展開されるか。

鹿井と一樹がイチャイチャしてたらそれで満足やけどな!一樹の鹿井名前呼びイベント超祈願。

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