『淫らな青ちゃんは勉強ができない』1巻感想:このタイトルでこの表紙だが女向けっぽい気がするラブコメ漫画

Amazon

作・カワハラ恋。2016年1巻。

このタイトルとこの表紙からはちょっと意外な方向性だった。変態女主人公が好青年なイケメンを振り回す話で、その設定、ノリは少女漫画に近い。絵柄も線が細く、コマ割も若干少女漫画特有の"間"を感じる。恋愛は女の戦いもある王道少女漫画的。

マジで男より女受けするんじゃないかこの漫画(下ネタいければだが)。ターゲットを間違えている気がしてならない。

エロ妄想で空回りヒロインってさんりようこ作品を思い出す感じもするが、画のせいかこちらのほうがだいぶ綺麗ではある。

ラブコメとしてはかなり王道なのだが、野郎のキャラにもう一声。現状ただのいい子。以下1巻感想。

スポンサーリンク

少女漫画っぽい

官能小説化の父親(コイツがまた懐かしい感じのする漫画的造形)の影響で、被害妄想の塊と化したむっつり変態女・堀江青が、なんだか知らないがクラスのイケメンさわやかリア充・木嶋に好かれててんやわんや、という話。

このタイトル、この表紙であるにも関わらず、ただ下ネタが連発されるというだけで、中身はほとんど少女漫画に近い。いや、俺はそんな少女漫画読むわけじゃないが…でもまったく読まないわけでもない。お、この手のやつ見たことあるぞ花とゆめコミックスで!と思った。絵柄もそれっぽい。表情の崩し方とか。コマ割りも時折少女漫画めいた間を感じさせる、贅沢な空間の使い方をしている。

ベースの設定にエロいところがあるだけで、本質的に少女漫画だなぁと思う青年誌や少年誌のラブコメってちょくちょくあるんだよな。ほぼ間違いなく作者は女性。ヤングマガジンで連載していたコタニヨーコのココロの飼い方とかもそんな感じしたなぁ…。

ラブコメしているが

少女漫画的だなぁと感じるだけあって、このサイト的に肝心のラブコメ度自体はかなり高い。何もかもエロ妄想に繋げてしまい、男は全員官能小説に出てくる野獣と思い込んでいる青と、純情爽やかイケメン・木嶋の噛み合っていないのに噛み合っているすれ違い会話は、下ネタとラブコメ好き的にポイント高い。しかもそのすれ違いが解けることなくいい話風に締められるのは中々。

たとえば木嶋の男性器の大きさが気になって仕方がない青と木嶋の屋上でのやりとりなど。

青「もー (股間を)触りたいの触りたくないの どっちー!」(自問自答)
木嶋「(手を)触りたいなら触っていいよ」

そして、手の大きさから巨根と確信する青は、「私の中には余裕なんてないし!!木嶋くんの入るスペースはない!!無理!!」と絶叫する。

これは性行為の話だが、もちろん青がそんなことを話しているなんて微塵も考えない木嶋は、「やってみなきゃわかんねーじゃん」「俺も不安なこと出てくるかも知れねーし それでも頑張りたいと思ったkら告ったんだし」と、こちらは至極真面目な付き合い方の話をする。が、これはこれで性行為の話とも受け止められ、青はこの返しにたいたく感じ入ってしまう。そして誤解は解けること無く、しかし何故か妙にわかりあった感じでその時は終わるという。古典的だけれどいいもんだよねぇ。

ただ、木嶋が今のところいい子過ぎて感情移入できない。俺はヒロインでさえもいい子過ぎると感情移入できないのに、まして野郎なんて…。野郎に感情移入できないことが多いから、少女漫画は中々読めない俺だ。多分、女は逆にヒロインに感情移入できなくて野郎向けラブコメが読めないこと多いんだろうなとも思う。いやこの漫画は少年漫画らしいのだが。なんにしても木嶋のキャラはもう一捻りほしいところ。

基本的にラブコメはいい感じで進むのだが、青の過去を知ると思われるライバル女子による妨害で、1巻終わりあたりは修羅場。このライバル女子、謀略、陰口、噂から攻めるなどわかりやすく嫌な女な感じで、これが野郎向けラブコメではあまり見ることができないタイプであり、なんだか新鮮である。

1巻はKindle版が無料だったので読んだが、2巻以降は……んー、定価だとアレだが……チャンスがあったらって感じかしら。

スポンサーリンク