『だがしかし』7巻感想:ほたるさんがいなくても面白いが…

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作・コトヤマ。2017年7巻。

表紙誰?から始まるほたるさんのいない駄菓子屋ライフ。元々ほたるさんの出てこない話もけっこうあっただけに、問題なく面白くはある。ほたるさんがいなくなった分、ココノツが駄菓子を語るし、ラブコメはサヤ師がいるし。むしろほたるさんがいなくなってわかったこともけっこうある。

ただ、残念ながら(?)お色気分が著しく落ちたのは致し方ない。お姉さん属性な表紙の新キャラ投入ということなのだろうが、まだ足りない…。

しかしサヤ師もうちょっと頑張ってほしかった。というかサヤ師は、ほたるのいないここで頑張らんかったらあかんと思うぞ…。

以下7巻感想。

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ほたるさんがいなくなってわかることもある

本巻はほぼまるまるほたるさんなし。が、それでも問題なく面白い。考えてみれば、元々ほたるさんのいない話も少なくなかったしね。むしろ、ほたるさんがいないことで、ココノツたちの性格や人間模様が顕になった面もあるかなと思う。

特に今回ほたるさんの穴埋めとばかりに投入された、わかりやすいお姉さんキャラ・はじめとのやりとりからは、ココノツのナチュラルな駄菓子愛が見て取れる。駄菓子屋に小さい頃一回くらいしか行っていないという言葉を聞き、唖然として「そんな人類いるの…?」と問い質し、しかもはじめに突っ込まれてもなかなかそれが信じられない様子だったり、はじめが駄菓子に興味を持って嬉しがったり、おまけを集めている同士を見つけて喜んだり、自分の知らない駄菓子語りをされて悔しそうにするのは、ほたるがいないことで浮き彫りになったココノツの一面だろう。っていうか銀のエンゼル4枚集めてるの普通にすごい。ほたるさんにとっては都市伝説なんだろうなぁ…笑

全然関係ないけれど、金のエンゼルと聞くと、「チョコボールを買って金のエンゼルを当てることが唯一の楽しみ」にまで追い込まれた生命科学系の院生の話を思い出す(「たとえ死んだとしても生命科学の研究者を志してはいけない」こういう生々しい個人の手記が読めるのは、ネットの良いところだ)。人間にとって最後の救いは、本当にちょっとしたものなのだと思う。こんなん思うと、恋の悩みは幸せな悩みだよな。ココノツは幸せだ。

ほたるがいなくてもサヤがいるしなぁ。前巻は別にしてラブコメ的には元々サヤのほうが見どころがあっただけに、ほたるさんがいなくなって傷心のココノツと、それを慰めるサヤという構図は、なかなかニヤつけるんだ。少しずつ立ち直ってきたココノツが、サヤと二人きりのときに、改まってお礼を言うシーンなど、サヤは赤面しながら「嬉しいなァ〜〜…」と噛みしめるシーンは読み手のほうこそ嬉しくなる↓。

コトヤマ, だがしかし, 第7巻

青春すぎる……。この時、ココノツはココノツで自分がかなり照れくさいことを言っているという自覚はあるみたいで。ココノツ→サヤのラインは、幼馴染としてという感じが強かったけど、この時のこの雰囲気はやはり異性間でしか出ないものだと思うので、サヤ師おもったよりけっこう脈アリなのでは、と。

新キャラのおねーさん

ただ、やはりココノツと同年代、むしろちょい下くらいのサヤだけでは、お姉さんなほたるの穴を埋められないこというなのだろうか。バイトのおねーさんキャラとして、はじめが登場し、本巻は彼女のほうが目立ってしまい、遠藤兄妹もうちょっと頑張ってほしかったという気持ちないでもなし。

とはいえ、はじめの登場に焦るサヤ師はちょっと、いやだいぶ楽しかった↓。

コトヤマ, だがしかし, 第7巻

好きな男の子が、年上のおねーさんとひとつ屋根の下となればそりゃ心配にもなろうが、それにしてもこの想像はちょっと歪んでいるうえに「ウッ…見たい!!」とはサヤ師レベル高い。実はちょっと変態入っているんだろうか。

それだけではなく、偶然ココノツに朝のいってらっしゃいしているところを見かけてブチギレ、さらに自分がいるのにバイトしかも女を雇ったことで怒りに打ち震える様を見ても、サヤ師嫉妬深くもあるらしい。だがココノツの彼女?の一言で一瞬で心開くサヤ師チョロインかわいい。

ということでサヤ師にも無事(?)受け入れられ、ココノツとはじめの同居生活が始まる。はじめはほたると違って駄菓子に詳しくもなければ、スタイルのいいおねーさんでもないが、スキが多くメガネでしかもなぜか常にリクスーを身に纏う、ほたるとは違うわかりやすさを備えた女性。しかしそういう外見や性格のわかりやすさよりも、一番ココノツが羨ましいなぁと思ったのは、彼女の持つセンスである↓。

コトヤマ, だがしかし, 第7巻

シカダ駄菓子のサイトを作る話。HTML習いはじめの中学生みたいなノリで作成するのであるが、こんなのをさっと作って一緒に大笑いしてくれる人は実に好ましい。

しかしこのネタを見て笑える人はいったいいくつなのだろう?この漫画の掲載誌は少年サンデーのはずだけれど、ポケモンGOで初めてポケモンに触れ、スマートフォンのなかった時代を知らない子供たちにこの面白さが伝わるとは思えない。

そう考えると、むしろ驚くべきは一緒に大笑いしているココノツのセンスかもしれない。彼の年齢でこのシュールさを笑えるのは、ネタを知っていることはもちろんであるけれど、その感性もどこかひねくれた成熟を感じる。

なんにせよ、はじめはいいキャラだ。クソ田舎にコンビニができるという衝撃の展開の後、コンビニvs駄菓子屋なんて話になってしまったらどうしようかと思ったのだけれど、あれは主にはじめを連れてくる役どころという意味が大きかったようだ。コンビニ店長もいいキャラしてるけどね。コンビニ話は続けられるとちょっと違うかなと思うし。田舎のコンビニにありがちな無駄に広い駐車場とかすごいわかるけどさ 笑。

でもほたるさんいてほしい

そんなこんなで普通に面白く読めてしまったのではあるけれど、やはりほたるさんいたほうがいいなぁと思ってしまうこともまた事実。なんだか、クロノがいない時のクロノトリガーのような寂しさを感じる(マウスポインタを追いかけるキラキラよりもたとえが古い)。そこはやはり作者さんも十二分にわかっているようで、本巻最後の最後、漫画のレビューのために上京したココノツと偶然の再開。満を持しての再登場。ここでついに出た!と思わせるだけ、読者をほどよく寂しがらせたということか。うまいもんだなぁ。次巻はまたほたるさん旋風吹くかしら?

サヤ師、今回がチャンスだったと思うんだが。。。ココノツはやっぱりほたるが好きなんだなぁと思わされた巻でもあった。

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