『初恋ゾンビ』1巻感想:久々に童貞力の高い漫画きた

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作・峰浪りょう。だいぶ昔から溺れる花火を積読し続けているのだが、先にこっちを読んでしまった。しかし表紙の感じが溺れる花火とは随分印象が違う。最初同じ作者と気づかなかった。

感想、むちゃおもろい。植芝理一の謎の彼女X以来の童貞力の高さを感じる。設定が非常に練り込まれており、その見せ方も漫画家としての技量を感じる。

以下1巻感想。超絶ネタバレなので読んでない人は黙って購入したらいい。ラブコメ好きのおにーさんなら絶対気に入るよ。

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恐るべき童貞力

童貞力、それはわかる人にだけわかる謎のパワー。わからない人にこの言葉を説明するのは、女に金的の痛みを教えるのに等しい。男に妊娠の痛みを教えると言っても良い。つまり無理。とはいえこんなところにたどりつく人ならきっと一から十までわかっているだろうから問題ない。

個人的に童貞力MAXのラブコメといえば、植芝理一の謎の彼女Xが思い浮かぶのだけれど、この漫画それ以来の童貞力の高さを感じる。

素晴らしい設定

設定が素晴らしいな。初恋がその人の理想で脚色されて、思念体を形成するって、素晴らしい発想。しかもそれが一個の人格を持ち、主人公・久留米タロウに迫る。その様は自作自演の恋物語であり、考えれば考えるほど滑稽だ。タロウ自身も、それがいかに滑稽かをよく理解している。初恋ゾンビというネーミングが最高やな。いや、正直このネーミングのせいで、「たまにみるゾンビ系ラブコメかな?」などと思ったりしていたのだけれど、とんでもなかったな。そんな安易なもんじゃなかった。でもこうして筋を追うと、これ以外にないと思わせる。

そして設定を損なわない魅せ方。第一話から一気に引き込まれて、先へ先へと読ませる。設定を最大限まで活かせるのは、作者の確かな力量だと思う。

指宿くんの性別

力量といえば、指宿くんの女の子バレの持って行き方というか、バラすタイミングが見事だなと思った。だって、ラブコメの常道として、男と思ったけど実は女の子でした、っていうのは古来より続く一つのパターンである。女と思ったけど男…と思ったけどやっぱり女、これ自体は珍しくないし、その可能性は読みながらまず思う。

女体化した自分と永遠に過ごして苦しめとタロウに言うけれど、それどう考えてもタロウよりお前のが嫌やろ、そこを許すってことはやっぱりタロウに想いがあるのでは、とか。指宿くんには初恋ゾンビ見えないし。他の女子興味示さないし。

 

しかし、指宿くんは一向に女であるような雰囲気にならず、タロウからはたらし呼ばわりされ、またタロウに対しては憎しみを表に出すばかり。そして、そこには憎しみだけではない、いわゆる愛憎のような執着は感じられ、タロウの初恋の人であるという事実も合わせて、これはまさか倒錯愛のパターンなのだろうか、などと思い始める。

そうすると、男のオリジナルから生まれた理想な女の子という、さらなる倒錯が生まれ、それはそれでおいしい。いやすごい。マジでそんな感じかも……と思ったところで、エロスに対する厳しさを見せ、一気にネタばらし。ラブコメの常道、普通なら「はいはいこのパターン」になりそうなところを、「おお!?」と思わせてくれた。引きずりすぎずに、ベタを展開と演出で驚きに変えたのはお見事。

……でもちょっと、指宿くん男でもよかったなと思う俺がいる。実はやっぱり男ってことにならんかな 笑。

まーとにかく面白かった。ワクワクしたよ。続きに期待して大人買い。

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