『逆襲!パッパラ隊』感想:懐かしのギャグ漫画は男も女も発情中

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作・松沢夏樹。2007-2011年全8巻。昔のガンガン読者なら懐かしさで涙が出る突撃!パッパラ隊の続編。桜花が登場したときは感動した。作中に「童貞」という言葉が出るあたりちょっと大人向けになったのかもしれないが、基本はまんまパッパラ隊。

画像は最終巻である8巻。こういうシリーズに対する感想記事を書く時はだいたい1巻を持ってくるのだけれど、この漫画については最終巻のこの表紙が一番漫画の内容を端的に表しているような気がしたので。イズルとランジェの兄妹漫画だった

ノリといいキャラといい、なんだかんだで懐かしい。今思うと、このパッパラ隊は実は自分のルーツの一つなんじゃないかなぁと思う。以下全8巻感想。ネタバレあるよ。

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懐かしい

まず感じたのは懐かしさ。だってノリも絵柄も変わってないんだもん 笑。90年代に始まり恐怖の大王とともにミレニアムの地平線に沈んだ、突撃!パッパラ隊が今ここに 笑。この90年代の塊みたいな漫画を、2010年前後に連載していたのだなぁと思うと、なにか感慨深いものがある。新規の読者はいたのだろうか。

水島とランコ再来?

主人公は突撃!パッパラ隊の主人公・水島一純にそっくりな容姿の、後光院イズル。体はとっても頑丈な不死身設定。ヒロインは水島の名を継ぐりく・そら・うみの三姉妹で、これまた往年のヒロイン・後光院ランコによく似た容姿をしている。りくについては水島一純の性格を色濃くしている感じで、そらとうみはそれぞれランコの血が強そう。

この設定だけで、かつての読者としてワクワクしてしまうわけだが、残念ながら彼ら彼女らの出生について多く語られることはなかった。まぁこれだけのそっくりさんで身体的特徴や名前も一致している以上、血の繋がりがないわけはなく、なぜ水島と後光院が分裂しちゃっているんだろう?とどうしたって想像をふくらませる。先祖のどこかで仲違い、というより一純の血を濃く引いた側が、水島の名をもって飛び出したのだろうか、とか色々考えてしまったわけだが、結局わからずじまい。まぁそのへんは考えるのが面倒臭かったんじゃないかと推察する。作者さん的に 笑。

さて、名前は後光院であるものの、性格も容姿も完全に水島一純と一致しているイズルに対し、水島の名を継ぐりく・そら・うみは、三人に分かれていることもあってか、その性格はランコとはちょっと違う。いや、性格自体はけっこう近くて、特にそらはほぼランコなのだけれど、ランコの強さがない。そのへんはりくが継いだらしい。うみはまぁ、ランコの天真爛漫さを強くしている感じだが、どちらかというと突撃時代のマイさんやミラルカっぽい感じがする。

ランコ…と見せかけてマーテルだ!

むしろランコを継いだのは、イズルの妹であるランジェだろうか。お兄様好き好き大好き好きすぎていじめちゃう、な拗らせたパワー系ブラコンぶっちゃけランジェ漫画だからこれ。再登場した桜花もたいへんご立腹である。桜花の登場シーンは感動したけれど、最後まで読んでみると、物語上特に意味はなく悲しい。というか後光院という名、さらにランジェのランに対する攻撃的な反応を見るに、桜花は最後までランコのこと嫌いだったんだなぁ 笑。どういう経緯かはわからずじまいだったが、どこかの代で水島と後光院が別れた時は、大喜びで水島一派についていったんだろうか。でも三姉妹見るに、見た目はランコだよね 笑。

この水島と後光院が別れた経緯について知りたかったのだけれどなー。そのへんかたってほしかったなぁ。ランジェなんか結局、水島にも後光院にも関係ない宇宙人っていう設定だし。これは多分後付けなんじゃないのかな、と思うけれど。

ランコと関係ないんだなーという目で見ると、ランジェはランコというよりは突撃!のマーテルに一番近い位置づけだったかもしれない。マーテル自体が、割と男版ランコみたいなキャラではあったけれど、女であるにもかかわらず、ポジションとしてはマーテルの扱われ方だ。報われないランコがマーテルだったといえば、そうかもしれない(そうすると、この作品は実はランコ不在だったのかもしれない。ラブコメ的には微妙だったのも、そのためだろうか)。

マーテルの思い出

そういえば、突撃!も一番好きなキャラはマーテルだったなぁ。中盤なんか、主人公の水島を食う勢いでマーテルばっかり出ていたよな。スペックは二枚目なのに三枚目の役どころをこなす、無様なイケメン・マーテルは作者さん的にもさぞ書きやすかったことだろう。

そう考えると、ランコ的なキャラだったはずのランジェが、イズルや周囲からの扱われ方でマーテル化した、と思うと個人的にはスッキリする。いっそランジェとラブコメしたら面白かったのに。ランジェは割と、っていうかかなり乗り気だし。自分が血の繋がった妹じゃない、と知った時にまず思うことが「お兄様と結婚できる!」だし、っていうかこれは俺も真っ先に思った死にたい(近親好きにはむしろマイナスポイントかしら?)。

でもマーテルポジションでは恋愛面はなぁ。突撃!のマーテルも恋愛面では本当に不遇だった。マーテルは、ミラルカのことは諦めてシルヴィとくっついてほしかったなぁ。そうするとミラルカが孤独っぽくなるけれど、ミラルカの傍には居続けるだろうし。ミラルカに対して未練たらたらでもいいから、「まぁこれもいいか」的な感じでシルヴィとくっついてほしかった。ってか作中でも割とこれもう夫婦やんみたいなやりとりあってほっこりしていたのに。桃花と蓮花も合わせて、4人でワイワイしている様は完全に家族でとてもよかったんだけどなぁ。そういえば桃花と蓮花もなんか最後は残念だったなぁ……。ワット組が微妙だったんだよなぁ……。

影響受けているかもしれない

……などと20年前の作品のオチについて語ってしまうあたり、自分にとってパッパラ隊は思っていた以上に影響を受けた作品なのかもしれない。この男女入り乱れて殴り合い発情し合う様とか、イケメンだろうが美少女だろうがやることやれば天誅を受けるとか、なんだかんだでラブコメに収束していく様とか、割と自分的ルーツの一つなんじゃなかろうか。

松沢夏樹はまだ何か描いているのかな…と思ってKindleストア調べたら、ちょこちょこまだ何か描いているみたいでちょっと嬉しい。Unlimitedで読めるのもあるし、今度読んでみようかな。

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