『妄想高校教員 森下』1巻感想:オッサンええキャラしとるわ

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作・西渡槇。2014年1巻。表紙買いです。

気持ち悪い表紙とは裏腹に(性交じゃなくキスというのがまた気持ち悪い)、絶妙なバランス感覚のギャグ漫画。ダンディな見た目のナイスミドルの女子高教諭が、毎話女子生徒とチュッチュするモテナイ男子中学生のような妄想を繰り広げる…というとアレな感じがするが、案外生徒に慕われている良い先生である。中には本当に好意をもっている生徒もいる。というかストーカーがいる。

ラブコメ的に美味しいかと言われるとあまり美味しくはないのであるが、それはそれとして面白い漫画であった。以下1巻感想。

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ナイスミドルだオッサン

この漫画はナイスミドルな女子高教諭のオッサンが男子中学生のようなしょっぱい妄想を繰り広げるというただそれだけなのだが、なんだかんだいって弁えているということもあり、リアルではなかなかどうして生徒にも慕われる良き先生である。

とはいえ妄想内容は割と気持ち悪く、生徒にネクタイをなおしてもらう妄想くらいならいいが(いやよくないか…)、けっこうド直球に性的な妄想もする。しかもその内容が妙に童貞臭いんだな。表紙からして「キスしたい」とは、「エッチしたい」よりも内容としては控えめであるものの、その分生々しく、しかもそれがいい年こいたオッサンの妄想なので、それはピュアを通り越して不気味であり、端的に言って気色悪い。

また、ゼロからの妄想ではなく、生徒の言動を都合のいいように解釈する、勘違いも甚だしいタイプであるので、気色悪いだけでなく痛々しくもある。

とこう書いていくと救いようのない男にも思えるが(実際救いはないかもしれんが)、生徒思いの教師の一面もあり、厨二病を患った生徒を理解するため、オッサンにはややキツイ漫画を読み通し会話を合わせるなどもする。また、その時の感想はやはりそれなりに歳食って成熟した人間なのだなぁとも思わせる↓。

西渡槇, 妄想高校教員 森下, 第1巻

漫画は気楽だな
可愛い女性を眺めるだけで悲しませることも怒らせることもないのだから
今ならはまってしまう人の気持ちがわからなくもない

わかってしまいましたか。ですよね。はい。おっしゃるとおりです。ただこちとらさらに重症でして、女の子が可愛いっていうだけじゃ昂ぶらないんですわ。ラブがコメってないとあかんのよ。この漫画でもラブ入れてくれていいんよ。

それはいいとして、このように達観した感想を抱くのはやはり大人であるからだ。そんな大人が生徒とイチャイチャする妄想を毎度繰り広げているのだから気持ち悪さ倍増である。

が、倍増しているにも関わらず、トータルではなんだかんだいっていい先生なんじゃないの?と思うのは、やはりこのように生徒を理解しようと努める姿勢があるだろう。

また、内心はともかく生徒からするとナイスミドルな先生なので、女子高ということもあり、けっこう本気で好意を抱く人間もいる。そうつまりラブがコメる。ええやん。そうこないとな。

だがその生徒がストーカーだったりなんだったりしてかつ、その生徒に対しては森下の妄想がスイッチしない。妄想はどこまでも妄想であり、現実とリンクしないからこそ妄想なのである。生徒と教師はラブコメの定番かもしれんが、森下の普段の妄想がアレなだけにガチで絡むとちとアレだしねぇ。

ということで、森下の気持ち悪い妄想を楽しみつつ、全体を通して振り返ってみると「言うてええ先生や思う」という感想になり、しかもギャグベースでありながら多少はラブもコメる感じがなくもないという、割と俺好みなバランスの漫画だった。そのうち続巻読むわ。

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