『僕らはみんな河合荘』至高のラブコメ

宮原るり, 僕らはみんな河合荘, 第6巻
宮原るり, 僕らはみんな河合荘, 第6巻

↑これぐっとくる。カラー挿絵だから直接この話があるわけじゃないけど、あー普段こういう感じなんだろうなーと思うとほっこりする。今一番楽しみにしてるラブコメ。今っていうかなんかもうずっとなんだけど。

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基本情報

2016年2月17日現在第7巻まで。作者は恋愛ラボで有名な宮原るり。いわゆるWeb出身の人で、これまた濃いファンがたくさんいる人なので、この作品で知った俺が今更何をか言わんや……という感じではある。割と多作で長く続けている作品が多い。また、各作品の世界観がリンクしており、登場人物がクロスする。正直まだ追いきれていない。この人が描くのはどれもラブコメ度高くて脳溶ける。

宮原るりですげーなぁと思ったのは、ヒロインの容姿の格差をハッキリと描写するところ。この作品もそうだけど、特に恋愛ラボで顕著だと思うわ。そこらの萌え漫画だと、モブに至るまで女子は全員可愛いのが珍しくないしねぇ。ましてヒロインの容姿の良し悪しは、ラブコメじゃタブーといってもいいような話題だと思うわ。

だいたいこんな感じ

実家を出てアパートぐらしを始めた主人公宇佐くんが、下宿河合荘のオーナー(正確にはオーナーの身内)で一つ上の美少女、律ちゃんこと河合律に一目惚れして、ひとつ屋根の下で共同生活をしててんやわんやって話。正確には一目惚れじゃないかもしれんけどカテゴリ的には一目惚れだと思うわ。で、河合荘の住民は漏れなく変人で、その中でも律ちゃんはちょっとないくらいに面倒くさい女であった。こんないきなり難易度ラスボス級の女に惚れ込んで、下半身新品野郎は果たして中古になれるのか?

ひとつ屋根の下、めんどくさい女のオーナー、オーナーを愛しすぎてる主人公、変人揃いの下宿、などなど舞台設定はどうしてもラブコメの金字塔めぞん一刻を彷彿とさせるが、話の毛色はだいぶ違う。そもそも三鷹コーチポジションの人がいないし。三鷹コーチあってのめぞん一刻やからね。

基本的には、律ちゃんに惚れた宇佐くんがアタックして、三歩進んで二歩下がる様子を周囲の人間が囃し立てつつ、気が付くとけっこう歩いてるねみたいな漫画。囃し立てるといっても素直に応援するというより、むしろ面白がっているだけで、うまくいったら儲けモンだねくらいの感じよ。ただどうにも煮え切らない二人に対して、時折焚き付けたり、あるいはライバル登場で焦らせたりと、一通りのラブコメ展開になるような手助けはしてくれる。

面白いのは、宇佐くんと律ちゃんがまったく別のタイプの人間であるところ。同性だったら絶対友達になってないと思う。本当に接点がない。宇佐くんは性根がリア充でコミュ力抜群だし、一方律ちゃんは根暗を絵に描いたような本の世界に生きる非コミュ。ただし美少女。いいな美少女って。

人物

宇佐くんと律ちゃん、あと賑やかし何人か。そして河合荘の住民については一切語らない驚きの省略ぶりで。それでもなんかあれこれ書きすぎて文字数が多い。いやもうだってあの人たちのことまで書き出したらきり無いし。ただシロさんと麻弓さんの仲もラブコメ的にはけっこうおいしいんよなーうんいいんだけどもう。しかし本作の空気を作っている中核なのにな。河合荘の住民書かないって、魔法陣グルグルで言えばキタキタおやじとギップル紹介しないようなもんだよなってなんで魔法陣グルグルが出てくるんだろう俺。

宇佐くん

宮原るり, 僕らはみんな河合荘, 第5巻
宮原るり, 僕らはみんな河合荘, 第5巻

↑1コマで苦労していることがわかる。これ、5巻なんですよ……。本作の主人公にして苦労人。童貞…なんだけど惚れたのが律ちゃんじゃなければ、普通に高校生活で順調に一夏のアバンチュールを体験できたのではなかろうか、という程度にはコミュニケーション能力も高い。一般人はもちろん、普通は変人として避けられる人とも容易にコミュニケーションが取れ、ついた称号が変人処理班(ヘンショリ)。報われない。

