『イモリ201』4巻感想:変態バカップルっぷりも板につきつつ、ついに受験シーズンに突入

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今井ユウ作、イモリ201の4巻。

いちゃラブものだったとはなぁ。今時の女子高生がわからない永遠の女子高生井森さんは哲学的な領域に達していると思う。

バカップルぶりに拍車をかけつつ、彼女のモラトリアムももうすぐ終わり。

以下4巻感想。

変態バカップル万歳

4巻になっていよいよ変態バカップルぶりも極まってきた↓。

今井ユウ, イモリ201, 第4巻
今井ユウ, イモリ201, 第4巻

酷い絵だ最高だな。倦怠期を特殊なプレイで乗り切ろうとするカップルのようだ。

といっても、倦怠期どころかこの二人は別に付き合ってすらいない。単に変態なのである。変態ではあるが、川島はハッキリと周囲にも井森のことが好きだと明言しているし、また井森も川島からの合格からの告白待ちであるので、実質的に相思相愛。周囲もそのように受け止めている。変態シチュエーションにも関わらず王道のいちゃラブをいくのが、たいへん良いですな。

ただ川島が誰かとこそこそ連絡しているのを見て、尾行を始める井森さんはちょっと危ないんじゃなかろうか↓。

今井ユウ, イモリ201, 第4巻
今井ユウ, イモリ201, 第4巻

遊園地で、川島と鮫島のデート(?)に乱入する井森。語尾はともかくとして、ナチュラルに尾行していたという。ずっと出てくるタイミングを見計らっていたのだろう。

単に心配していたとも受け取れるが、そうではないだろう。井森はなにげに独占欲が強い。本巻では、猫にすら嫉妬の炎を燃やしていた。彼氏に不審なところがあったらケータイから何まで漁りだす系女子と見た。ただし、川島ではなく鮫島を攻撃するように、彼氏のことを基本的に信じるタイプでもあるようだ。

友達もあまりいないようなので、基本的に寂しがりやというのもあるのだろう。だから自分以外に目をやられるのが不安なのかもしれない。面倒臭いのぅ。この構ってちゃんな21歳変態コスプレ無職女をナチュラルに受け入れているのだから、川島もなかなか大物である。自身の女子高生という主義を否定され続けてきた井森にとって、自分を全面的に肯定してくれる隣人の異性、川島の存在は大きいのだろう。ちゃんとかまってくれるし。

モラトリアムの終焉

しかし、本巻の終わりになるといよいよこの関係も終わりを迎えようとしていることが示唆される。なにげに受験ものでもあるので、冬を迎えれば自然と物語は動くのである。

スーツを来て就活に励むエーリカに象徴されるように、モラトリアムの終焉を予感させる。井森もここに来てついに、女子高生をやめることを考える。本巻の中では、川島の説得もあり、ひとまずやめることはやめるようであるが、ここまできたら時間の問題だろう。止まっていた時が動き出そうとしている

それもこれも、川島たちとバカやって、存分に青春を楽しめたからだろうか。だが、ここまで井森自身のことはほとんど作中で明かされていない。ただ、どうも案外国際派であることは間違いなく、それがなんとなく不穏である。

井森は川島の告白を待ってはいるけれど、受け入れると決めているわけではない。また、また、川島は井森に女子高生を続けることを望んでいるが、これは川島がこれから大学に入りモラトリアムの本番を迎えるのに対し、井森は既にモラトリアムを終えなくてはいけないポジションにいる差異が如実に現れたものだろう。この差もまた、不穏である。

うーん……次巻、最終回。正直言うと、この漫画はあまり期待せずに読んだのだけれど、素敵ないちゃラブもので予想外の収穫だった(百合要素がもう少し薄ければ、このサイトでも薦められたんだけど)。基本的にはギャグ漫画なのであるし、ハッピーエンドで終わってほしいなぁ。