『初恋ゾンビ』10巻感想:触れぬ理想と触れる現実

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作・峰浪りょう。2018年10巻。もう11巻出てるね。来月には12巻だね……少年漫画は本当に刊行ペースが早い。

それでこれ、面白いです、先生……。

ついに指宿の正体が知られ始め、それに伴って変化する関係。とてもいいな。

でも10巻で一番の注目点は、イブと指宿に対するタロウの心境じゃなかろうか。

以下、またまた面白くなってきた10巻感想。

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ついに江火野に知られる

ついにというかなんというか、指宿が女であることを、ひょんなことで江火野が知るようになる。江火野はもう自身のタロウに対する恋心を自覚しているので、タロウの初恋の人である指宿に対する警戒心がマックスになるわけだが、それはそれとして、根っからの善人でかつ面倒見のよい性格故に、一人性別を隠して生活する指宿の事が、まず友人として心配でならない。

で、友人としての心配と、指宿が女であることをタロウに知られたくないという想いが合わさって、江火野は指宿の学校生活を全面的にサポートするようになる。まぁ江火野は不器用な女なので、本人は自然に振る舞っているつもりが、第三者からすると違和感バリバリなのだが。

 

特に印象的だったのは以下のシーン。

峰浪りょう, 初恋ゾンビ, 第10巻

(触れるんだな…イヴと違って…)

タロウ髪下ろすとイケメンやな、というのは置いといて、ここのシーンは重要だなぁと思う。

イヴとのなんちゃってキスでは、キスできなかったことについて、自分の妄想とファーストキスかよ!と心の中でツッコミを入れつつも

別にそれでいいや。それでいいから、いつかできたらいいのに…

なんて思っている。タロウはもう完全にイヴに心奪われているように見えるが、一方肉体的接触に対する憧れも抱いている。そして、指宿と二人になると、思わず抱きしめてその鼓動を感じてしまう。触れぬ理想と、触れる現実。

この精神と肉体と愛情の関係というラブコメの一大テーマは、作者さんの過去作「溺れる花火」(『溺れる花火』感想:プラトニックラブの夢が生身の現実に押し潰される)でも描かれており、今後タロウがどういう決断を下すのか、実に気になるところ。

そんで、悪天の山で二人きりというこれまたラブコメ定番のシチュエーションの元、タロウは指宿について「女の子なんじゃないか?」と問いかける。その真意は?さらっと流すのか、どうなんだ。

うーん、ここんとこマンネリが続いていたけれど、また先を読ませる感じやなー。とりあえず11巻ポチろう。

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