もっともそのコミュ力の高さが仇となって、根っからの趣味人で孤独体質な律ちゃんを傷つけてしまったこともあるので(といっても人に焚き付けられてとかだけど)人間というのは難しい。ならこの二人は相性が悪いのか?というと案外そうでもないというところが人間関係の面白いところであり、本作がラブコメとして最高である所以。というか多分変人好きなんだよコイツ。あと多分M力も高い。あと童貞力はもちろんだが乙女回路が発達している。なんか乙女っぽい夢を見ている。

ぶっちゃけ律ちゃんの顔に惚れた人。そして接しているうちに、律ちゃんのありとあらゆるところが好きになってしまった童貞力の高い人リア充気質というラブコメ主人公にあるまじき性格をしており、かつ根暗人間、趣味人の性質をまったく理解できていない為、オタク界隈だと彼を蛇蝎の如く嫌う人もいるみたいだが、俺も「あー、ちょ、あー……」と思いながら序盤の山場を読んだけど、好きだよこの童貞。だって必死やんこの童貞。性根がすんごい優しいし、自分の誤ちを反省できる子やし、後述の椎名や林を好きになっていれば即リア充生活満喫できるだろうに、よりにもよって律ちゃんを選んじゃう残念なところとかええやん。っていうか多分童貞じゃなかったら律ちゃん落とせない気がする。それに麻弓さんも羨む一途さだしねぇ。いや好きだよ俺は。こういう子は応援しちゃう。きっと俺にも優しく接してくれる。

先輩こと律ちゃんこと河合律

宮原るり, 僕らはみんな河合荘, 第2巻
振り返り「宇佐くん」のコマけっこうある気がする
宮原るり, 僕らはみんな河合荘, 第2巻

↑なんの変哲もない、ただ振り返るだけのシーンでも可愛さがわかる。彼女こそ本作のメインヒロインにして本好きの顔以外いいところないさん美少女。クイーンオブめんどくさい女。無口、非コミュ、料理下手、暴力属性有、本が友達、どんなに性格がアレでも顔さえよければなんとかなるを体現しているようだが、実際のところ宇佐くん逃したらアイアンヴァージン確定かダメ男に引っかかるか愛の無いお見合い結婚で鬱になるか、なんかあまり碌な未来が見えない気がする。にも関わらず可愛いのだから恐るべし。とはいえ、彼女の可愛さは主に宇佐くんが身体を張って引き出している面が大きい。

こういうわけあり物件な彼女が、男の頑張り次第で可愛さがより引き立つってのが、まったくラブコメの醍醐味だと思うんよ。

、色々書いたけど律ちゃんも超絶めんどくさいだけで根はいい子なんよな。だいたい元がクソなら宇佐くんが何やったって可愛くなんかならないわけだし。よくよく見ると表情もコロコロ変わって可愛いしっていうかまさに宇佐くんはそこにやられたんだろうけど。。いろんなことが、うまく表現できないタイプなんだろう。不器用過ぎる。頭でっかちで。そういう意味では、宇佐くんが太陽タイプとすれば月タイプと言えるんだろうし、だからこそ全く違う性質の二人の組み合わせで映えるところがあるのかもしんない。

とにかく宇佐くんが頑張って頑張って氷を溶かした成果で、最新巻の7巻じゃ相当可愛くなってるけど、時々一巻とか読みなおすとなかなかのクソ女っぷりに「あれこんなだった?宇佐くんよくこれに惚れたな」とか思ったり何だりしつつ、読み返していくについてやっぱ可愛いわこの子となるので、宇佐くんほんとマジ頑張ったと思うわ。食べやすくなったところを他の男に狙われるというクライシスも起こしたりしつつ、生来ガードは硬い律ちゃんなのでそこんところは。もういい加減好きだと認めて付き合えば?という感じなんだけど、本人は頑なに友達と言い張るので、林からは恋愛したら死ぬ病気にかかっているとすら言われる始末。でも宇佐くんが他の女子と仲良くすると愚図るというこの面倒臭さやはり音無響子的な何かが。

なお、キャラ属性的には文学少女だが、本の扱いは雑。そうそう、本読みはキッチリ派閥とズボラ派閥に大別されるよね。俺はもちろんズボラ派閥ですが。これはもう、どっちがいいとかいうより性格の問題なのでしゃあない。

