『大蜘蛛ちゃんフラッシュバック』1-2感想:植芝理一がまた業の深い漫画描いてる…

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作・植芝理一。2017-2018年1-2巻。

表紙の子は主人公のオカン。母親。

……マジか……。死んだ父の、母との記憶がフラッシュバックして、いつか母への恋心を自覚するようになった思春期の少年という、もうあらすじだけで業の深さにより地獄行きを言い渡されそうな作品。

作内では執拗に若かりしオカンのブルマを直す様やらなんやらが描かれる。作者曰く

ブルマは女の子をかわいくする前世紀のロスト・テクノロジーなんです!

大丈夫か。大丈夫じゃなそうだ。以下1-2巻感想。

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大丈夫じゃなさそうな漫画

この漫画、ストーリーはないのだけれど、世界観がある。その意味では謎の彼女Xと一緒か。あの漫画も相当変態というかフェティッシュというか、童貞道を極めた漫画だなぁと思ったけれど、この漫画はさらに明後日の方向に向かって全力で突き進んでいる。

なにしろ今回は母子もの。母子、かぁ……これはキッツイなぁ。しかもそのキッカケが、なくなった父の記憶。それもブルマを履いたお尻のどアップだとかその皺をなおす様だとかスク水とか制服とかもうね、もう。

そんな話ばっかり、延々と続くんだよ。一応クラスの子とそれっぽい感じもあるんだけれど、それだってきっかけが、お尻の形が母さんに似ていることに気づいたからって、これもうあかんわ。母がシャワーを浴びる音にドキドキしたり、母の入った後の風呂を意識したり、「母さんがかわいいから」と写真を寝る前に眺めてたり、もう完全にアウトだよこの主人公・実はすげーやつだよ。

天才過ぎる

若かりし頃の親父がオカンに劣情を抱いた記憶がことある毎にフラッシュバックするとか、俺なら自殺を考えるところだけれど、実は母に恋心を抱くようになるんだからもうホントわけわかんねぇ。どうやったらこんな話が思い浮かび、あまつさえ連載するようになるのか……もう天才過ぎるよ。

そして「ぼくのお母さんはかわいい」「男子は若いお母さんが大好き」など自作のコピーを気持ち悪いと多少引き気味な作者さんに笑う。もちろん、本人も自覚しているようにその大元は当然作者さんであるので、まぁ自虐の部類だろう。

だがそんな漫画を読んでいる読者はいったいなんなんだろうか。いや俺だって、作者が植芝理一じゃなかったら読んでないよ。でも植芝理一だったら読むよ。だってこのお人は天才ですし。マジで。

もうそこかしこにその才が滲み出ている。特にしれっと書かれたおまけのメモが↓

植芝理一, 大蜘蛛ちゃんフラッシュバック, 第2巻

第7話の扉絵は僕の個人的な「街で見かけたかわいい女の子メモ」からインスパイアされたものです!

大丈夫?職質する?

ってかなにその業の深いメモ。何がすごいって、「かわいい女の子」とやらの顔が見えていないという(扉絵は大蜘蛛ちゃんが見返り美人だけど)。そうか、そこは多分、割とどうでもいいんやね、きっと。もう、この人は人間国宝ってことでいいんじゃないかな……。サドルに乗っかる尻の皺に業の深さが滲み出る。

泉昌之の漫画だったかなぁ…「人間、歳を取ると尻にいくんじゃい」みたいな、なんかそんな台詞をオッサンが頬染めながら吐くという謎のシーンがあったんだが、最近、それがなんとなくわかる。わかってしまう。この漫画、俺が10代の時には読めなかったと思うなぁ……。

なんというか、勉強になる漫画です(何のだ)。

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