『オトコの娘ラヴァーズ!!』感想:男の娘とはなにかの学習漫画

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作・吉田悟郎。

萌え語り漫画ということらしい。ここ数ヶ月で、いわゆる男の娘ものをいくつか読んでみた自分としては、男の娘萌えとはなんたるかの答え合わせみたいな漫画だった。

やはり男の娘は異性愛の範疇なのだなぁと思った。そして元来の男の娘好きであるだろう著者は、余すところなくその魅力を漫画内で語り、特にTSと男の娘の違いは勉強になった。

ただ、TSと男の娘の違いは力説されているが、男の娘と女装男子の違いは触れられていなかった気がする。そこが気になったのは、俺がラブコメラヴァーズだからだろう。カプ厨的にはそこが一番大事なので。

"オトコ"の娘とカタカナ表記なのは拘りを感じられるが、特に解説もなかったので、当サイトの慣例に従い男の娘と表記(もしかして業界(?)では"オトコ"表記がスタンダードなのだろうか?)。

以下感想。カプ厨的に男の娘はどうなのかということも交えつつ。

物語ではなく萌え語り

いわゆる萌え語りなので、興味のない人間からすると興味のない御託がずらずらと並べ立てられるので、あまり楽しくはないだろうと思う。漫画の内容も、語るべき内容をキャラクターが語ることがメインで、物語はその語りをいかに膨らませるかという補助的な役割を担っている。これは学習漫画的な構成である。

なので、漫画内の物語自体は割とどうでもよく、というか語りの内容が濃いだけにどんな話だったか読後2秒で忘れていた。それは俺の脳細胞が溶けて死んでいるからだという説もある。

でもほんと、漫画としては学習漫画のジャンルに入るんじゃないのだろうか。↓みたいな図はよくも作ったなぁと。

吉田悟郎, オトコの娘ラヴァーズ!!

よく作ったよねほんと。仮性半陰陽ってなにさ

TSと男の娘の違い

そして苦情?なのかどうか、TSと一緒にするなという指摘はごもっともである↓。

吉田悟郎, オトコの娘ラヴァーズ!!

うちのサイトも男の娘とTSを同カテゴリに分類していてすまない。いや、違うことは認識していて、実際タグは分けているのだけれど、カテゴリ分けすぎると管理が面倒で……ってか客層被ってるんじゃないのかって思うんだけど。どうなんかな。

TSと男の娘の違いを、TSは女の身体というコンプレックス、男の娘は男の身体というコンプレックス、と表現していたのに、とてもしっくりきた。一番勉強になったのはこのくだりかもしれない。ただ、本作ではそれを真逆と評しているけれど、外部の人間からすると同じ穴の狢に見える。攻めと受けのカップリングで対立するカプ厨が外部から見ると同じ人種にしか見えないのと似ている気がする。

男の娘の性対象について

そんなこんなで、男の娘の魅力について、余すところなく語り尽くしている本作であるが、TSと男の娘の違いは力説されているのに、男の娘と女装男子の違いが特に語られていなかった。

そういえば、上図においても、作者さんは女装の先に男の娘を置いているけれど、俺の感覚だと違うんだよな。女装男子と男の娘は並列的な、まったく別の存在で、男の娘は女装男子の先にあるものじゃないんだ。

それは俺にとって、異性愛なのか同性愛なのかということがより根源的な要素だからだろう。カプ厨はヒロインを愛でず、カップルを愛でる。ヒロインが男の娘である場合、そのお相手が男か女かということを一番に重視する。したがって、男の娘ものという触れ込みなのに、普通に彼女がいたり女の子にときめいていたりすると、「ただの女装男子やん!」と思うのである(それはそれでいいんだけど)。

本作では、男の娘は暗黙の内に男が好きというような扱いになっているように思うけれど、男の娘の性対象についてもちょっと語ってほしかったな…などと考えていると、妙な話だが、自分のようなカプ厨にとって、ヒロインの属性そのものはあんまり重要じゃないんだなと思った。

関係性こそカプ厨のすべてであって、あらゆる属性は関係を作り出す素材に過ぎない。カプ厨にとって大切なことは、ヒロインが男の娘であるかどうかではなくて、ヒロインが誰を好きなのか、そして誰がヒロインを好きなのか。それがラブコメラヴァーズ。なんだか、英語を勉強して日本語がわかったみたいな感じだわ。

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