無駄に音痴属性。どうでもいいけど君が代って音痴キラーよね。

林さん

世界に許された当て馬。元霊感少女。宇佐くんとは同中で、霊感少女としてさんざん変処理世話になっておきながら、再会して恩を仇で返したため第一印象は最悪の一言。というわけでサイテーやなと思ったが、その後なんやかんやあってどんどんいいキャラになっていき、当て馬を自覚しながら煮え切らない律ちゃんをけしかける姿は涙を禁じ得ない。実は宇佐くんのこと好きだった人。

宮原るり, 僕らはみんな河合荘, 第6巻
宮原るり, 僕らはみんな河合荘, 第6巻

↑宇佐くんと一緒に来いと手助けしようとしたのに、何故かライバルの後輩ちゃんと一緒に来てご立腹な林さん。すっかり律ちゃんのアドバイザー役に…。なにげに律ちゃんの可愛さの演出にも一役買っている。というか、ともすると面倒くさすぎて反感買いそうなこともある律ちゃん読者に代わって叱ってくれる存在なので、結果的に律ちゃんの好感度に貢献していると思われる。っていうかみんな基本律ちゃんには甘い中で、上図のごとく唯一律ちゃんに容赦なくツッコミを入れる彼女は貴重。また、宇佐くんに対しても最初あまりに無下な扱いをしたことは、序盤で律ちゃんにやらかして必ずしも読者印象がよくなかったであろううさくんに同情票を集め、宇佐くんの好感度にも貢献したのではなかろーか。うーんなんという生粋の当て馬。許す!

顔がいいとはお世辞にも言えないが、化粧と服で可愛いはある程度作れることに気づき、高校デビューを飾る。ブサ可愛さがリアルで、宮原るりすげぇなと思う。これは男の作者には描けないなぁ。この適度なブサ可愛さに興奮する男はけっこう多いと思われる。また、非リアとリア充の両方の世界を股にかけているため、皮肉なことに律ちゃんにとってのこれ以上ないアドバイザーなのであった。

しかし、根がオタク気質の文学少女で、見た目リア充っぽいのに純文芸に詳しいとか、人によっては一発でころっといってしまいそう。ただどうも恋愛難度の高い男に惚れがちなので春は遠い。また、宇佐くんのことも完全に諦めたというわけでもないみたい。色々諦めが悪い人。ただ律ちゃんにもってかれるのはまだしょうがないとしても、後から後述の後輩椎名にとられるのは我慢ならんらしい。

後輩、佐久間と椎名

宇佐くんに懐いてる可愛い男女。二人フラグたってるんかどうか微妙。近すぎて恋愛感情とか超えちゃってる感ある系幼馴染。そのうちくっつくのかもしれないしくっつかないのかもしれない。失われた青春の香り。

勇者佐久間 宮原るり, 僕らはみんな河合荘, 第6巻
勇者佐久間
宮原るり, 僕らはみんな河合荘, 第6巻

↑右が佐久間。宇佐くんと先輩を二人きりにすべく、妖怪二人を身体を張って足止めのアイコンタクト。色々あって宇佐くんを慕うようになる佐久間だが、河合荘の女性陣に対する評価は辛辣かつ的確。麻弓さんや彩花に対してはもちろん、律ちゃんについても、宇佐くんの応援はするものの「どこがいいのかさっぱり」。外見に惑わされず女性を見抜く目があるのは、ずっと近くに大当たりの幼馴染、椎名がいたからとちゃうか。いやほんと椎名捕まえとけよお前。

宮原るり, 僕らはみんな河合荘, 第7巻
コミュ力モンスターの図
宮原るり, 僕らはみんな河合荘, 第7巻

↑椎名は宇佐を超えるコミュ力の持ち主で、多分何不自由なく人々に愛されながら年を取って、幸せに死んでいくんだろうなぁという未来しか見えない。林からは「コミュ力モンスター」の名をいただく、あらゆる意味で律ちゃんの真逆の性質を持った人。宇佐くんとも普通に相性がよく仲がいいので、律ちゃんの嫉妬を煽るという重大な役割を背負っている。なにげに宇佐くんのことも満更ではないらしいのだが、当然宇佐くんの気持ちには気づいているので、遠慮がち。

佐久間とのやり取りの時には、なかなか忌憚のない言葉遣いで(当たり前だけど)いい感じ。いやほんと佐久間は絶対にこの子逃したらあかんと思うが、当人たちはどうなんやろねー……。

総評

もうずっと一番楽しみにしてる至高のラブコメ。個人的にはお付き合いをゴールにせず、付き合ってからの物語もたっぷり描いてほしいんだが……どうなるか。いやだってこのカップル付き合ってからも絶対問題山積でしょうよ。

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