『彼とカレット。』2,3巻感想:セクハラが生むリズム

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増殖する変態。男は全員変態だし、女は全員暴力癖。息を吸うように行われるセクハラ行為、流れるように血しぶきあがる鉄拳制裁、これ以上ないくらいセックス&ヴァイオレンスでかつ、同じことの繰り返しなのに、まったくいやらしい感じがしない奇跡。

以下感想。

セクハラでつけられた緩急がリズムを生む

ほのぼの日常→突如として行われるセクハラ→鉄拳制裁。もうひたすらこれ。こればかり。それが4コマで行われることもあれば、ほのぼの日常ネタを3-4回した後に唐突にセクハラが敢行されることもある。ゆるゆると日常ギャグが展開されていると思ったら、突然始まるセクハラ速攻、劇的なヴァイオレンス。この緩急がたまらない

まるで大げさなポストロックのごとき静と動、静かに鳴り響くシンセサイザーから突如ブレイクで一呼吸置いた後の怒涛のドラム。日常系はいかにマンネリさせるかみたいなところがあるが、この漫画についてはマンネリもなにもあったものじゃない。それくらいの勢いがある。

増える登場人物、変わらぬ展開

登場人物はちょこちょこ増える。だがやることは一切変わらない。コロちゃん以外の男のロボが出てきたが、イケダと同じ変態紳士のセクハラロボ。セクハラ面子が増えたことにより、フリーセックス的な世界観も感じられる。

バランスがいい

だが全方位的に過激な(?)エロスが展開されているにも関わらず、不思議といやらしさを感じない。セクハラというには行き過ぎているものの、それを考慮してもなおやりすぎな拷問レベルの鉄拳制裁が相殺する。キャラ同士の関係で、なんとなく帳尻が合っている。

その中で、女装男子・コロちゃんは一見ただただやられているだけのように見えるが、ここも主人の好意をひたすらスルーしているという優位性がある。コロちゃんとミヤちゃんの関係は、二人だけで主人と奴隷を交代で演じているところがあり、その多重性は本作でも一等面白い。

そしてびしゃもん可愛い。

次の4巻で終わるのがつらい。